[デジタルサイネージ2009]デジタルサイネージで残る 思い出の記憶と場所
2009-03-20 掲載
渋谷ハチ公前交差点"三千里薬品"のデジタルサイネージ
渋谷のスクランブル交差点はハリウッド映画にも頻繁に登場する場所であり、現代の東京を象徴する場所でもある。どの方向にも街頭ビジョンがあり、あわただしく広告が流れている。その中でも渋谷駅から見て右の109-2ビルに設置されている街頭ビジョンは比較的新しいものだ。その設置前には、このビルの路面店である三千里薬品のネオンがあった場所だと記憶している人も多いのではないだろうか? 長らく渋谷のランドマーク的な役割を担ってきた場所でもある。
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| ネオン看板時代の三千里薬品 |
都会の街というのは「あれ、ここ何があったんだっけ?」と思うことが数多くある。それくらい街は目まぐるしく変わり続けている。三千里薬品のネオンが、改装により街頭ビジョンになった。これまでのモノを全て削除するのではなく、その歴史をうまく取り入れたユニークなデジタルサイネージとしてうまく活用されている。街頭ビジョンはループ映像であることが多く、ここでは定期的にネオンサインの三千里薬品の映像が出現する。映像は取り壊す前の同じ位置のネオンをカメラで撮影した動画と思われる。この場所を以前から知っている人はこの映像がその場所のアイデンティティであることが分かり「あれ?ネオンに戻ったか?」と一瞬錯覚させられる。その場所の記憶に大きく関係するネオンという表示装置のDNAが街頭ビジョンになっても継承されている珍しい一例と言える。かつてのモノを押しのけての開発するではなく、古き良きものを残してマージされる部分は非常に考えさせられる光景だ。デジタルサイネージという新しい技術とそこに残る記憶がうまく調和していのだ。
また、このサイケデリックな点滅パターンを持つネオンはクリエーターも刺激するようで、新たにCGに起こし直した映像もYouTubeで公開されていた。お経のようなサウンドロゴも秀逸なクリップも合わせてご覧いただきたい。
▼現在のビジョンに投影される映像による疑似ネオンサイン▼ネオンサインにインスパイアされたトリップ映像
[ Writer : 猪蔵 ]
[ DATE : 2009-03-20 ]
[ TAG : デジタルサイネージ ]
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WRITER PROFILE
猪蔵
いつも腹ペコ。世の中の面白いことを常に探っている在野の雑誌編集者。最近は勢いで原宿と麻布十番に飲食店を展開中。また映像に関するライティングや著書、ラジオ番組の構成も手がけ、映像、紙媒体、世の中を編集していくことに夢中な三十路。現在は多彩な職業を持った集団(株)ヒマナイヌを根城にアナログベースで人間の根元的な行動、記憶、フィードバックを活性化させるための提案を行っている。「人への思いやり」や「おもてなし」をテーマに頓知の利いた商品を世に送り出そうと奔走中。
主な著書に、「USTREAM TOUCH &TRY ユーストリームの使い方と楽しみ方や『ソーシャル・ネットワーキング・サービス―縁の手帖』翔泳社など。
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