[InterBEE2008]Day03―ファイルベース化で重要になるサポート製品とその周辺
2008-11-22 掲載
ファイルベース化で重要になるサポート製品
やはり今年のInter BEE 2008でのテーマは、テープレスやファイルベース化である。それらの対応への動きが大きいのがわかる。3日間を振り返り、Inter BEE 2008で目に留まったノンリニア編集サポート製品の概要を見ておこう。収録をサポートするディスクレコーダーやビデオ入出力カードや入出力デバイスなどの性能向上は、ファイルベースワークフローに対応するためには欠かせない要素となってきている。それに加えて、インジェスト、編集・フィニッシング、送出、アーカイブまで、ファイルの流れをスムースにするためにはメディア管理も重要になってきている。
ディスクレコーダー製品
ローランドがNAB Showで発表したビデオフィールドレコーダーF-1。国内メーカーということもあり、1年を通じて安定した人気となったようだ。まだテープレスカメラを投入していないキヤノン製カメラを使用して、ファイルベースへの移行を印象づけていた。また、ユーザーの要望を反映させる形で、SSD(ソリッドステートドライブ)ユニットも公開。近日発売する予定だ。
Inter BEEに初出展したのは秋葉原のLinuxシステムの販売・サポートを行うアミュレット。DVCPRO HD規格によるハイビジョン収録に対応したShinning Technologies製CitiDISK HDを出展した。以前からCitiDISKシリーズの販売・サポートをしてきたが、Linuxシステムで培ってきた検証・サポートを活用していることが安定した供給につながるという。Shinning TechnologiesがNAB Showで発表したSSD型も現在検証中で、近日発売予定。 報映産業が取り扱っているのは、FOCUS Enhancementsのディスクレコーダー。今回のInter BEEでは最新のFS-5を出展していたが、ブースの中での扱いは小さめ。メタ情報管理にも対応した製品であるだけに、残念だ。
ビデオ入出力製品
ビデオ入出力製品で大きなブースを構えたのは、ブラックマジックデザインだ。NAB Showで発表した3Gb/s SDIに対応した製品群を一堂に集めた。ビデオキャプチャ製品、コンバータ製品、ルーティングスイッチャーの全ラインアップを揃え、コンシューマからプロまで制作に欠かせない製品であることをアピールした。
AJA Video Systems製品を取り扱うアスクは、Mac環境で動作する非圧縮対応QuickTime I/OカードKONA 3の製品紹介と、アップルFinal Cut Studio 2と組み合わせたカラーグレーディング環境をアピールした。Final Cut Studio 2のColorによるカラーグレーディング処理のデモには、未だ参考書籍が少ないこともあり、多くの人が集まった。
非圧縮HDを扱えるBluefish444製カードを扱っているクレッセントは、住友商事マシネックスとカンバスの協同ブースに協賛し、Blu-ray Disc制作環境を構築した。Bluefish444を使用するソリューションDVDig HDでは、アドビ システムズの最新ビデオ制作スイートCS4 Production Premiumをバンドルすることも報告があった。
メディアマネジメント
ノンリニア製品におけるメディアマネジメントという意味では、各社ともメタ情報を扱いながらファイルベースワークフローへの対応を提案。しかし、それは単に制作の編集部分だけのマネジメントであることがほとんどだ。
ワークフロー全体のメディアマネジメント部分に、本格的に取り組み始めたのが朋栄だ。インジェスト、編集・フィニッシング、送出、アーカイブまで、放送局やプロダクションのワークフローに合わせてメディアマネジメント環境を構築しようとしているのが特徴。昨年のInter BEEでコンセプトを発表したMediaConcierge環境。今年は構成製品を実機投入している。MXFファイルとHD/SD-SDI信号の相互変換が可能なベースバンドコンバータを使用することで、従来のテープ環境をファイルベースにスムースに置き換える提案を始めている。 テープワークフローに配慮した取り組みが増えていくことによって、ファイルベース移行がよりスムースに行えるようになるに違いない。
[ Writer : 編集部 ]
