エミー賞と同じくテレビ芸術科学アカデミーが主催する、テレビ業界の発展に貢献した技術開発者に与えられるエミー・エンジニアリング賞は10月24日に授賞式を控えている。10月8日には、第64回目の受賞者が発表され、米アドビシステムズ社は「Engineering Plaque(エンジニアリング・プラーク)を受賞した。
http://www.emmys.com/articles/olivia-munn-hbos-newsroom-host-64th-primetime-emmy-engineering-awards

この賞は近年のテレビ業界にて、ハイレベルな技術を発揮し、産業の発展に重要な成果をもたらした技術開発者に与えられるもので、アドビのAdobe Passビューワー認証プロセスが対象となった。

「Adobe Passは、米国の有料TV事業者に広く受け入れられており、TV Everywhereアプリケーションの迅速な開発と展開を促し、またスクリーンおよびデバイスの境界を越えたテレビ・エクスペリエンスとデジタルコンテンツの発展を促進した。」とアカデミー側は説明している。

2011年にCNNがiOSデバイス向けにライブ放送を開始して以来、米国では150社以上の有料TV事業者がAdobe Passを利用してサービスを展開している。アドビによると、有料テレビ利用世帯数の97%がAdobe Passを利用したサービスを受けていることになる。

サービス加入者がマルチデバイスでビデオを視聴する際に、サービス加入者であることを認証する技術の実用化まで、同社は2年以上も手掛けてきている。2012年では、NBCでの夏季オリンピック放送、マーチ・マッドネス(ターナー)、ユーロサッカーカップ(ESPN)、NBAプレーオフ(ESPN)や中継ニュース(CNN)などで採用された。

(山下香欧)