[Re:NAB2009]01:ファイルベース収録に収束へ(カメラ編)
2009年05月19日 更新
2009年4月18日から23日まで米国ラスベガスにて開催されたNTSC規格では世界最大の放送機器展覧会「2009 NAB Show(NAB2009)」。PRONEWSでもリアルタイムにお伝えしたレポートだが、早くも1カ月が経過した。日本の企業でもこぞって、POSTNAB(NAB報告会)と銘打ちNABの新発表を日本のユーザーに紹介するイベントが開催される。PRONEWSでは、新たにカメラ編、モニター編、バッテリー編、三脚編とカテゴリー別に再度「Re:NABshow2009」と題して数回にわたってお伝えしたいと思う。体系に理解ができるかと思うので参考にしてほしい。
カメラ編-ファイルベース収録に収束-
戦車のような箱型スタジオカメラは最前列から姿を消し、代わって小型ビデオカメラやENGカメラのスタジオ仕様が目立つようになってきた。サブプライムに絡む景気低迷からスタジオ更新や中継車などの大型システムの年内受注はないという判断もあるのだろう。
一方小型ビデオカメラを初めとした収録環境は、半導体メモリーに記録するファイルベース記録が半ば当たり前になったといえる。VTRのフォーマットに縛られていた時代から比べると格段に自由度が増したといえるが、実はまだ引きずっている部分もある。
パナソニックはP2カードメモリー、ソニーはSxS、池上通信機はGFPAKとそれぞれ専用のメモリーパックを採用している点だ。例外的にトムソングラスバレーのInfinityシリーズはIomegaのREVおよびコンパクトフラッシュメモリーをサポートしているものの、耐久性などの点でREV PROが推奨されている。
これらのカメラは、圧縮フォーマットを採用しているが、転送レートが高いことと、業務用として運用する上での耐久性や利便性の問題から専用のメモリーパックの採用に至ったのだろう。
民生機由来の小型ビデオカメラの圧縮フォーマットは、AVCHDやHDV、H.264などで、転送レートも25Mbpsほどなので、メーカーごとに推奨メモリーはあるものの、SDメモリーなど汎用のメモリーを採用している。
カメラ自体は、レンズ交換可能な小型カメラのほか、クレイドルと組み合わせてスタジオ仕様にすることがきるカメラなど通常の制作で使われるもののほか、仕込みカメラとして使えるような小型カメラやハイスピードカメラなど、種類も多彩になってきた。そんな中、RED EPICやSCARLETを発表しながらRED Digital Cinemaはブースを出していなかったのは、サブプライムの影響により資金調達に問題があったのだろうか、NABは新製品を発表する絶好の場のはずなので、RED Digital Cinemaがブースを出していなかったのは残念でならない。なお、RED ONEはすでに潤沢に出回っているようで、レンズメーカーやアクセサリーメーカーなど様々なブースで目にすることができた。
SONY
| SxSレコーダー。IBCで発表されていたが、今回も参考出展 | ソニーまめカムHXR-MC1 |
| マルチフォーマットカメラHDC-1500Rを使用した制作システム | HVR-S270 |
| PMW-EX3 | デジタルシネマカメラF25。フジノン新開発PLマウントレンズ18-85mm装着 |
Panasonic
| AG-HMR10専用オプションカメラAG-HCK10 | AVCCAM小型ビデオAG-HMC40(AG-HMC45)。09年8月発売予定。 |
| P2 HDカメラレコーダーVARICAM 3700(AJ-HPX3700) | AVC-ULTRAフォーマットを採用した3Dカメラ |
JVC
| クレイドルによりスタジオ仕様で出展されたGY-HD250 | Quick Time(for FCP)とMP4フォーマット対応したGY-HM100 |
| GY-HM700 ARRI Ultra16。SxSメディアレコーダーに対応、PLマウントHZ-CA13Uによりシネレンズの装着可能 | GY-HM100デジタルシネマシステム。SDHCメモリーにXDCAM EXまたはmovファイルで記録可能。ビットレートは35/25/19Mbps |
| クレイドルと箱型レンズによりスタジオ仕様で出展されたGY-HD200UBXT |
IKEGAMI
| Avid DNxHD145Mbpsコーデック採用したEditcam HDカメラHDN-X10 | 1080i/720pスイッチャブルデジタルプロダクションカメラHDK77EC。CCU-890Tによりトライアックス運用可能 |
| テープレスカメラGF CAM。記録フォーマットは、MPEG2でMXFに対応している(HDS-V10) | 14bitデジタル処理、S/N-60dBを実現したHDK79EXⅢ。スタジオカメラHDK790EXⅢと共通のCCUを使用可能 |
| FE-100Aにより光ファイバー伝送に対応。スタジオ仕様のGFCAM( HDS-V10) |
