米Google社は、ウクライナに拠点を置く、フェイシャル認識技術を保有するViewdle社を買収したことを明らかにした。同社が年内で買収した企業の数はこれで記念すべき10社目。実際は、Google傘下のMotorola Mobilityが買収したことになっている。Googleは今回の買収の合意にあたり1年以上もかけて交渉していたという。またMotorolaでは、2011年にGoogleに買収された時点ですでにViewdleとの交渉を行っていた経緯がある。

GoogleがViewdleを買収する情報は先月初めからリークされていたが、Viewdleの役員会議で買収の合意が得られたのは9月24日(現地時間)だった。情報筋によると、買収金額は3000万~4500万ドル。ウクライナ地域のフォーブス誌によると、Viewdleが社員に報告したのが10月2日で、今回の買収はウクライナのインターネット市場において最大の買収金額であるという。

Googleが提供するGoogle+、Android、Picasaにおいて写真タグ付けは必須であった。Viewdleは人の顔を瞬時に認識する技術やAR技術を開発しており、SocialCameraアプリではFacebook上でも自動的に写真にタグ付けができる。人の顔を認識できることにより、単純に写真のタグ付だけではなく、セキュリティ用途や、顔の動作でデバイスをコントロールすることもできる。Viewdleではまた、Third Eyeというフェイシャル認識技術とARを使ったAndroid向けのゲームアプリをリリースしている。Google+がソーシャル市場で追いかけているFacebookでもまた、今年初めに写真に自動にタグ付ができるアプリを持つFace.comを買収している。

(山下香欧)