米Facebookが中心となって立ち上げたインターネット普及促進を目指す世界的共同体「internet.org」では、無人飛行機を用いたインターネット接続網構築プロジェクトがコネクティビティラボチームによって進められている。地球上にいる40億人と、世界の人口の10%とも言われる人々がインターネットインフラストラクチャとは無縁の土地に住んでおり、本プロジェクトはそういった遠隔地にいる人々に上空からインターネットのアクセスを届けようというものである。

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今回、コネクティビティラボチームから進捗が2つ発表された。1つは、英国の航空宇宙チームによって設計された無人機「Aquila」(開発コード名)が完了し、飛行試験の準備が整ったこと。そしてもう1つが米カリフォルニア州ウッドランドヒルズの研究所で取り組んでいるレーザー光線を用いた通信技術で、従来の最新技術より約10倍速いデータ伝送の実験に成功したことである。

Aquilaの最終デザインは翼幅が「Boeing 737」とほぼ同じで、重量は数百分の1となっている。翼に設置された太陽光電池パネルによって駆動し、一度の飛行時間は最大90日間。約1万8,000~2万7,000メートル上空から、遠隔地に住む人々にインターネット接続手段を提供する。

今後、新開発のレーザー通信システムを実環境下で検証を続け、完了後に無人飛行機に導入する計画という。

Take a look inside Facebook's Connectivity Lab – an important part of our effort to bring connectivity to the billions of people who are unconnected today.

Posted by Facebook Engineering on 2015年7月30日

(山下香欧)