写真上:4Kスタジオカメラシステム「AK-UC3000シリーズ」
写真下:HDスタジオハンディカメラ「AK-HC5000シリーズ」

パナソニック株式会社は、4K画質と長距離光伝送を実現し4K UHD出力とHD出力に対応した放送業務用4Kスタジオカメラシステム「AK-UC3000シリーズ」と、1080pの4倍速撮影が可能なハイエンド放送業務用HDスタジオハンディカメラ「AK-HC5000シリーズ」を2016年3月に発売する。以前NAB2015にて開発したことを発表していたもの。希望小売価格はAK-UC3000(多治見コネクターモデル)/AK-UC3000S(LEMOコネクターモデル)が税抜450万円、AK-HC5000(多治見コネクターモデル)/AK-HC5000S(LEMOコネクターモデル)が税抜650万円。

AK-UC3000シリーズは、新開発の4K大判MOSセンサー搭載し、2つの撮影モードを選択でき、ハイセンスモードでは感度F10、SNは60dB以上を実現。新開発の4K大判センサーには外付けアダプターなしで2/3型レンズを使用でき、UHD出力とHD/SD同時出力に対応している。AK-HC5000シリーズは、1080pの4倍速ハイスピード撮影機能を搭載。2/3型3MOSセンサー搭載により、2つの撮影モードを選択でき、ハイセンスモードでは感度F11、SN比60dB以上を実現している。

AK-UC3000、AK-HC5000ともに、レンズのレジストレーションエラーをカメラ側で自動補正し、周辺画像の色にじみを抑えるCAC(色収差補正)機能や、黒ツブレ・白トビを自動的に抑えるDRS(ダイナミック・レンジ・ストレッチャー)機能、ネガンマ機能(V-REC、F-REC)に加えて、FILMLIKE 1~3モードを選択可能なセレクタブルガンマ、様々な撮影環境に対応できるND/CCフィルターなどを搭載している。

また、AK-UC3000とAK-HC5000共通で使用可能なカメラコントロールユニット(CCU)、リモートオペレーションパネル(ROP)、マスターセットアップユニット(MSU)、9型LCDカラービューファインダー、1.5型HDビューファインダー、ビルドアップユニットもあわせて発売となる。希望小売価格は以下の通り。

  • カメラコントロールユニット(CCU)「AK-UCU500/AK-UCU500S」:希望小売価格税抜275万円
  • リモートオペレーションパネル(ROP)「AK-HRP1000/AK-HRP1005GJ」:税抜60万円
  • マスターセットアップユニット(MSU)「AK-MSU1000GJ」:希望小売価格未定
  • 9型LCDカラービューファインダー「AK-HVF100GJ」:税抜120万円
  • 1.5型HDビューファインダー「AJ-CVF50G」:希望小売価格未定
  • ビルドアップユニット「AK-HBU500GJ」:税抜250万円

カメラコントロールユニットにより、4K/HD映像信号を光ファイバーで非圧縮長距離伝送が可能。カメラとカメラコントロールユニットの間は、カメラコントロールユニットから電源供給した場合約2kmの長距離伝送が可能だ。また、カメラに外部電源を供給し、汎用の光伝送装置を使用して約10kmまで延長でき、カメラコントロールユニットとリモートオペレーションパネルの間は専用シリアル線の他、LANケーブルを介したIP接続にも対応している。カメラとカメラコントロールユニット間で光ケーブルのみでデータの伝送が可能なため、運用状況に合わせたシステムアップが可能だという。

なお、AK-UC3000シリーズとAK-HC5000シリーズは2016年4月16日から21日(米国時間)の期間中に米国ラスベガスで開催されるNAB2016の同社ブースにて展示予定だ。