[ DATE : 2008-11-22 ]
[ TAG : Inter BEE ]
関連のコラム一覧
|
|
[DVJ BUZZ TV]Vol.08 InterBEEと2009年を振り返る12月1日(火)にアップルストア銀座にて開催した、DVJ BUZZ TV #8 「After InterBEE2009 /専門記者たちが見た映像制作ツールの最先端」では、今年の国 .... 続きを読む |
|
|
[Point of View]Vol.01 GPU?それともCell?アクセラレータ利用が加速する現実!InterBEEを通して感じたことは、高解像度よりも高速処理について我々は考えなければならないということだ。ついにと言うべきか、やっとと言うべきか。これ以上、CPUの高速化やマルチ .... 続きを読む |
|
|
[InterBEE2008]Day03+―3日間を終えて...3日間の映像祭典終了。来場者の思うこと... 出口インタビューを敢行。様々な意見が聞かれ、その声がそのままニーズだということがわかる。来年のInterBEEには何が出てくるのだ .... 続きを読む |
|
|
[InterBEE2008]Day02―ソリッドメディア時代のノンリニア編集環境InterBEE2日目である。昨日のカメラに続きその素材をどう料理するのか? その部分を担うノンリニア編集環境について見ていこうと思う。 20日の来場者数:11,628人(国内:1 .... 続きを読む |
|
|
[InterBEE2008]Day01―カメラに見られる映像業界の未来を考える。InterBEEで情報をつかむには、くまなく歩くことだ。歩くことによって映像のトレンドが、浮かび上がってくる。本日初日は、各社が出展しているカメラから浮かび上がるカメラの未来像を探 .... 続きを読む |
- [InterBEE2008]小粒でも激辛!"まめカム"HDのワークフローを試してみた! (2008-11-19)
- 次世代制作環境の構築を見据え、Inter BEE 2008が明日開幕 (2008-11-18)
最新のコラム一覧
- [raitank fountain]Vol.03 EOS C300インプレッション番外編〜"普段使い"のC300 (2012-02-03)
- [コロラド紀行]Vol.69 アメリカの郵便制度の台所事情 (2012-02-03)
- [DigitalGang!]Shoot.01 GoPro HD HERO2に思いを馳せる! (2012-02-01)
- [Do it]今求められるDIT(デジタル・イメージング・テクニシャン)とは? (2012-01-25)
- [岡英史のNewFinder]Vol.17 街のビデオ屋的3D制作2 ~JVCケンウッドのGY-HMZ1に注目! (2012-01-24)
関連のニュース記事
- レッドローバーの立体3Dイメージングシステム、InterBEE内パートナー社ブースで数々の展示デモを開催 (2010-11-17)
- [Pre-InterBEE2010]アイ・ディー・エクス、有機ELディスプレイ採用の3Dモニターや新タイプハンドライトなどの新商品を多数展示 (2010-11-17)
- [Pre-InterBEE2010]ライトアップ、Redrock Micro社のデジタル一眼ムービー用アクセサリーを展示 (2010-11-16)
- [Pre-InterBEE2010]インディゾーン、REDデジタル・シネマ・カメラ向け新ワークフロー Foundry社「STORM」国内初公開 (2010-11-16)
- [Pre-InterBEE2010]ローランド、オーディオ&ビデオのIP融合、最新製品をラインアップ (2010-11-16)
- [Pre-InterBEE2010]ニコンシステム、映像品質の「見える化」をテーマに映像ノイズ検出装置の新製品などを展示 (2010-11-15)
- [Pre-InterBEE2010]東通インターナショナル、ミランダ社製3D関連機器などのラインアップを紹介 (2010-11-15)
- [Pre-InterBEE2010]ローデ・シュワルツ・ジャパン、送信設備の保守・監視システムやオシロスコープなどを出展 (2010-11-15)
- [Pre-InterBEE2010]さくら映機、プロダクション向けPrunusベースのテープレス/ファイルベースワークフローを紹介 (2010-11-15)
