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[スナック永子の勝手にMonthly Video Awards!]Vol.13 日本ミュージックビデオ界のビッグファーザー 中野裕之監督

2010年07月27日 掲載

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[スナック永子の勝手にMonthly Video Awards!]Vol.13 日本ミュージックビデオ界のビッグファーザー 中野裕之監督

猛暑!致死レベル!エアコンに守られながら黙々と映像を見続ける永子ママは順調に肥えていっておりますが、ガイズ&フレンズはくれぐれも体調管理には気をつけて、夏の一時を調子良く楽しんで頂ければ幸いです。

さて、今回は中野裕之監督のオリジナル映像作品『美しい惑星』をご紹介いたします。

中野監督といえば日本のMV(ミュージックビデオ)の第一人者。テレビ番組の生コマーシャルよりキャリアをスタートさせ、Deee-Lite等のMVで国際的な評価を受けた以降は、きちんとディレクター名を表記されているMVだけでも約700本、音楽にまつわる映像作品数は約2000作、他にもCM、劇場映画、短編映画、ショートフィルム、ラジオなどなど、数多の映像を作り続けて今年、活動歴30周年を迎えた偉大な作家です。

中野監督が演出を始めた当初は、現在のような快適かつ身近な映像制作システムは存在しなかったため、大きな万華鏡を作成して手動で動かしてコマ撮りしたり、NYからMV制作の依頼(来週納品よろしく的な無茶ぶり)がFAXで届いた際には、FEDEXで送られて来るテープを1週間待つ時間がもったいないのですぐに飛行機で渡米したりと、熱意と臨機応変な工夫を凝らして映像制作に挑まれて来ました。広告映像とオリジナル作品の両者を精力的に作り続けるインディペンデントな活動は、現在、第一線で活躍中の映像クリエイターたちに大きな影響を与えています。

今井美樹「Watermark」

布袋寅泰「スリル」

また、中野監督は『RED SHADOW 赤影』(http://www.amazon.co.jp/RED-SHADOW-赤影-DVD-中野裕之/dp/B00005Y16X)、『SFサムライ・フィクション』、近作の『TAJOMARU』など劇場公開映画も多数手がけており、MVのクリエイターが映画に携わる突破口を築かれました。

RED SHADOW 赤影 予告編

SF サムライ・フィクション 予告編

TAJOMARU 予告編

そんな中野監督が30周年を記念して発売したDVD/Blu-ray作品が『美しい惑星』です。この10年間、中野監督は南太平洋の島々を訪れ、ダイナミックな空撮や水中、時には4WDにハコ乗りして、美しい自然の風景を撮りためて来たそうです。その至極の映像美を、心地よい音楽と共に提供する「映像詩」として発表されました。イメージフォーラムでの記念上映には、谷田一郎氏、平間至氏、村上淳氏、次いで、ここに並列するのは甚だ恐縮かつ自慢ですが、わたくし、林永子が参加し、トークショーも開催。そこで非常に感銘を受けたお言葉を下記にレポさせて頂きます。

リリースされる予定の音楽を手渡されて作る映像は、プロモーション・ビデオであって、CMと同義の広告であり、僕にとっては仕事です。ミュージック・ビデオは、映像と共に音楽を作る、あるいはミュージシャンに頼んで作ってもらう、インディペンデントなオリジナル作品。この『美しい惑星』もミュージック・ビデオです。そして、劇場で公開し、お客さんが来てくれることによって、この映像は『映画』になりました

このお言葉と、なにより説得力のある中野監督の活動を受け、映像作家を名乗るクリエイター、名乗りたい若手諸君は、なにが「仕事」でなにが「作品」か、「作家」とはなにか、頭が痺れるくらい考えてほしいものです。さらには「映像の美しさ」について、再考して頂きたい。現在、映像は手軽な面白さやインパクト勝負の内容に特化し、「問答無用に美しい」作品が極端に少ない。改めて30周年の集大成として「美しいミュージック・ビデオ」を提案した中野監督の姿勢に、今後の映像文化を発展させるヒントが隠されていると痛感した次第。中野監督、ありがとうございます!


[ Editor : 林永子 ]
[ DATE : 2010年07月27日 ]
[ TAG : スナック永子の勝手にMonthly Video Awards! ]

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