全米で3月中旬から公開された映画『Repo Man(レポゼッション・メン)』(日本では7月2日からTOHOシネマズみゆき座ほか全国にて公開)は、ザ・ユニオンという会社のつくる超高性能な人工臓器をめぐる近未来アクション・サスペンス。この人工臓器制作に携わった米CGプロダクションのクレアティブ・キャラクターエンジニアリング(CCE)では、実用性のあるビジュアルエフェクツとアニマトロニクスを持つLightwave3Dを起用し、リアルスティックな人工臓器を生み出した。

CCEでは、脊椎部位を除く全ての人工臓器の制作は、コンセプショナルアート(デザイン)から、実際のサイズで3Dモデリングをした。そのほうが後の制作で各部位を繋げるのに楽だという。LightWaveのOBJファイルの3D人工臓器のプロトタイプはSTLファイルに変換され、3Dプリンターでアウトソースされた。また、これらプロトタイプは増産され、塗装やメッキを施されて実写で使われている。

映画では、人工臓器の棚卸しなどでかなり多くのバーコードが登場するが、これもLightWave3DとAdobeイラストレーターで作られた。LightWave3Dは、直感的で強力な3次元モデリングを持つ統合型3DCGアプリケーション。ハリウッド映画「アバター」、「スタートレック」、「Star Wars: Revelations」や、人気番組「宇宙空母ギャラクティカ」などの3D制作ツールの1つとして採用されている。