txt:茂出木謙太郎 構成:編集部

ロケ弁の重要度

ロケ弁(ロケべん)は、日本において映画やテレビ番組などのスタッフや出演者が、撮影・収録現場などで撮影・収録の前後や合間に食べる弁当の事である(Wikipediaより:ただしこれ以外の情報はかなり眉唾)。

PRONEWS読者には馴染み深いと思うロケ弁。ただし、みなさんは基本的に食べる側として参加していると思うので、もしかしたらこのロケ弁がどれくらい重視されているか、もしくは軽視したことでどれくらいその日の撮影に影響するか、発注側目線で感じたことがないかもしれない。

ロケ弁が気に入らない、という理由でいじられるADをこれまでに何度も見てきている。筆者なんかは食の好みも特になく、どんなロケ弁でも美味しくいただくが、アレルギーとかではなくて食の好みとしてあれが嫌い、これが食べられないといったスタッフの要望が厳しくて、泣かされているADも多いと思う。

ロケ弁に必要な3要素として以下が考えられる。

  1. 美味しくて、適切なボリュームがある
  2. 予算に収まっている
  3. 不足が出ない

美味しくて、適切なボリュームはとても大事だ。撮影現場のスタッフは自由にその場を離れることができないので、食事のタイミングで満足できるようにしておかないと、あとが続かない。現場にはベテランから若手まで、男女問わずいるので、それぞれの属性による好みにも気を配りたいところ。

肉や揚げ物ばかりではNG。魚や野菜などにも気を配りたい。中華は無難だけど、毎日ロケに出ているスタッフなどには続いて出る可能性があるので、事前リサーチが必要。そんな中で、ロケ弁に使える予算がふんだんにあれば良いけど、できればコストは抑えめにしたい。決められた予算の中で、きっちり抑えることも重要。種類をいくつか取り揃えたときに、それぞれ単価が違うところを、うまく揃えるという調整能力を発揮したいところ。

そしていちばん重要なのは、不足があってはいけないということ。当日参加する人数を把握して、きっちり発注したはずでも、何故かロケ弁は不足することがある。当日いきなり参加する人などもいるため、ちょっと余裕を見て発注することが重要。ただし、余りが出すぎてしまうのも良くない。ここが発注の腕の見せ所なわけ。

ところで、いま自分が毎週関わっているAbemaTVの「にじさんじのくじじゅうじ」現場では、ロケ弁の質がとても充実している。仕込み時間が長時間なので、毎回二食出るのだが、はっきり言って毎回美味しい。そして、うちのスタッフは基本的にCGエンジニアなので、現場に行くということがこれまでなかった。

ボーイ・ミーツ・弁当

毎回のロケ弁の美味しさが、ハードな生放送の技術担当の僕たちにとっての大きな心の支えになってしまった。

スタッフの弁当に対する思いの強さは、毎回お弁当の内容に対してフィードバックを行い、次週のための参考にしていただくほど。ロケ弁担当者からは、「こんなに毎回感想をもらうことなんて初めて」と、喜んで頂いている。

現在の悩みは、スタッフがロケ弁を気に入りすぎて、余りが出たときに誰が持ち帰るのか?ということにとても情熱をかけているということだろうか。楽しんでいるのはいいことだけど、「給料もらってるのだろうか?」と思われないようにしてほしいなぁ。

みなさんはロケ弁、余ってたら持ち帰りますか?

WRITER PROFILE

茂出木謙太郎

株式会社キッズプレート代表。「楽しいInternetコンテンツ」をテーマに活動。現在VRの可能性をまさぐり中。CG-ARTS協会会員