米Yahooは、モバイル向けのブックマーク共有アプリを開発しているStamped社を買収したことを明らかにした。買収合意内容および金額など詳細については公になっていない。Stamped社は、元Google幹部だったマリッサ・メイヤー女史がこの7月に最高経営責任者として就任して初めての企業買収先となる。

Stampedは、歌からレストランまで、自分が気に入ったものをスタンプして他のユーザーと情報を共有できるツールである。Stamped社の代表者や経営群の多くは、メイヤー女史がGoogle社に在籍中に同じくGoogle社で働いていたという。Stampedの投資家には、ライアン・シークレストやジャスティン•ビーバーなど米国の有名人の名前が連なる。

YahooによるとStampedのサービスを年内に完全に終了させるという。既存のユーザーはStampedの専用サイトからカスタムデータをエクスポートできる。Stampedはブログで「今後はYahooのもと、新しいブランド製品を開発していく。詳細はまだ開示できない」としている。

メイヤー氏は先日実施された決算発表にて、同社が目指すモバイル分野の新たな展開に後れを取っていることを認めている。今後モバイル市場戦略を最優先として、技術関係スタッフの少なくてとも半数はモバイル事業に関連させる意向だ。エンジニア、プロダクトマネージャー、デザイナーを含む強力な技術関連人材を強化していくと述べている。

メイヤー女史は、「YahooのWebサイトは、モバイルフロントエンド開発に焦点を当ててはいるが、まだ最適化されていない。AndroidおよびiOS向けに76以上のアプリケーションを持っているが、これらを含めてすべて変更していく必要がある」、と説明している。

(山下香欧)