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大手広告代理店のアサツーディ・ケイ(以下:ADK)は、アニメの企画・制作を行うゴンゾの普通株式を、公開買付けにより取得すると発表した。買付け等の価格は、普通株式1株につき26,819円で、7月15日から公開買付けを実施する。

ADKの発表によると、ゴンゾはテレビ向けを中心としたアニメ作品の企画・制作を行い、自社制作のアニメ作品に対して出資をすることで収益分配権及び二次利用権を取得し、これらの権利をライセンシーに許諾する事業等、国内及び欧米・アジアを中心とする全世界をサービスエリアとして事業拡大を進めてきたという。しかしアニメ作品のテレビ視聴率の低下やDVD市場及び北米市場の低迷と厳しい状況が続いたため、2期連続債務超過し、平成21年7月には東証マザーズ市場において、ゴンゾ株式は上場廃止となっていた。その後、いわかぜキャピタルの支援を受けて業績回復を果たしている。

ADKはゴンゾの企業価値を高めることができると判断、公開買付けを行って連結子会社化する。公開買付けには、8割を保有するいわかぜキャピタルが応募することで合意している。全株を買い付けた場合の買収金額は約62億円になる。ADKはゴンゾをADKグループ傘下にして、海外配信業者へ販売するアニメ作品のラインナップ拡充を図っていく。

(山下香欧)