pronews

HOME  >  COLUMN  >  UserReport  >  ユーザーレポート(8) SONY HDVカムコーダー HDR-FX1000

Column

ユーザーレポート(8) SONY HDVカムコーダー HDR-FX1000

2008年10月10日 掲載

 はてなブックマークに追加 |  Yahoo!ブックマークに追加 |  googleブックマークに追加 |  livedoorクリップに追加 |  Buzzurlに追加 |  del.icio.usに追加 |  gooに追加 |  twitterにつぶやく

ユーザーレポート(8) SONY HDVカムコーダー HDR-FX1000

まず1番最初に気が付いた点としてはワイドなレンズ。普段DVX系をよく使用し、PD系も使用するので気付きにくかったのですが、「あれっ?結構画が広く撮れてる・・・」で資料をみたらなんと29.5mm(35mm換算)!!市場に出回っているカメラ(民生、業務用含め)の中で1番?広いのでは無いでしょうか?狭い室内でも無理なく撮影が出来る感じです。

広いレンズを採用した事により、ワイドコンバージョンレンズを使用しなくていいのでカメラのバランスも手持ちでも問題無く、そもそものカメラの重さも軽く(HVR-Z1Jとかに比べると)長時間の撮影でも問題は無いでしょう。

操作性

次に挙げられるのもレンズ周りなのですが、絞りの明るさ。SONYHDVのカメラは意外と開放でも暗かった印象が強いのですが、HDR-FX1000は暗いと感じませんでした。実際に番組の収録で使用してみたのですが、DSR-500やDSR-300などのSD系ENGカメラとモニター上であまり差を感じ無い位の明るさと解像度の良さでした。意外とHDで撮影出来る機種はSDで収録をするといい結果が得られない事があったのですが、そんな問題も無く快適でした。

このサイズのカメラには珍しいのはIRISリングでしょうか。業務用・放送用のENGカメラを普段使用している人でも使い易い感じに、フォーカス・ズーム・IRISとリングが並んでいるのでIRIS調整が即座に行えます。マニュアル操作でもいいのですが、オートIRISにした時の反応の良さにもびっくりしました。意外とマニュアルで操作するより、早くて適切なF値を出してくれるかもしれません(笑) このオートIRISは高速・中速・低速から選んで使用する事が出来るので好みのスピードで使用が可能になっています。

ズームリングの性能アップも見逃せません。電動式によるリングを回してからのタイムラグがだいぶあるのが今迄のカメラの特徴でした。HDR-FX1000は機械式に近い感じのリングに対する反応があります。ここまで反応が良くなればもう問題は無いでしょう。電動式なので切り替えスイッチを触る事なくカメラにある3つのズームレバーで操作が可能です。

この系統のワイドレンズには無かった20倍ズームはとても便利でしょう。デジタルエクステンダーも併用すると、30倍まで使用可能になり至近距離から望遠まで本当に広い範囲をカバーしています。

小さな点かもしれませんが、NDフィルターが3段階に増えていて、1/4・1/16・1/64となっていて意外と使い易いのが1/4の設定だと思います。通常だと1/8が最初なのですが、その半分の1/4だと微調整が楽になるのでは?と思いました。そんな明るさ関連の機能のひとつとしてびっくりしたのが、オートゲインの機能です。通常、業務で使われる人はオートゲインは使わないでしょう。僕もその一人なのですが、番組収録の際に何の気無しにオートゲインのスイッチを入れたら(照明のセッティングも終わった後)IRIS、シャッター値は変わる事無く、少し暗くなったのです。もちろんマニュアルで設定した時はゲインは0dbでした。という事は、バリカムやHDW-F900Rなどで映画撮影をする際は-3dbでやることが多いのですが、そのマイナスゲインがオートゲインでは自動的に行う事が可能みたいです。これにはビックリしました。

