NewTek社は、既存のイーサネットネットワークベースでライブプロダクションIPワークフローを実現する「NDI(ネットワークデバイスインターフェイス)」の第2世代目バージョン「NDIバージョン2」を発表した。NDIバージョン2は本年度の第4四半期中にリリース予定で、マルチプラットフォーム(Windows、Linux、macOS)と各種モバイルデバイスに対応する。

NDIは開発者用SDKおよびエンドユーザーのツールとしてエンドトゥエンドのソリューションを提供。今回のNDIバージョン2では、AndroidおよびiOSカメラアプリが登場し、アプリを搭載したモバイルデバイスのカメラが、中継などの現場でワイヤレスカメラとして使用可能となる。NDI関連では、NDIを介してネットワーク上のカメラソースをISO収録するNewTek IsoCoderや、NDIを介してSDIやHDMIといったビデオフォーマットを変換するNewTek Connect、そしてAdobe Creative Cloud上でライブソースを扱えるAdobe Creative Cloud対応のツールスイートが揃うとしている。

NDIバージョン2では、解像度フリーでアルファチャンネルと16bit対応にする新しいコーデックが加わる。最初のフォーマット変換時だけに劣化が生じ、それ以降の圧縮はロスレス圧縮になる。Intel Core i7 CPUの処理能力を使った場合、1080p/2200fps、4K/780fps、8K/210fpsというIP標準規格よりも高品質および高機能を実現するという。またサンプルレートフリーの16チャンネルオーディオ、メタデータ対応の双方向通信、iOSモバイルデバイス向けのSDKが含まれる。大規模なシステム構築の場合、ルーティングやセキュリティを踏まえ、クロスサブネット構成にも対応する。

NewTekの社長兼CTO(最高技術責任者)のアンドリュー・クロス博士は次のようにコメントしている。

クロス氏:ロイヤリティーフリーのNDIは、我々の予想以上に業界全体に幅広く採用されています。今回リリースする次世代版NDIも引き続き、次世代のライブプロダクションとなる、ソフトウェアドリブンのIPベースワークフローを拡張していくことでしょう。