Grass Valley
| 応したマルチフォーマットカメラシステムLDK3000。1080i50/60 と720p50/60に対。トライアックス伝送も可能 | マルチフォーマットカメラシステムL LDK8000Elite。トライアックス伝送も可能、3倍速までの撮影が可能 |
Visionresearch
| 1280x720のレゾリューションで約7000fpsの撮影ができるPhantom v12.1 | 800x600のレゾリューションで1265fpsの撮影が可能なコンパクトなハイスピードカメラPhantomMiro4 |
i-MOVIX
| SprintCamレンズにFujinon製を使用、本体はPhotronSA-2を使用。それに同社独自のCCUとコントローラの独自システム | コンピュータや専任オペレーター無しで、システム本体だけで現場運用が可能 |
NHK
| NHKの8kカメラ。展示会場へ生中継 | 撮像ブロック |
| 8M CMOS |
[ Editor : 編集部 ]
[ DATE : 2009年05月19日 ]
[ TAG : Re:NAB2009 デジタルシネマ ]
関連のコラム一覧
|
|
[CINE GEAR EXPO レポート]新たなデジタルシネマ撮影スタイルを取り込むハリウッドの本気映画撮影機材専門の展示会、CINE GEAR EXPOが、6月5日と6日の2日間、ロサンゼルスのハリウッドの中心地、メルローズ通り沿いにあるパラマウント・スタジオセット内で開催され .... 続きを読む |
|
|
[DVJ BUZZ TV]Vol.03 REDファン急増?高まるRED人気とその可能性6月2日、奥秀太郎監督の最新作『USB』(渋谷シネマライズほか)公開記念として開催されたイベントと、DVJ BUZZ TVがコラボレートした第3回目のテーマはRED ONE カメラ .... 続きを読む |
|
|
[Re:NAB2009]04:鉄分多めは男の嗜み(カメラアクセサリー編)映画撮影の現場では、マットボックスやフォローフォーカス、ビデオアシスト用のモニター、ロングビューファインダーなどカメラ本体に様々なアクセサリーを装着することが多い。必然的にこうし .... 続きを読む |
|
|
[Re:NAB2009]03:かつてのCRT、これからのLCD(モニター編)CRTを採用したモニターはすっかり姿を消し、そのほとんどがLCDモニターになっている。ソニー、パナソニック、JVC、池上通信機、アストロデザインといった日本でもなじみのある大手の .... 続きを読む |
|
|
[Re:NAB2009]02:時代の流れか?小型化目立つ三脚(三脚クレーン編)大手カメラメーカーは小型ビデオカメラへプロダクトの軸足をうつしているが、それに応えるように三脚やクレーンなどもこうした小型ビデオカメラに対応した製品を開発するのが時代の潮流となっ .... 続きを読む |
- [Re:NAB2009]02:時代の流れか?小型化目立つ三脚(三脚クレーン編) (2009年05月22日)
- [DVJ BUZZ TV]Vol.02 ハリウッドスタイルと今年の映像トレンドを! (2009年05月12日)
最新のコラム一覧
- [DIGITAL SIGNAGE EXPO 2010レポート]成熟過程に入った米国サイネージ市場 (2010年03月09日)
- [オタク社長が見たAsianimationの世界]Vol.14 香港マカオのアニメ/ゲーム事情 (2010年03月05日)
- [Cutting Edge]Vol.07 ドラマ『不毛地帯』でAdobeソリューションを活用 (2010年03月02日)
- [HXR-NX5JとHDR-AX2000]誰が使えばシアワセ?~わかってる者だけが生き残る世界の到来~ (2010年02月28日)
- [Vegasで始めるMAのイロハ]Vol.01 映像人に必要なMAの基礎 (2010年02月27日)
関連のニュース記事
- ソニー、20世紀フォックスなど3社と提携、国内映画館のデジタル化を支援するデジタルシネマサービスを開始 (2009年08月24日)
- メディア/コンテンツビジネスの技術を紹介する「IMC TOKYO 2009」幕張メッセにて開幕 (2009年06月11日)
- フランスÈclair、映画アーカイブのレストレーション作業にSledgehammer HD!Oを採用 (2009年05月21日)
- 米REGAL ENTERTAINMENT GROUP、ソニーの"4K"デジタルシネマプロジェクターシステムを全ての映画チェーン店へ展開 (2009年05月20日)
- 米Fantastic Films、メキシコベースのプロダクションと提携、3D映画3作品の配給へ (2009年05月18日)
- [Pre-NAB2009]NHK、スーパーハイビジョン映像をリアルタイム変換できるダウンコンバータを初公開 (2009年04月17日)
