次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)の技術委員会は2015年12月25日、BS/110度CS衛星を用いた4K/8K実用放送に向けて、機器開発等のガイドラインとなる「高度広帯域衛星デジタル放送運用規定1.0版」を公表した。

4K/8K実用放送に関して、総務省が発表している制度整備のスケジュールによれば、2016年にBSで最大3チャンネルの4K試験放送と1チャンネルの8K試験放送を、NHKおよびNHK以外の基幹放送事業者の2社で開始する。2017年には110度CS左旋を用いて4K試験放送を開始し、2018年にはBS右旋と110度CS左旋において4K実用放送を、BS左旋において4K/8K実用放送を開始する計画で着々と準備が進められている。

151228_soumu

今回NexTV-Fが公表した運用規定初版では、このBS/110度CS衛星を用いた4K/8K実用放送の開始に向けて、放送事業者の送出運用規定や放送を視聴するための受信機の望ましい仕様などをBSおよびCSに分けて定めており、運用での多重化方式はMMT/TLVとして規定している。HDR、放送事業者に関連する識別番号、共用受信機関連、CaPPV(Call ahead Pay Per View)とその運用関連については、今後さらに詳細を改訂版で更新していく。HDRの技術要件については、2016年4月をめどに取りまとめる予定。

151228_nexTVF2

3月当時のNetxTV-FによるBS/CS110 8K/4K放送技術仕様。映像フォーマット仕様にHDRが加わる

(山下香欧)