外観だと、大型バッテリーがすっぽり全部納まる取り付け部も嬉しいです。大型バッテリーを使用するとどのカメラも出っ張りが気になり重量バランスも悪く成りがちでした。そこを行くとHDR-FX1000は大型バッテリーの使用を前提に設計されたかの様な感じです。

あとはやっぱりプログレッシブ収録でしょうか。24P、30P収録が可能(実際には60iに変換されて収録)になっている点です。これは民生レベルでは使い余る機能かもしれませんが逆に言えば業務でも使用できるレベルの綺麗さになっています。もちろんそれに合わせたシネマトーンガンマも準備されていていつでも自主制作の映画や音楽PVの撮影に活躍するのではないでしょうか?

総評

今までの民生レベルのカメラでは無い事は確かです。ほぼ「業務用」です。「やりたい事」と「やれる事」がこのカメラ1台で実現可能になっています。新しくHDが撮影出来るカメラを探して悩んでる人は多いと思います。このカメラ(HDR-FX1000)で満足出来るはずです。実際僕は欲しくなりました(笑)

筆者プロフィール

船迫 誠(ふなさこ まこと) 有限会社ファンタビット 代表
地上波番組制作、音楽PV、企業展示映像を中心に映像制作業務を行っている。最近は映画の撮影・VE・編集にも携わっている。個人的にDJ稼業にも精を出してVJからDJへの転身を図っている。

このコーナーは、今業界で話題の商品を実際に使ってみてどう感じたかを、各方面の様々な方々にPRONEWSからお願いをして実機レポートをしていただくコーナーです。

「ここは予想以上に素晴らしかった!」「ここは期待した程ではなかった・・・」等々、メーカーカタログには記載されない、実際に使ってみてどう感じたのか、リアルな声が聞けるかもしれません。

同じ機材でも、レポーターさんの使用目的等によって着目点やその感じ方が違うことも非常に有益な情報になることでしょう。

これからも順次掲載予定ですのでどうぞご期待ください。


[ Editor : UserReport ]
[ DATE : 2008年10月10日 ]
[ TAG : HDR-FX1000 HDV SONY ]

関連のコラム一覧

[Point of View] Vol.27 新領域のハンディカム遂に登場!NEX-VG10の魅力

[Point of View] Vol.27 新領域のハンディカム遂に登場!NEX-VG10の魅力

噂のNEX-VG10、本日公開! すでに今月の14日に米国で発表になり、話題になっているNEX-VG10が国内でも正式発表となった。NEX-VG10は、コンシューマー向けのビデオカ .... 続きを読む

[GDC2010 レポート]プラットフォーマーからの基調講演がない稀な年

[GDC2010 レポート]プラットフォーマーからの基調講演がない稀な年

GDC開催。プラットフォーマーからの基調講演がない稀な年 会場のMoscone Convension Center シド・メイヤー氏の講演が今年のGDCのメイン基調講演となった。メ .... 続きを読む

[HXR-NX5JとHDR-AX2000]誰が使えばシアワセ?~わかってる者だけが生き残る世界の到来~

[HXR-NX5JとHDR-AX2000]誰が使えばシアワセ?~わかってる者だけが生き残る世界の到来~

カムコーダ界の巨人、ソニーが放つメモリー記録型AVCHDカムコーダ、NXCAM。業務用ながらAVCHDフォーマットを使用するというスタイルに、「とうとうその日が来たか」という思い .... 続きを読む

[CES2010レポート]NXCAM、気になる幾つかの事

[CES2010レポート]NXCAM、気になる幾つかの事

SDとAVCHDを組み込んだソニーの戦略にシュプレヒコール! Inter BEEで参考出展されたソニーの新しいライナップ「NXCAM」HXR-NX5Jが2010年1月7日正式発表 .... 続きを読む

[小寺信良の業界探検倶楽部]Vol.04 噂の3Dコンテンツ制作システムを見ちゃったよ

[小寺信良の業界探検倶楽部]Vol.04 噂の3Dコンテンツ制作システムを見ちゃったよ

4回目となりました、「小寺信良の業界探検倶楽部」。ハリウッドを中心に、世界的なブームを見せ始めている3D。その制作環境はまだ試行錯誤が続けられている段階だが、ソニーではい .... 続きを読む

