キヤノンは、デジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark III」の後継機種として「EOS 5D Mark IV」を2016年9月8日に発売する。希望小売価格はすべてオープン。ラインナップと同社オンラインショップの販売予定価格は以下の通り。

  • 「EOS 5D Mark IV」ボディーのみ(税抜432,500円)
  • 「EOS 5D Mark IV・EF24-70 F4L IS USMレンズキット」(税抜547,500円):
    EOS 5D Mark IV、EF24-70mm F4L IS USM
  • 「EOS 5D Mark IV・EF24-70 F2.8L II USMレンズキット」(税抜617,500円):
    EOS 5D Mark IV、EF24-70mm F2.8L II USM
  • 「EOS 5D Mark IV・EF24-105 F4L IS II USMレンズキット」(税抜557,500円):
    EOS 5D Mark IV、EF24-105mm F4L IS II USM

※「EOS 5D Mark IV・EF24-105 F4L IS II USMレンズキット」は2016年10月下旬発売

EOS 5D Mark IVは、有効画素約3,040万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーと、映像エンジンDIGIC 6+を搭載。常用ISO感度は静止画撮影時ではISO100~32000(拡張ISO102400相当)、フルHD動画撮影時は常用ISO25600、4K動画撮影時は常用ISO12600を実現。新開発ミラー振動制御システムの採用により、連続撮影速度約7コマ/秒の連写も可能。1つの画素が撮像と位相差AFの両方を同時に行うことが可能な「デュアルピクセルCMOS AF」の搭載により、ライブビュー撮影時にも高速で追従性に優れたAFを実現したとしている。また、撮像素子から得たデュアルピクセル情報をRAW画像に付加する「DPRAW撮影」が可能となり、同社独自のRAW現像ソフトウェアを通じて撮影後に解像感補正などの画像処理が行える。

動画撮影機能では、スムーズで滑らかなAFを可能とするデュアルピクセルCMOS AFとタッチパネル対応の液晶モニターを採用。4K(4096×2160)/30p/25p/24p、フルHD/60p、HD/120p、タイムラプス動画撮影が可能。撮影した4K動画から任意の1フレームを約880万画素(4096×2160)のJPEG画像として切り出す4Kフレームキャプチャー機能や、輝度差の大きいシーンにおいて白とびを抑制するHDR動画撮影機能も搭載している。記録メディアはCFカードとSD/SDHC/SDXCメモリーカードを採用。

「61点高密度レティクルAF II」により、AF測距エリアが従来機種に比べて左右の周辺測距エリアは縦方向に約24%、中央測距エリアでは縦方向に約8.6%拡大している。全測距点61点のうちクロス測距点数は最大で41点、デュアルクロス測距点数は最大5点。61点全点がF8光束に対応しており、エクステンダー装着時レンズの開放絞り値がF8までの明るさの場合でも全測距点でAFが可能。周辺光量補正と色収差補正に加え、撮影時において歪曲収差補正と回折補正も可能となった。また、RAW現像時にレンズの諸収差や回折現象、ローパスフィルターに起因した解像劣化を補正するデジタルレンズオプティマイザ機能を搭載している。

その他にも約15万画素RGB+IR測光センサーを搭載しており、顔と色を検知する被写体検出機能とIR検知機能により、測光・調光やオートホワイトバランス、AF精度が向上したとしている。ファインダーにはさまざまな情報を表示する「インテリジェントビューファインダーII」を採用し、ファインダーをのぞいたまま、撮影設定の確認や切換えが可能だ。

Wi-Fi機能とNFC機能を搭載しており、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末およびパソコンによるリモート撮影や画像転送が可能。また、FTPサーバーへの画像転送にも対応。さらに、静止画や動画に撮影場所の位置情報を付加するGPSも搭載している。カメラの拡張端子に装着することにより、ワイヤレスで撮影画像の転送を可能とするワイヤレスファイルトランスミッター「WFT-E7B(Ver.2 )」にも対応。

また同社は、映像制作にEOS 5D Mark IVを使用するユーザー向けに「EOS 5D Mark IV・ムービーキット」を2016年9月8日に発売する。同社オンラインショップの販売予定価格は税抜478,000円。同キットには、指向性ステレオマイクロホン「DM-E1」と、グラスバレー社製ノンリニアビデオ編集ソフトウェア「EDIUS Pro 8」が含まれる。

※9/2追記:「EOS 5D Mark IV・ムービーキット」のマイクロホンがキヤノンの指向性ステレオマイクロホン「DM-E1」に変更となりました。