日本の広告映像界を牽引する映像作家集団とは?

高級食材キャビアの最高峰ブランドといえば、ロシア産ベルーガ。パンに「ええっ!」っと驚く量のベルーガを乗せてコップにがっつり注いだウォトカと共に食らうと天国のドアをノック出来るらしいよ(山岡士郎 @美味しんぼ調べ)。

さて。日本のキャビアといえば、ベルーガクラスの高品質コンテンツを常に提供し続ける世界最高峰のクリエイティブオフィスであります。中村剛氏、児玉裕一氏、田中裕介氏など、日本の広告映像界を牽引するトップランカーがそろい踏み! ユニークかつ斬新なアイデアを取り込んだ画作りが得意な面々ですが、私がキャビアのディレクション作品の最も秀逸であると思うところは「美意識」です。ユーモラスでも美しい。クールでシャープでも美しい。公共の場で放映される映像だからこそ、美しく品位の高い画作りを提供し続けるプロ意識を溺愛しております。そんなキャビアに今夏、新しい仲間が二組も参入! 早速ご紹介しましょう!

まずは一人目、志賀匠!北海道富良野市出身の30歳!学生の頃よりCG制作、CM、MV、テレビ番組のオープニングタイトル等を手がけて来た志賀氏は、実績と確かなスキルを持つ、即戦力系若手ディレクター兼CG作家として活躍中! 現在は、サカナクション「エンドレス」のMVが各所で話題を呼んでいます。

サカナクション「エンドレス」MV

近作は他に、ねごと「メルシールー」MVや、BREEZE BREEZE の商業施設用CMなど。実写、CG、モーショングラフィックス、アニメーションなど、あらゆる手法を掛け合わせる作風の幅も広ければ、バンド系からかわいい女の子ちゃんのビューティーまで、取り扱うアイテムも幅広い! 北海道の実家はメロン農家の「志賀農園」! メロンも優秀なら子も秀逸!世界各国の映像アワードでの賞歴も多数あり、今後の活動から目が離せない日本の大切な宝物であります!

二組目は、泰永優子と村井達雄によるクリエイティブ・ユニット、nicographics!二人は仙台の大学在学時よりCM、テレビ番組などの制作に携わり、2003年に活動拠点を東京に移した以降、CM、MV、アニメーション制作、CDジャケットデザインなど、グラフィック、ムービー問わず様々な作品を手がけて参りました。

converse The Last TOPICS CM
Millky Bunny「Bunny Days♥」

MV等も手がける中、泰永氏はアニメ「うさぎドロップ」のオープニング映像を、村井氏はWEAVERのジャケットのアートワークを担当するなど、個別の活動も充実していますね。

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WEAVERアルバム「新世界創造期・前編」「新世界創造期・後編」

アニメ「うさぎドロップ」オープニング

Dir=goenºdrops (AD=森本千絵 Dir=泰永優子 絵=大塚いちお)

いずれの作品も、ほんのりしつつも、エッジが効いている、独特の世界観が病み付きになります。

ニ組ともに、学生時代より映像制作の現場でばりばりと仕事をこなし、手法・アイテムともにオールラウンド、幅広い対応力と視野を兼ね備えたクリエイターとして活躍中という共通点がありますが、それ以前にこの二組は、児玉裕一氏の映像制作を手伝っていた「児玉チルドレン」でありました!

フランスでは魚卵の総称をキャビアと称する場合があるそうですが、日本のキャビアにも超絶美味なチルドレンが集合! しかし彼らは卵ではなく、子供でもなく、すでに第一線で活躍しているプロフェッショナルなクリエイター。志賀匠もnicographicsも、もっともっと売れていいし、売れて欲しいとかねてより願って止まなかったので、これを機にもっともっと売れて、児玉裕一を越える勢いで素晴らしい仕事をたくさん手がけ、未来の日本の映像界を背負って立つ人材へと成長して頂きたい! 期待を込めて、熱烈応援!

WRITER PROFILE

林永子

林永子

映像ライター、コラムニスト、ラジオパーソナリティ。「スナック永子」やMV監督のストリーミングサイト等にて映像カルチャーを支援。