「中国のアップル」と言われる小米科技(Xiaomi、シャオミ)は、スペイン・バルセロナで2015年3月2日~5日(現地時間)に開催されている携帯通信関連見本市「MWC 2015」にて、アクションカメラ「Xiaomi Yi」を発表した。価格は399CPY(日本価格で約7,700円)で、現在は中国国内のみでの販売となる。

シャオミは中国国内スマートフォン市場で、iPhone並みの機能で価格は半額以下という製品「小米手机4」などで、若者の圧倒的な人気を博している。今回の新商材においても、市場先行製品を学び、“高品質低価格”戦略で市場に参入だ。

Xiaomi Yiアクションカメラの販売はシャオミからだが、開発は同社との提携会社でスマートWebカムを開発している小米科技蟻(Xiaoyi)が行っている。水深40mの防水性を備え、16メガピクセル、1080p@60fpsという、真っ向からGoPro Heroを意識したスペックを持つ。

150304_yi_GoPro

イメージセンサーはソニーからExmor R CMOS BSIセンサーを提供してもらい、またイメージ処理にアンバレラA7LS SoCを採用したことでパワフルなパフォーマンスを約束するとしている。更にSTマイクロの三軸重力センサーを搭載。3Dノイズ除去、モーション補償時間フィルタリングを採用。HD光学ガラス非球面で全域F2.8の大口径155°レンズで高速なシャッタースピードでの撮影を実現する。静止画は最大16M(4608×3456 4:3)で、7コマ/秒の連写、セルフタイマー、そしてタイムラプス(0.5s/1s/2s/5s/10s/30s/60s)など多様な撮影機能を搭載した。

150304_yi_face

オーディオはデュアルチャンネルで96kHzサンプリング、92dBA SNR

インターフェイスにはブロードコムのワイヤレスモジュールおよびBluetooth4.0とWi-Fiを装備。100メートル範囲でワイヤレスにモバイルデバイスからリモート制御が行える。撮った映像や静止画はモバイルアプリからソーシャルメディアやクラウド上で知り合いと共有することができるようだ。

150304_socialapp 150304_yi3

長さ60.4mm×幅42mm×高さ21.2mm、重さ72g。色はホワイトシティとジャングルグリーンの2色が揃う

内部ストレージは最大64GBのmicroSDカードで、GoPro Heroの2倍の許容量を持つ。バッテリーはパナソニック製のリチウムイオン電池で、スマートフォンのアプリから電池の管理ができる。パワー表示はフロントの電源ボタンのLED色(三段階)で行う。バッテリーが少なくなるにつれLEDリング色がブルー、パープルからクリムゾンへと変わる。

ハウジングやリグなどのアクセサリーはシャオミからはまだ提供されていないが、100元ほど加算されたトラベルエディションには、セルフィ“自分撮り”用のスティック(一脚)がバンドルされている。シャオミの製品紹介サイトによると、ヘルメットやバイク、ペットに取り付けるマウントアクセサリーも今後提供されるという。映像のサンプルがシャオミのWebページで紹介されている。

150304_yi_01

ビデオは最大1080p@60fpsのほか、720pで120fps、480pで240fpsというハイスピード収録も可能のこと。記録フォーマットはH.264/MP4

BBCの報道によると、シャオミはYiの国外販売についてオンラインで行うことを検討中だという。シャオミがYiを発表した同日のGoPro社の株価は4%以上下落した。反対にアンバレラ社の株価は7%以上の上昇をみせている。

(山下香欧)