満を持して投入された期待のSONY 9型液晶モニターLMD-940W

満を持して投入された期待のSONY 9型液晶モニターLMD-940W

触れればわかるその良さ リリース間もない 液晶モニター LMD-940Wの魅力に迫ってみたい。まずは筐体。9インチという液晶サイズを保ちながら、Victor DT-V9L3Dよりも .... 続きを読む

EDITER PROFILE

UserReport 業界で話題の商品を実際に使ってみてどう感じたかを、各方面の様々な方々にレポートしていただきました。


Editor

編集部(62)
PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートです。
石川幸宏(20)
映像専門雑誌DVJ編集長を経て、リアルイベントを中心とした「DVJ BUZZ TV」編成局長として活躍中。
小寺信良(13)
業界で噂の新製品を、AV WatchやITmediaのコラムでもおなじみの小寺信良氏がレポートする動画連載。
秋山謙一(17)
PRONEWS記者。映像業界紙記者、CG雑誌デスクを経て、2001年からフリージャーナリストとして活動中。
ふるいちやすし(19)
自身で脚本、監督、撮影から編集、音楽までもこなすマルチプレーヤー。
林永子(14)
2005年よりサロンイベント「スナック永子」を開催。通称「永子ママ」
手塚一佳(19)
CGムービー制作、ネットワークゲーム制作を得意とするデジタルデザイン会社アイラ・ラボラトリの代表取締役。
岡田智博(7)
クリエイティブクラスター代表。メディアアートと先端デザインを用いたコンテンツ開発を手がけるスーパー裏方。
UserReport(10)
業界で話題の商品を実際に使ってみてどう感じたかを、各方面の様々な方々にレポートしていただきました。
山下香欧(6)
米国ベンチャー企業のコンサルタントやフリーランスライターとして、業界出版雑誌に市場動向やイベントのレポートを投稿。
猪蔵(5)
いつも腹ペコ。世の中の面白いことを常に探っている在野の雑誌編集者。
江口靖二(5)
デジタルサイネージコンソーシアム常務理事、慶應義塾大学DMC機構研究員などを兼務。
安藤幸央(7)
無類のデジタルガジェット好きである筆者が、SIGGRAPH ASIAやCESなど海外の注目イベントを紹介。
高野光太郎(4)
映像クリエイター。フリーランスにてミュージックビデオ、番組オープニングタイトル、CM、劇場映画、全てをデスクトップで制作。
萩原正喜(56)
米国コロラド州から、米国のデジタル放送事情からコロラドの日常まで多岐に渡るコラムをお届けします。
System5 Labs(8)
SYSTEM5スタッフが販売会社ならではの視点で執筆します。
稲田出(20)
映像専門雑誌編集者を経てPRONEWSに寄稿中。スチールカメラから動画までカメラと名のつくものであればなんでも乗りこなす。
ヒマナイヌ(5)
頓知を駆使した創造企業
しらいあきひこ(2)
カメラメーカー、ゲーム開発などの経験を持つ工学博士が最先端のVR技術を紹介。
岡英史(4)
バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン
今間俊博(5)
尚美学園大学 芸術情報学部 情報表現学科 教授。アナログ時代の事例を通じ、教育関連の最新動向を探る。
伊藤裕美(5)
オフィスH(あっしゅ)代表。下北沢トリウッドでアニメーション特集上映を毎年主催している。
山本久之(2)
映像エンジニア。フリーランスで映像設備のシステムインテグレーションと、ノンリニア編集に携わる。
鍋潤太郎(1)
ロサンゼルスを拠点とするVFXジャーナリスト。

HOME  >  COLUMN  >  ユーザーレポート(8) SONY HDVカムコーダー HDR-FX1000