- 米CineForm、RedOneフォーマットに対応、ポスプロ用のクロスプラットフォーム・ワークフローを展開 (2008年11月13日)
- VPJ、フルCG制作やフルデジタル映像制作ワークフローをInterBEEブースで公開 (2008年11月12日)
- キューテック、RealD 3Dシネマシステムを国内初導入 (2008年10月29日)
- 加SENSIO、立体画像デコード技術をDoremiのデジタルシネマ・サーバへ提供 (2008年10月17日)
EDITER PROFILE
編集部
PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートです。
編集部 のコラム一覧
Editor
|
編集部(52) PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートです。 |
|
石川幸宏(13) 映像専門雑誌DVJ編集長を経て、リアルイベントを中心とした「DVJ BUZZ TV」編成局長として活躍中。 |
|
小寺信良(9) 業界で噂の新製品を、AV WatchやITmediaのコラムでもおなじみの小寺信良氏がレポートする動画連載。 |
|
秋山謙一(11) PRONEWS記者。映像業界紙記者、CG雑誌デスクを経て、2001年からフリージャーナリストとして活動中。 |
|
ふるいちやすし(8) 自身で脚本、監督、撮影から編集、音楽までもこなすマルチプレーヤー。 |
|
林永子(9) 2005年よりサロンイベント「スナック永子」を開催。通称「永子ママ」 |
|
手塚一佳(14) CGムービー制作、ネットワークゲーム制作を得意とするデジタルデザイン会社アイラ・ラボラトリの代表取締役。 |
|
岡田智博(7) クリエイティブクラスター代表。メディアアートと先端デザインを用いたコンテンツ開発を手がけるスーパー裏方。 |
|
UserReport(10) 業界で話題の商品を実際に使ってみてどう感じたかを、各方面の様々な方々にレポートしていただきました。 |
|
山下香欧(5) 米国ベンチャー企業のコンサルタントやフリーランスライターとして、業界出版雑誌に市場動向やイベントのレポートを投稿。 |
|
猪蔵(5) いつも腹ペコ。世の中の面白いことを常に探っている在野の雑誌編集者。 |
|
江口靖二(5) デジタルサイネージコンソーシアム常務理事、慶應義塾大学DMC機構研究員などを兼務。 |
|
安藤幸央(7) 無類のデジタルガジェット好きである筆者が、SIGGRAPH ASIAやCESなど海外の注目イベントを紹介。 |
|
高野光太郎(4) 映像クリエイター。フリーランスにてミュージックビデオ、番組オープニングタイトル、CM、劇場映画、全てをデスクトップで制作。 |
|
萩原正喜(50) 米国コロラド州から、米国のデジタル放送事情からコロラドの日常まで多岐に渡るコラムをお届けします。 |
|
System5 Labs(8) SYSTEM5スタッフが販売会社ならではの視点で執筆します。 |
|
稲田出(4) 映像専門雑誌編集者を経てPRONEWSに寄稿中。スチールカメラから動画までカメラと名のつくものであればなんでも乗りこなす。 |
|
ヒマナイヌ(5) 頓知を駆使した創造企業 |
|
しらいあきひこ(2) カメラメーカー、ゲーム開発などの経験を持つ工学博士が最先端のVR技術を紹介。 |
|
岡英史(2) バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン |
|
今間俊博(5) 尚美学園大学 芸術情報学部 情報表現学科 教授。アナログ時代の事例を通じ、教育関連の最新動向を探る。 |
|
伊藤裕美(5) オフィスH(あっしゅ)代表。下北沢トリウッドでアニメーション特集上映を毎年主催している。 |
Tag
- Inter BEE
- Inter BEE 2009
- SONY
- IMC TOKYO
- NAB SHOW
- Panasonic
- 3D映像
- Avid
- RED DIGITAL CINEMA
- Adobe
- Autodesk
- コロラド紀行
- デジタルシネマ
- 地上デジタル放送
- AJA
- Apple
- Final Cut Pro
- PRONEWS TV Live
- ケーブルテレビショー
- Canon
- H.264
- IBC
- Omneon
- Point of View
- トムソン・カノープス
- AVCHD
- CEATEC JAPAN
- Quantel
- デジタルサイネージ
- 4K
- セッション・カンファレンス
- Ki Pro
- Matrox
- Victor/JVC
- BlackmagicDesign
- Stereoscopic 3D
- VPJ
- アスク
- Blu-ray
- オタク社長が見たAsianimationの世界

