米Adobe Systemsは、Adobe Creative Cloud全ての映像制作アプリケーションを大幅にアップデートする計画を発表し、2014年4月7日から4月10日(米国時間)の期間中に米国ラスベガスで開催されるNAB2014にて一連のイノベーションの概要を公開することを発表した(サウスホール/SL3910)。

Adobe Premiere Pro CC次期バージョンの紹介ビデオ(英語版)

Adobe Premiere Pro CCおよびAdobe After Effects CCのメジャーアップデートを含む、今回のアップデートでは、日常の制作作業をより簡単に短時間で行える機能を追加するとしている。また、NABの会場では協調制作ワークフロープラットフォームであるAdobe Anywhereの新機能デモンストレーションも行う。新機能は今後数ヶ月中に順次提供を開始する予定だ。

次期バージョンでは、Canon RAWおよびソニーSStPや、RED R3DデベイヤーのGPU処理に対応。SpeedGradeはCUDAに加えOpen CLをサポートする。また、対象物の動きを解析してトラッキングが行えるようになるほか、After EffectsテキストアニメーションのPremiere Pro連携にも対応する。その他にもDCP(2Kまで)出力に標準対応する。追加予定の新機能は下記の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

編集作業を加速するPremiere Pro CCの新機能
新機能には、After Effects CCで作成されたテキストアニメーションをPremier Pro CCから直接編集できるLive Textテンプレート、プロジェクトの自動保存ファイルをCreative Cloudのストレージに保存する自動保存機能、対象物に正確なマスキングを行って人物の顔やロゴにぼかしを入れる放送局での編集に不可欠なマスク&トラック機能などが含まれます。さらに、Premiere Pro やSpeedGrade に追加される新しいマスタークリップエフェクトではオリジナルクリップにエフェクトを適用できるようになります。

After Effects CCにより強力な機能を追加
高圧縮コーデックで撮影されたクロマキー素材のキー生成を、より効果的に行うキー合成エフェクトが搭載されたほか、Typekit 連携がAdobe Premiere Pro CCとともにAfter Effects CCでも可能となり、拡大するフォントライブラリーが利用できます。Creative Cloudの映像制作ツールに追加される予定の新機能の詳細については、こちらまたは日本語のFocus Inブログをご参照ください。

Adobe Anywhereでリアルタイムの協調制作機能を強化
アドビはAdobe Anywhereについても重要なアップデートを発表しました。Adobe Anywhereは標準的なネットワーク環境で、Adobe Premiere Pro CC やAdobe After Effects CCなどのプロフェッショナル向け映像製作ツールのユーザーが一元管理されたメディアやアセットを使用して協働作業を行うことができる協調制作ワークフロープラットフォームです。Adobe AnywhereをCreative Cloudと併せて使用することで、放送局や教育機関、政府機関など大規模な組織において、より深いレベルで連携した映像制作作業が可能になります。今回新たに、プロジェクトのバックアップをリアルタイムで行うホットバックアップ、Prelude CCのラフカットで編集を開始し、Premiere Pro CCでシーケンスの仕上げが行えるラフカット対応、Anywhere とAfter Effects CCのメディア処理を直接統合できるAfter Effects CCメディア処理機能が発表されました。