サムスンは世界最大のコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2015」の事前発表会にて、Ultra HD Blu-ray対応プレイヤー「UBD-K8500」を発表した。

発表会のステージには、サムスンと技術パートナーシップを結んでいる20世紀FOXホームエンターテインメントの代表マイク・ダン氏とハンノ・ベッセCTOがゲストで登壇した。そのFOXからサムスンのUltra HD Blu-rayプレイヤーの発表に合わせ、Ultra HD Blu-rayディスク用ソフトウェアタイトルを明らかにした。第一弾として発売されるUltra HD Blu-rayディスクのタイトルは、国内では9月11日から全国ロードショーが始まる「キングスマン」。Ultra HD Blu-ray規格になるハイダイナミックレンジ(HDR)の4K解像度である。

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発表会ステージのスクリーンには「キングスマン」のパッケージが映し出された

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会場ブースでは、試作機が一般初公開。SUHD TVに再生されているHDR対応4Kコンテンツは「エクソダス」など

UBD-K8500はUltra HD Blu-rayディスク規格に含まれるHDR対応の4K UHDコンテンツを毎秒60フレーム(60fps)にて再生できるだけでなく、従来のBlu-rayディスクもUHD品質にアップスケーリングして再生する機能を持つ。またメディア再生に加えて4Kストリーミング再生も可能になるという。同社のSUHD TVと同様に、市場先駆けてHDMI 2.0a対応ポートが搭載され、サムスン独自のMultiroom Link対応、デュアルバンドWi-Fi(2.4GHz/5GHz)や、サムスンのスマートハブやブラウザ機能が予定されている。正式発売は、欧米・北米共に来年2016年の初期を予定している。価格については現在までに開示されていないが、現地のサムスンのスタッフによると500ドル前後になるという。

ブルーレイディスクアソシエーション(BDA)で規格されたUltra HD Blu-rayディスクの形式では、片面2層は66GBで転送ビットレートは最大108Mbps、片面3層は100GBでビットレートは最大128Mbpsまで可能となっている。UBD-K8500が対応できるUltra HD Blu-rayディスクメディアはまだ定かではない。

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ベッセ氏はCES開催時に結成発表がなされたUHDアライアンスで代表も務める。ステージでは、CES以来UHDアライアンスの会員数が3倍になったこと、そしてサムスン社は連盟の中でも船頭を切って技術仕様書の策定を進めていると話した。仕様書に加え認定方法やロゴについても完成間近で、「この数か月以内にライセンスプログラムから可能になる新製品について発表できるだろう」と加えた。

(山下香欧)