米Apple(Apple)は米カリフォルニア・サンフランシスコで米国時間2011年6月6日から開催する年次イベント「Worldwide Developers Conference(WWDC)」の基調講演に、病気療養中の最高経営責任者スティーブ・ジョブズ氏が登壇し、Macintosh(Mac)や、iPad、iPhone用の次期OSなどを披露すると発表した。iOSの新バージョン「iOS 5」の存在を明らかにしたのは、同社が5月31日に出した発表資料が初めて。

また、かねてから話題になっていた”クラウドサービス”の名称「iCloud」も発表した。基調講演でジョブズ氏らが披露するのは、Mac OS の8回目のメジャーアップデートとなるLion、モバイルOSのOS 5、そしてクラウドサービスの iCloud。ただ発表文でiCloudは ” Apple’s upcoming cloud services offering. ” のみ説明されている。

米Bloombergが取材したYankee Group社のアナリスト、カール・ハウ氏によると、Appleが10億ドルをかけて北カリフォルニアに設立したデータセンターが、このiCloudサービスで扱うコンテンツの貯蓄に使われるだろうと伝えている。WWDCにおいてジョブズ氏は常に新しいモバイル端末について発表を行っていたが、今回は秋にずれ込む模様。

ジョブズ氏が公に姿を現すのは、3月のiPad2の発表以来2度目。7年前に膵臓癌を患い、2009月から約半年間、病気療養で休職して肝臓移植を受けている。今回の療養については、以前煩った膵臓癌に関連しているかどうかは明らかにされていない。WWDCのチケットは3月28日に発売開始したが、わすか発売後10時間で売り切れた。