[フルデジタル制作事例]Premiere Pro CS4とファイルベース編集

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[フルデジタル制作事例]Premiere Pro CS4とファイルベース編集

2009-01-30 掲載

[フルデジタル制作事例]Premiere Pro CS4とファイルベース編集

PRONEWS編集部は、2008年11月に千葉市・幕張メッセで開催されたInter BEE 2008において、現地速報を行った。それが「InterBEE 2008 レポート」だ。ソニー製HDVカムコーダーとパナソニック製P2 HDカメラレコーダーを使用して行った現地速報では、発売直前のPremiere Pro CS4(ベータ版)をベースにした最新ファイルベースワークフローを構築していた。ここでは、そのワークフローを公開しよう。


速報主義にはテープレスワークフローが不可欠

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「Inter BEEレポート」で動画を担当するカメラマン兼エディターは5人。さらに静止画速報チームも加えると、10人以上の取材態勢だった。

2008年10月に、Inter BEE 2008の開催期間中に現地から動画によるニュース配信をするプロジェクトが立ち上がった。このプロジェクトのためのワークフローを検討した結果、現地に編集部を設置して速報性を最優先しながら、今後のためのアーカイブとしてHDで映像をアーカイブすることになった。イベントの現地レポートは、カット編集とタイトルインサートによるネットユーザーへの視認性向上を主なテーマとし、カメラはソニー製HDVカムコーダーとパナソニックのP2 HDカメラレコーダーを使用した。今回の配信においてはクオリティも重視し、Flashビデオを使用した。そのため、ノンリニア編集ソフトウェアは、Flashビデオと親和性の高いPremiere Pro CS4を使うことにした。

ソニーHDV、パナソニックP2 HDでファイルベース収録

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Flashビデオで配信するための効率的な制作方法は何か──。収録モードとエンコード品質の組み合わせを、会期前に探り続けた。

現地で使用したカメラは、ソニー製HDVカムコーダーのHVR-Z7JZ1JV1JとパナソニックのP2 HDカメラレコーダーAG-HVX205Aの4台だ。いずれもテープ収録が可能なカメラではあるが、今回は一切テープを使用していない。ソニーのカムコーダーではハードディスク収録ユニットHVR-DR60またはコンパクトフラッシュメモリー収録ユニットHVR-MRC1Kを装着することで、パナソニックのカメラレコーダーではP2 HDカードを使用することで、テープを使わず、完全ファイルベースで収録した。

HDVカムコーダーでHVR-MRC1Kを使用してコンパクトフラッシュ収録した素材は、市販のコンパクトフラッシュリーダーをUSB2.0経由で編集マシンに接続してデータをコピーした。HVX205AではP2 HDカードに収録し、USB2.0接続でカメラから直接、データをコピーした。コピーしたデータは、いずれも問題なく、Premiere Pro CS4からダイレクトに読み込んで編集することができた。

1台のカメラに1台の編集マシンで作業を効率化

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幕張メッセの1ホール奥の会議室に現地編集部を設置。収録後に、現地で編集を行い、サイトにアップロードした。

4台のカメラを使用して収録した素材を効率よく編集するために、編集環境も4セット用意した。テープからディスクへの過渡期とも言える現在では、ハードディスク収録を除けば、1メディアあたりの収録時間はテープには及ばない。しかし、これまでのテープベースワークフローでは不可欠だったデジタイズ作業がなくなり、コンパクトフラッシュやP2 HDカード、ハードディスクからのデータコピーだけでPremiere Pro CS4にインポートできるのは、現場の作業効率を上げるのに大いに貢献した。

今回の現地速報では、取材を終えたカメラマンが自らデータをPCにコピーし、その素材を使用してPremiere Pro CS4のタイムラインにクリップを配置していく。今回は1カメラ1編集マシンという連携を重視したので、複数のカメラの収録素材を同時に扱うことはなかったが、Premiere Pro CS4では異なるフォーマットを同一タイムラインに並べて編集することもできる。今後、状況によっては、ソニー、パナソニックのカメラが混在するワークフローも組めそうだ。

カメラマンは、編集マシンに収録ファイルをコピーすると同時に、バックアップのハードディスクにも素材をコピーしている。編集現場には常に2つの収録ファイルが存在するようにして、万一に備えることにした。カメラマンは、ここまでの作業を終えてからメディアのフォーマットを行い、次の撮影へと出かけて行った。

速報で字幕活用を可能にしたPremiere Pro CS4のタイトル機能

flash_video_sample.jpg
「Inter BEE 2008レポート」では、現地速報映像でありながらもアスペクト比16:9を採用し、タイトルも挿入した。

イベント速報ということもあり、映像の内容を分かりやすく伝えるということも、今回の取り組みでは重視した点だ。テレビ番組と同様に、インタビューなどの音声をタイトルで補足することにしたが、この部分は編集作業のもっとも重要な作業となった。

Premiere Pro CS4のタイトル機能は、従来より大幅に使いやすくなっていた。特に同一レイアウトのタイトルを別名保存する際にファイル単位の保存から解放されたことが大きい。字幕のように一度決めたフォントとサイズ、文字数を維持しながら大量の枚数を作るワークフローには、ありがたい改良点だった。タイトル自体の機能についても、ベースは変わらないものの細かく改善されており、レイアウトなども従来よりやりやすいものになっていた。

Flashビデオ書き出しで生きたAdobe Media Encorderとの連携

今回、映像はすべて、16:9のアスペクト比を採用し、Flashビデオで配信することにしていた。Premiere Pro CS4の進化は、ファイルベース収録し、編集したデータを書き出すというワークフローにおいて最大の効率化を提供してくれた。

編集プロジェクトでFLVやF4Vへの書き出しを行うと、自動的にバッチファイルとなってAdobe Media Encorderに渡されるので、エンコードの最中にも次の編集作業へとすぐに移ることができる。例えば、作品1を書き出しながら作品2のカット編集をしたり、作品1から作品5までをエンコードしながら作品6から作品8までのタイトル作業をしたりできるのだ。エンコードを別のアプリケーションで、バックグラウンドでしていることもあって、編集作業自体には多少のもたつきを感じる部分もあったが、カット編集やタイトル入れなどの基本的な編集作業はストレスを感じさせずに行えた。

ネット時代のためのファイルベースワークフロー

イベント会場での現場収録と編集、Webサイトへのアップロードを同時進行で行っていくワークフローをPremiere Pro CS4を中心に組んだ感想としては、「ストレスなく、短時間で高画質なネット配信対応の動画を作れるワークフローになっている」ということだった。PRONEWSチームが3日間で収録したハイビジョン動画ファイルは、ハードディスク容量で約200GBにもなる。編集済みFLVファイルは140本となった。エディターを兼任するカメラマンは5人。撮影以外の待機時間に自分の撮影ロールのカット編集を行うというワークフローにしたことで、編集作業が効率化し、少人数・短期間で大量の完パケ化が可能となった。撮影から編集までマルチに作業できるスタッフが揃ったことで、最小限の機材をフルに活用して再短時間で配信するネット時代の効率的なワークフローが組めたと言えるだろう。

機材協力:アップルジャパン、アドビ システムズ、アビッド テクノロジー、加賀電子、カシア、ソニー、パナソニック、ラシージャパン(五十音順)

川井拓也(ヒマナイヌ)


[ Writer : 編集部 ]
[ DATE : 2009-01-30 ]
[ TAG : AG-HVX205A HDV HVR-DR60 HVR-MRC1K HVR-V1J HVR-Z7J P2HD Premiere Pro ]

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