ヒビノ株式会社は、同社が取り扱うAKGのオープンエアー型ヘッドホン「K812」を2014年2月14日より販売するとアナウンスした。メーカー希望小売価格はオープン、市場想定価格は税込み150,000円前後。

K812は、音楽制作が求めるモニタリングのために開発されたフラッグシップモデル。新設計のドライバーはAKG製品で最大の直径53mmで、磁束密度1.5T(テスラ)の磁気回路が駆動。銅被膜アルミニウムを使用した2層構造のボイスコイルは軽量で、強磁力の磁気回路で過渡特性を改善し、再生帯域も5Hz~54kHzに広がっている。ダイヤフラムには複合材を使用し、ダンピング性能を向上しながら分割振動を抑制している。また、ダイヤフラムの中心部には、筒状のパーツを近接させたエアフロー・ドーム構造を設け、ハウジングへ抜ける空気の流れを制御して歪みを一層抑えているという。オープンエアー型のハウジングは内部に不要な共鳴が生じず自然な音場となる。さらに、ドライバーは感度が高くインピーダンスも36Ωと低いため、ポータブル機器に接続してスタジオ外で使用する際にもモニタリングが可能。

耳をすっぽりと覆うアラウンドイヤータイプのイヤーパッドは、耳の裏側に接する面積を増やした立体構造となっている。耳の周囲と接する面の形状を保持する3Dスローリテンション技術を採用しているので、頭部側面への圧迫が軽減されているという。ヘッドバンドは、オープンメッシュ構造で蒸れにくく、長さはクイックロック・アジャスト機能により11段階に調節可能。また、全体の部品点数を最小限に抑え、磁気回路にはネオジム磁石を使用するなどし、質量398g(ケーブルを除く)と軽量化されている。

K812の筐体は耐久性に優れたアルミダイキャストで、防錆効果をもつアルマイト処理を施し、ケーブルの着脱部分にはLEMOコネクタを採用している。また、木製のヘッドホンスタンドが付属しており、イヤーパッドの形状を保持できるようになっている。