Harmonicは、2016年4月16日から21日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2016に出展する(サウスホール/SU1210)。

HarmonicはThomson Video Networks社とともに、アジャイル型ビデオ配信の最新技術や、新型ソフトウェアベースのメディア処理について、超高精細ハイ・ダイナミック・レンジ(UHD HDR)、クラウド、仮想現実(VR)、高密度ストレージの発表を予定している。同社ブースの展示内容の詳細は以下の通り。

(以下、同社プレスリリース翻訳文より引用)

  • ソフトウェアベースメディア処理:
    Harmonic社は画期的なVOS™メディア処理プラットフォームを発表します。このプラットフォームは、ライブコンテンツの処理、及びマルチデバイスへの配信プロセスを簡素化することで、メディア各社や有料テレビ事業運営各社が、公共・私有の回線を利用したOTTサービスを業界トップクラスの高品質なビデオをもって、即座に開始することができます。
  • 新・超高精細(UHD)配信:
    Harmonic社はUHDソリューションの様々なコンテンツに対応した新しいコンテンツ制作や配信技術を発表します。HDR10とハイブリッド・ログ・ガンマ(HLG)ハイ・ダイナミック・レンジ(HDR)に関する技術と4Kをサポートするアプリケーションでの、低遅延かつ4:2:2での符号化を可能とする、最新のViBE® 4K UHDエンコーダ、ViBE CP6000プラットフォームへのUHDエンコーディング機能の追加、またソフトウェアベースであるHarmonic社のPURE Compression Engine™ソフトウェアで、高品質のUHDのネット配信を可能にする技術がその一例です。また、NAB Showの未来パーク(Futures Park)ブースでは、先日行われたUltra HDフォーラムのATSC3.0 Plug Festの模様も紹介します。
  • 高密度トランスコーディング:
    HEVCへアップグレードすることで、ViBE XT1000 Xtreamトランスコーダーは、円滑かつコスト効率の高い、さらに進化したビデオ配信ソリューションが提供できるようになりました。ViBE XT1000は、どのような形式のトランスコーディングにも対応し、Cable、IPTV、DTH、地上デジタル放送などのサービスやマルチスクリーン配信にとっての最適なソリューションです。
  • VR360による仮想現実体験:
    Harmonic社と業界におけるパートナー会社は共同で、Electra™ X3 メディアプロセッサー装備のUHDエンコーディングを使用し、プロスポーツのVR360仮想現実体験を提供します。UHD配信を活用することで、UHD画質で配信できる包括的なVRソリューションを提供します。
  • ATSCブロードキャスト:
    Harmonic社は、チャンネル共有の課題をお持ちのATSC放送局各社に対し、ATSC3.0への移行を簡単に行える方法や、その他の解決策をご提案します。
  • エッジプレイアウトとリージョン化:
    Harmonic社は、完全統合、また、一元管理されたサテライト及びインターネットソリューションの一式をご紹介します。これらのソリューションは、ターゲット広告挿入、統合型業務用デコーダのProView™ライン内でのトランスコーディングから、FUZE-1™プレイアウトシステムを使用したフルエッジプレイアウトまで、主要配信ネットワークのエッジを活用したコンテンツの差別化が可能になります。
  • ハイパフォーマンス・メディアストレージ:
    多様なメディア関連業務に対応した新しいHarmonic MediaGrid 4000のストレージソリューションは、従来のMediaGrid 3000に比べ帯域性能が2倍向上し、筐体あたりの容量も50%増加しています。

デモブースでの紹介の他に、NABブロードキャスト・エンジニア会議では、Harmonic社スペシャリストによる講演も行われる予定です。

  • 4月17日14:30より、会議室S219にて、ブロードキャスト・サテライトソリューション部門のマーケティングマネージャーのジョエル・ウェルハイト氏が「ATSC 3.0への移行」について解説します。
  • 4月18日10:30より、会議室S219にて、ソリューション&ストラテジー部門のヴァイスプレジデントのティエリー・フォティエ氏が、「映像配信関係者向けのUHDとATSC3.0規格」と題したプレゼンテーションを行い、UHD、ATSC3.0への移行に有用な情報を提供します。
  • 4月18日14:00より、会議室S227にて、イマージングテクノロジー及び戦略部門のシニアディレクターのイアン・トゥロー氏が、「ブロードキャストにおけるIPインフラをいかに活用できるのか」と題したセッションを設け、ブロードキャスト施設における全面的なIPインフラの使用、及び業務における実用面での課題について議論します。
  • 4月18日17:00より、会議室S227にて、プロダクション&プレイアウト・ストラテジー、及びマーケット・ディベロップメント部門のディレクターである、アンディー・ウォーマン氏が、「SDIを利用したシステム構築からの脱却」と題し、IPインフラへの移行にあたって生じうる課題を共有します。

Harmonic社ビデオ製品部門のシニアヴァイスプレジデントであるバート・スプリースター氏は次のようにコメントしている。

スプリースター氏:Harmonic社とThomson Video Networks社は一つの会社として統合し、NABではアジャイル型ビデオ配信における統一ビジョンを発表します。お客様は一つのブース内で、マルチデバイス配信に対応したビデオ配信を簡素化し、クラウドを活用したメディア処理技術で映像配信業務を柔軟かつ、次世代の圧縮技術でネットワーク帯域を最適活用できる、革新的なソリューションをご覧頂けます。Harmonic社とThomson Video Networks社の共同開発したソリューションは、高品質のビデオ制作、配信、収益化を可能にし、その卓越した柔軟性とコスト効率性でお客様のビジネスをサポートします。