[オタク社長の世界映像紀行]Vol.02 まだまだ魅せる中国パワー

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[オタク社長の世界映像紀行]Vol.02 まだまだ魅せる中国パワー

2010-09-03 掲載

[オタク社長の世界映像紀行]Vol.02 まだまだ魅せる中国パワー

上海に見る中国パワー!

今回は、まずお詫びから入らねばならない。前回の当コラムにおいて「中国の成長が10%程度に伸び悩み、日本のGDPを越えるのが来年になるかも」と書いたが、掲載直後の我が国の経産省発表で、あっさりと日本が抜き去られてしまったのだ。

これは、今年の4~6月期に、中国の伸び悩みを遙かに越える勢いで我が国のGDPの伸び率低下が見られた為であり、それまでの鳩山前首相の政治主導型の民間景気回復路線が失速して退陣、菅首相の財務省主導型の国庫再建路線への急激な回帰による内需の激減が発生した時期と重なっている。こうしたいわゆる「菅製不況」の影響があまりに強かったのがこのGDP伸び率低下の原因と見られる。

本当だったら今回のコラムで、この4~6月期経産省発表を受けて「ほら、俺の言ったとおりだったろ」と威張る予定だったのが、このように外してしまい、情けないやら恥ずかしいやら。私の周囲に民主党関係者が多い関係でどうしても民主党の政策には甘くなってしまう傾向があったようだ。従来であれば首相交代で大きく読みを変えるべきところであり、ここは強く反省したい。連載初回からドジを踏んでしまい、申し訳ない。

そんなわけで、今回の世界映像紀行、前回に引き続き、ついに我が国日本を抜いて世界第2位の経済大国となって注目を集める中国の映像オタク事情を追って行きたい。

万博会場に見る、中国パワー(その2)

tdukan201.jpg 北朝鮮館外見。立派なパビリオンだ  

まずは前回の続き、上海万博でのオタク社長的見学記から。実は、上海万博でオタク的に最も注目されていたパビリオンの一つは、なんと北朝鮮館。

日本国籍の人間の渡航が禁止され、我が国から見ると事実上の敵対国である北朝鮮だが、実はこの国の名産は切手。切手オタクにとってはまさにあこがれの国らしいのだ。切手オタクの間では名高い、元切手商にして実録映画「選挙」の主人公でもある前自民党市会議員の山内和彦氏もこの北朝鮮館に何度も足を運んでいるそうで、日本人がこうやって北朝鮮切手の直販に出会えるのは、大変すごいことらしいのだ。(らしい、らしい、と繰り返しているのは、私自身に切手属性が無いため。一見似たようなオタクでも、属性が違うと互いにまったく興味が無いものなのです)。

この北朝鮮館は、なんと、並ばずに入れる不思議なパビリオン。それもそのはず。その中はがらんどうで、展示物は全て壁際に並んでいるだけ。そのため同じ大きさの建物でも、他の国のパビリオンとは収容人数が違うのだ。だがしかし、決して北朝鮮館は不人気館というわけではない。地獄のような上海の猛暑の中、並ばずに入れ、適度にクーラーの効いた北朝鮮館は、まさにこの世の楽園。収容人数が膨大なため休憩する多数の人民をも余裕で飲み込み、この北朝鮮館を起点にして動く人の姿が多く見られた。北朝鮮館は知る人ぞ知る極楽パビリオンと化していたのだ。

tdukan202.jpg 北朝鮮館内部。巨大な塔が目立つ。皆、涼を取れてほっとした表情を浮かべている

学校の文化祭でやりたいことがまとまらず、とりあえず机の配置を換えて飲み物を置いただけで「休憩室」として展示したら思わぬ人気展示になったりするが、ちょうどあんな感じである。さて。そんな北朝鮮館も国を紹介する展示を行っているが、映像よりも模型や音楽重視であり、そこは本コラム的には残念であった。切手の方もじっくり見てみたが、やっぱりその萌えポイントがどうしてもわからなかった。これまた残念である。

北朝鮮館の隣のイラン館も、オタク的に注目のパビリオン。こちらは、模型が充実しているというので期待していたのだ。

tdukan203.jpg イラン館。中国とは、シルクロードを通じて繋がりの深い国

確かに、全展示が模型で行われている気合いの入りよう!実際、模型展示は見た目はたいしたことがない割には人手のかかる、結構大変な展示なのだ。それなのに、壁の貼られた地図まで全て立体模型というのは、大したものである。

マスコットキャラクターの模型にも凝っており、あちこちに置かれた歯車で作られたロボット風の模型が可愛い。どうもこのロボットが、イランパビリオンにおけるイラン近代工業化のマスコットみたいなものらしい。また、イラン館では絨毯が売られていた。いずれの絨毯も数百万円の高価なものだが、飛ぶように売れていた。

tdukan204.jpg 歯車で作られたロボット風の模型。上には即売の絨毯。値段を気にせずそこに座り込む中国富裕層の夫人

実は中国には、1億2千万人の可処分資産1億円以上の富裕層が居る。中国は貧乏な印象があるが、その中には日本の人口と同じ人数の大金持ちが居る。だから、こうした高価なものも当然売れるのだ。そうした富裕層は当然この上海万博にも集まってきている。その層を狙って高額品をパビリオンで直販しようというイランのこの発想は充分に勝算のあるものなのだ。こうしたところからも、中国パワーをまざまざと見せつけられた。

なお、イラン館には日本のアニメキャラの絨毯まであったが、こちらは権利上色々あるらしく、撮影を拒否されてしまった。残念。


[ Writer : 手塚一佳 ]
[ DATE : 2010-09-03 ]
[ TAG : オタク社長の世界映像紀行 ]

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手塚一佳 (てづか かずよし)

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