- [Pre-InterBEE2010]日本エレクトロ・ハーモニックス、Equation AudioのコンパクトなPAシステムBagAmp BA-875など取扱いブランド製品を出展 (2010-11-15)
WRITER PROFILE
編集部
PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートです。
編集部 のコラム一覧
Writer
|
編集部(99) PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートです。 |
|
稲田出(27) 映像専門雑誌編集者を経てPRONEWSに寄稿中。スチールカメラから動画までカメラと名のつくものであればなんでも乗りこなす。 |
|
石川幸宏(35) 映像専門雑誌DVJ編集長を経て、リアルイベントを中心とした「DVJ BUZZ TV」編成局長として活躍中。 |
|
小寺信良(23) 業界で噂の新製品を、AV WatchやITmediaのコラムでもおなじみの小寺信良氏がレポートする動画連載。 |
|
raitank(5) あまたの海外ソースを読み漁ってHDSLRを独学。海外から仕入れた情報を日本語で発信するグラフィックデザイナー/アートディレクター。 |
|
ふるいちやすし(44) 自身で脚本、監督、撮影から編集、音楽までもこなすマルチプレーヤー。 |
|
岡英史(19) バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン |
|
手塚一佳(44) CGムービー制作、ネットワークゲーム制作を得意とするデジタルデザイン会社アイラ・ラボラトリの代表取締役。 |
|
江夏由洋(13) 兄弟で株式会社マリモレコーズを設立し、ノンリニアにおける映像技術、映像制作を中心に、最新技術を取り入れたワークフローを提案している。 |
|
山本久之(26) 映像エンジニア。フリーランスで映像設備のシステムインテグレーションと、ノンリニア編集に携わる。 |
|
林永子(26) 2005年よりサロンイベント「スナック永子」を開催。通称「永子ママ」 |
|
鍋潤太郎(18) ロサンゼルスを拠点とするVFXジャーナリスト。 |
|
高野光太郎(4) 映像クリエイター。フリーランスにてミュージックビデオ、番組オープニングタイトル、CM、劇場映画、全てをデスクトップで制作。 |
|
安藤幸央(9) 無類のデジタルガジェット好きである筆者が、SIGGRAPH ASIAやCESなど海外の注目イベントを紹介。 |
|
猪蔵(5) いつも腹ペコ。世の中の面白いことを常に探っている在野の雑誌編集者。 |
|
山下香欧(8) 米国ベンチャー企業のコンサルタントやフリーランスライターとして、業界出版雑誌に市場動向やイベントのレポートを投稿。 |
|
ヒマナイヌ(5) 頓知を駆使した創造企業 |
|
坪井昭久(5) 映像ディレクター。代表作はDNP(大日本印刷)コンセプト映像、よしもとディレクターズ100など。3D映像のノンリニア編集講師などを勤める。 |
|
萩原正喜(69) 米国コロラド州から、米国のデジタル放送事情からコロラドの日常まで多岐に渡るコラムをお届けします。 |
|
岡田智博(7) クリエイティブクラスター代表。メディアアートと先端デザインを用いたコンテンツ開発を手がけるスーパー裏方。 |
|
江口靖二(5) デジタルサイネージコンソーシアム常務理事、慶應義塾大学DMC機構研究員などを兼務。 |
|
しらいあきひこ(2) カメラメーカー、ゲーム開発などの経験を持つ工学博士が最先端のVR技術を紹介。 |
|
今間俊博(5) 尚美学園大学 芸術情報学部 情報表現学科 教授。アナログ時代の事例を通じ、教育関連の最新動向を探る。 |
|
伊藤裕美(5) オフィスH(あっしゅ)代表。下北沢トリウッドでアニメーション特集上映を毎年主催している。 |
|
秋山謙一(17) PRONEWS記者。映像業界紙記者、CG雑誌デスクを経て、2001年からフリージャーナリストとして活動中。 |
|
UserReport(10) 業界で話題の商品を実際に使ってみてどう感じたかを、各方面の様々な方々にレポートしていただきました。 |
|
System5 Labs(8) SYSTEM5スタッフが販売会社ならではの視点で執筆します。 |
