米国最大のケーブルプロバイダーであるComcast社は、7月27日から始まる夏季オリンピックに向けて、加入者向けに試合中継を楽しめる独自の無償モバイルアプリを2つリリースした。同社の傘下であるNBCは、オリンピック認定の放送局である。

「NBC Olympics Live Extra」と呼ばれるアプリでは、3500時間以上のオリンピックに関係するコンテンツや人気イベントをマルチビデオストリームで提供する。NBC曰く、同じ時間に高跳びやハンマー投げなど行われる場合、マルチストリームでの実況中継を楽しむことができるという。

タイムワーナーケーブル、DirecTV、AT&T U-verse TVやCharter Communicationsなどの他のペイTVサービスの加入者が本アプリをダウンロードして起動させると、プロバイダと加入者認証を求めるプロンプトがポップアップされる。

リリースされたもう1つのアプリ「NBC Olympics」では、ゴールデンタイム・コンパニオンという仕様で、セカンドスクリーンへゴールデンタイム時間のオリンピック放送を転送して視聴できる。そのほか、ハイライトや競技結果がショートクリップで提供される。

これらアプリの開発は米アドビ社が提携した。アドビのPhotoshop、Illustrator、Acrobat、Flash Builder、Flexといったクリエイティブ・ツールがアプリのデザインや開発で使われたという。(詳細はYouTubeにて) またNBCは先月、独自オリンピックコンテンツをモバイルデバイス上でアンロックするShazam社のコンテンツ自動認識(ACR)アプリに関して提携している。

(山下香欧)