Blackmagic Designは、Blackmagic Camera 4.0のパブリックベータ版を公開した。今回のパブリックベータでは、Blackmagic URSA Miniで利用可能な同社のカメラOSとユーザーインタフェースをインストール/テストが行える。パブリックベータ版は同社Webサイトから無償でダウンロード可能。

新OSではISO、ホワイトバランス、シャッターアングル、アイリス、フレームレート、フレームガイドなどの設定をメニュー画面のナビゲートなしで調整可能。異なる設定の切り替えにより、異なるコンビネーションの設定をオンザフライで試行可能。また、異なる撮影状況に対するプリセットの保存/ロードが可能となり、別のカメラで使う際のカードへの保存もできる。

ホワイトバランスのカスタマイズとプリセット、ティントコントロール設定機能を追加。シャッターアングルを入力する際は、フリッカーの生じないシャッターアングルをBlackmagic URSA MiniカメラOSがガイドする。これは、フレームレートや電力系統(50Hzか60Hz)を基に自動的に算出されるようになっている。フォルスカラー露出ツールが追加されたことで露出の適切な設定が容易に行える。フォルスカラー使用時、画像内のルミナンスの特定の範囲が特定の色でオーバーレイ表示される。

Blackmagic URSA MiniのカメラOSのパブリックベータ版は、フォーカスアシスト・オーバーレイのカラーを調整が可能となった。スクリーンを左右にスワイプするだけでアクセス可能な「スレート(SLATE)」ページの追加により、ショットとプロジェクトの全てを表示が行え、メタデータの入力は入力予測機能により簡素化される。あらかじめ組み込まれたディクショナリーによって、使用頻度の高い用語を1タップでメタデータタグとして適用。

レンズメタデータは、電子レンズから自動読み込みまたはプロダクション特有の情報や技術的な情報などと併せてマニュアル入力が可能。メタデータはファイルと共に保存され、編集やカラーコレクションの際にDaVinci Resolveなどのソフトウェアで使用可能。カメラのセットアップと使い方を簡素化するにあたり、その他すべての設定は「収録(Record)」「モニター(Monitor)」「オーディオ(Audio)」「セットアップ(Setup)」「プリセット(Presets)」「LUT」の6つのタブからアクセス可能。Recordタブでは、コーデックや画質や解像度をスピーディに選択が行え、ダイナミックレンジやフレームレートやセンサーウィンドウなどの設定も可能だ。Monitorタブでは、メインLCDで何を表示するか、フロントとメインのSDIで何を出力するか決めることができる。これには、クリーンフィードやLUT、フレームガイドなどが含まれる。

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URSA MiniのカメラOSは、アナモルフィックレンズで撮影時のモニタリングに1.33倍および2倍アナモルフィックのデスクイーズに対応。ライブオーディオメーターをタップすることでオーディオレベルに素早くアクセス可能。さらに細かい設定はAudioタブで行え、内蔵マイクやスピーカー、ヘッドフォンのボリューム、ローカットフィルターのレベルなどの機能も含まれる。Setupタブは、基本的なカメラの設定へのアクセスが可能で、カメラの外付けF1やF2ボタンのカスタマイズやプログラミングにも対応。機能ボタンは、プリセットをトリガーし、UP/DOWNボタンとしての使用や、特定の機能のON/OFFにも使用可能。

さらに最大6つのプリセットをロード可能で、Presetsタブからロード、保存、書き出し、読み込みを行える。LUTタブでは3D LUTの読み込み、書き出し、管理、消去が行える。LUTはLCDやフロントおよびメインのSDIにそれぞれ適用/表示対応。これらのURSA Miniの改善点に加え、Blackmagic Camera 4.0パブリックベータ版ではBlackmagic URSAビューファインダーのカラリメトリ、近接センサー、タイムアウト設定が改善された。URSA MiniのカメラOSのメタデータ設定、フレームガイド、セーフエリア、オーバーレイ設定用のメニューアイテムのサポートを追加している。同社CEOグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:URSA Miniの15ストップダイナミックレンジを備えた4.6K解像度と新しいカメラOSのコンビネーションは、非常にエキサイティングな組み合わせです。URSA Miniの画質は、ユーザーの皆様からご好評をいただいており、現在、入荷待ち解消のために尽力しております。この新しいURSA MiniのカメラOSのパブリックベータは、新しい機能を試していただきBlackmagic Designのエンジニアチームにフィードバックを伝えていただく機会となっています。