英国で3D映像制作・編集を行っているスタジオStereofocusより、2年越しの開発期間をかけたプロ向け3Dリグセット「Stereo-one 3D」が登場した。

Stereo-one 3Dシステムとモニタリングが揃えばチルト・ロールの微調整が迅速に行え、ステレオ撮影のカメラセットアップに莫大な時間を費やすことなく、作業を進めることができるという。

現場から生まれたStereo-one 3Dは、マウントとスライダー/ハンドヘルドリグのモデルが揃っており、市場に出回っている主要な業務用ビデオカメラとDSLRカメラが使える。「Kipphead」マウントは、ポートレートとランドスケープモードの変更が簡単で、カメラ部位の取り外しも楽に行える。またノーダルポイントを拡張すれば、90度刻みで回転するパノラマヘッドとしても使用できる。GoProのようなサイズの小さいカメラでは、軸間(左右のカメラ間の距離)を65mmまで近づけることができる。

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リグ・スライダーは、2台のカメラの内軸と収束を同時に制御することができるように設計されている。ノーダルポイントの調整が行え、各カメラを移動させて収束軸から外れているX軸とZ軸を調整することで、より快適な深度を設定できるという。本スライダーは、1台~2台の三脚に装着できるほか、ハンドヘルド、ドリー、クレーンやリモートヘッドからスティディカムと一緒に使えるとしている。

リグ・スライダーのサイズは、カメラ間隔によって50センチ、75センチと100センチの長さのモデルが揃っている。スライダーの重さは最大6キロ。ハンドヘルドリグの重さは1キロ。すべてCNCアルミ削り出し・ステンレス鋼鉄設計。

Stereofocusは現在、Stereo-one 3Dの市場投入に向けて、クラウドファンディングサイトKickstarterで資金を募っている。製品化が決まれば、出荷は12月の予定。

(山下香欧)