AJA Video Systemsは米ネバダ州ラスベガスにて開催中の全米放送機器展NAB2012にて、最大で4K記録が可能なソリッドステートポータブルビデオレコーダー「Ki Pro Quad」を発表した。発売時期および価格は未定。

Ki Pro Quad ワークフロー

Ki Pro Quadは、4K (4096×2160)、Quad HD (3840×2160)、2K (2048×1080)、HD (1920×1080) フォーマットと10bit 4:4:4/10bit 4:2:2カラーをサポートし、高品質かつ編集に適したファイルで収録できるソリッドステートポータブルビデオレコーダー。SDI経由でカメラのRAWデータ出力を受け取り、Thunderboltを経由しPCやストレージへ渡すRAWデータのリアルタイムパススルーも可能なほか、RAWデータをレコーダーでデジタル現像処理しSSDにProRes記録することも可能だ。

Ki Pro Quadによって生成されたディベイヤーイメージは、リアルタイムで4Kモニタリングに利用でき、スケーリング出力やクロップ出力は専用SDIおよびHDMI出力では2KあるいはHDモニタリングに同時利用することが可能。なお、RAWデータの更なる操作は、キヤノンが提供するソフトウェアツールで実現するとしている。


今回の発表に伴い、Canon U.S.A.イメージングテクノロジーズ & コミュニケーショングループのエグゼクティブヴァイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Yuichi Ishizuka氏と、AJA Video Systems社の社長ニック・ラッシュビー氏は次のコメントを寄せている。

(以下、同社リリースより引用)

Yuichi Ishizuka氏:

「ハリウッドの映画制作者にパワフルでポータブル、しかも費用対効果の高いハードウェアソリューションを提供するKi Pro QuadとCanon EOS C500、Thunderbolt対応のMacが、この業界に革命を起こすだろうと信じています」

ニック・ラッシュビー氏:

「私たちはCANONから登場するCinema EOS C500 デジタルシネマカメラと私たちのKi Pro Quadとの間のパフォーマンスを最適化するため、日本のキヤノン株式会社の本社と密接に取り組んできた。Ki Pro Quadはそのワークフローにおいて、驚くべき新しい方法を提供します。取り外し可能なSSDには編集作業に適したファイルを生成し、カメラオリジナルのRAWファイルはMacに移動。そして4Kのモニタリング。これらすべてが同時に可能となるのです。あなたのニーズが今日どこにあるかに関係なく、Ki Pro Quadはあなたが将来必要となるワークフローに覆われています」