[デジタルサイネージ2009]DIGITAL SIGNAGE EXPO 2009レポート日米の技術差はないが、米国内の導入は拡大

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[デジタルサイネージ2009]DIGITAL SIGNAGE EXPO 2009レポート日米の技術差はないが、米国内の導入は拡大

2009-03-10 掲載

[デジタルサイネージ2009]DIGITAL SIGNAGE EXPO 2009レポート日米の技術差はないが、米国内の導入は拡大

2月24日から26日までラスベガスに於いて世界最大級のデジタルサイネージのイベント「DIGITAL SIGNAGE EXPO 2009」が開催された。昨年のおよそ2倍の180社が出展し、ラスベガスコンベンションセンターのセントラルホールの1~2スペースを使用する規模にまで拡大している。東京ビッグサイトの東ホール3~4つ分ぐらいという印象か。

出展企業は、ハードウェアやシステム関連、設置設備関連はもちろん、効果測定などのビジネス直結分野やコンテンツ制作関連など、多くの分野が集まっていた。放送機器展であるNAB Showとデジタル家電展示会であるInternational CESの中間のような雰囲気である。来場者数こそこれらの展示会にははるかに及ばないものの、展示ホール内は常に人が溢れ、米国においてはデジタルサイネージ分野が十分に大きな産業として拡大していることが分かる。日本からの参加者もおそらくは100名以上あったのではないかと思われた。

それでは、出展のなかで目に付いたものを整理しておこう。


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SAMSUNG:これはSAMSUNGのデジタルサイネージ自動販売機である。通常は商品サンプルがある前面に縦型46インチのタッチパネル式ディスプレイを設置。販売商品の訴求するためのコンテンツや、全く別商品の広告などを表示することを想定している。日本は自販機大国であり、米国と違って、比較的破壊などの心配もないので、販売機の価格次第で一気に普及すると思われる。非常時の避難誘導などにも効果的であろう。

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HARRIS:放送業界では有名なHARRISもデジタルサイネージ用コンテンツマネジメントシステムを出展していた。業務の必要条件などは放送と若干異なるものはあるが、放送現場で培ってきた経験を生かしたシステムとして、堅牢性をアピールしていた。




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PRN:こちらはPRNのブース。Thomsonの子会社であるPRNは、ショッピングセンターチェーンWALLMARTのデジタルサイネージなどを運用している。なかでも目に付いたのは、ショッピングカートに設置されたデジタルサイネージだ。店内の特売情報などが表示され、将来的には店内ナビも計画されているとのこと。また子供が楽しめるように、カートにはもう1つ子供用のディスプレイも付いており、アニメーションを見ることができる。これには「なるほど!」といった感じがある。

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CAPITAL NETWORKS:変わったデジタルサイネージもあった。CAPITAL NETWORKSのAudience.tagというパーソナルなデジタルサイネージプレイヤーだ。2.4インチの有機ELディスプレイと1GBのメモリを搭載して8時間の使用が可能だ。バッジのように胸に付けて使用することができ、展示会やキャンペーンなどで非常に目立つことは間違いない。デジタルサイネージ分野では、あらゆる場所、あらゆる場面にディスプレイが浸透していくのだろうということがここでも予見することができる。

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LocaModa:携帯電話との連携を展示していたのがLocaModaのブースだ。これは携帯電話のショートメッセージ機能でテキストを送って表示させたり、ごくごくシンプルなゲームを携帯電話をリモコン的に使用することで楽しめるというものだ。SNS的なコミュニケーションや、たまたまその場に居合わせた者同士がゲームと通じてリアルなコミュニケーションをすると行ったインタラクティブなデジタルサイネージである。MTVやAT&Tといった導入事例があるようだ。日本ではICカードやQRコードを利用してクーポンやポイントをためるという提案が多いのとは対照的である。

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TRUMEDIA:効果測定分野ではTRUMEDIAが多くの人を集めていた。同社の画像認識技術は性別や年齢までも判定することが可能で、それらを収集分析するツールと組み合わせてターゲットに最適化されたコンテンツを表示させることができるという。デジタルサイネージはその効果をどのように測定し、広告主などの納得をどのように得るかが1つの鍵となっている。TRUMEDIAの技術は、定量的にかつ客観的に計測しようという1つのアプローチである。


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3Dディスプレイ:そのほかのデジタルサイネージ技術としては、3Dディスプレイの展示が目立った。裸眼視の3Dディスプレイは、今年のInternational CESでも大きなトピックスであった。この3Dディスプレイのデジタルサイネージ利用は、長時間視聴よりもインパクトを重視するデジタルサイネージでこそ効果的であると考えられる。

──────

展示会全般を通じての印象は、イベントとしての規模は想像以上に大きなものだった。展示されている内容、技術やシステムについては、展示規模に比較すると日本との相違はあまり見られない。しかし、技術の差異はないのに実際の導入実績が大きく異なると言うことは明らかだ。日本におけるデジタルサイネージは、まだまだこれからだ。今年は、流通や交通分野でデジタルサイネージの導入が加速すると思われ、2~3年の遅れを一気に取り戻すことになるだろう。

DIGITAL SIGNAGE EXPOと同様の展示会として、「デジタルサイネージジャパン」という日本初の専門展示会が、IMC Tokyo 2009INTEROP TOKYO 2009と併催で6月10日から幕張メッセで開催される予定だ。これまで出展するにも参加するにもデジタルサイネージ分野はどこに行けばいいのかはっきりしないという状況が集約されることになる。その内容は大いに期待されるところだ。

江口靖二(デジタルサイネージコンソーシアム常務理事、デジタルメディアコンサルタント)


[ Writer : 江口靖二 ]
[ DATE : 2009-03-10 ]
[ TAG : DIGITAL SIGNAGE EXPO デジタルサイネージ ]

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