株式会社エーディテクノは、同社が取り扱う韓国デジタルフォーキャスト社製の映像/音声信号変換・分配・延長製品「Bridge X」シリーズより、簡易アナライザ機能搭載5型タッチコントロールパネル付属アップ/ダウン/クロス対応マルチコンバーター「X_TS」を2016年11月16日に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格は税抜17万円前後。

X_TSは、SMPTE規格に準拠したマルチフォーマットSD/HD/3G-SDIとHDMIのデジタル映像信号と、コンポーネント、VGA、コンポジットビデオのアナログ映像信号の各入出力端子を搭載。入力信号を本体5型ワイドタッチパネル、ジョグダイヤル、出力画面上に表示し、OSDメニュー、USBケーブル接続でのPC操作にて切り替えができ、複数の出力端子から同時出力が可能。SDI/HDMI入力信号情報モニタリングも行える。

入力信号はアップ/ダウン/クロスコンバート機能にてフォーマット変換して出力出できるので、X_TSからの出力を設置済みシンク機器の対応フォーマットに合わせて出力が可能。また、出力表示アスペクト比も「バイパス」「16:9」「4:3」から選択できる。

音声はアナログステレオオーディオと、AES/EBUデジタルオーディオの各入出力端子を搭載しており、SDI・HDMIへのオーディオエンベデッド機能と、ディエンベデッド機能が利用可能。操作用5型ワイドタッチパネル液晶には、入力映像プレビューや入力信号情報を表示。HDCP付きHDMI信号入力時は5型液晶に「HDCP」マークを表示する。タッチパネル操作または本体上部のジョグダイヤルでの操作で、各種設定や出力フォーマットの選択が行える。

SDIアイパターン/SDIケーブル長/ウェーブフォーム/ベクトルスコープ/オーディオレベルを5型液晶下部エリアに透過表示する簡易アナライザ機能を搭載。SDIアイパターンは入力SDI信号の品質を波形とUI値で表示し、信号のゆらぎ(ジッタ)の状態が確認できる。入力SDIケーブル長測定は、入力信号を基にSDIケーブル長と信号品質を簡易表示。アイパターンとSDIケーブル長の測定が可能となり、SDI信号の品質確認が容易に行えるという。簡易アナライザ表示専用HDMI出力端子を搭載しており、外部のモニターへ拡大表示が可能。

簡易アナライザとして、ベクトルスコープ、ウェーブフォーム、SDIアイパターン、SDIケーブル長測定、オーディオレベル機能と、簡易アナライザ表示専用ミラーリングHDMI出力端子を搭載。アナライズ情報を外部モニターへ拡大表示可能。5型ワイド液晶の中央下部エリアに、Y/Cb/Cr、R/G/Bの要素毎に表示が可能なウェーブフォームを、右下部エリアに信号の色構成を表示するベクトルスコープ/SDIアイパターン/SDIケーブル長/オーディオレベル(最大8ch)を入力映像と同時に透過表示可能。

テストパターンジェネレーター機能を搭載し、SMPTEカラーバー/パソロジカル/グレー/ブラックの計8種のテストパターン出力が可能。ソースが無い環境や、ソースからの出力信号が不確定な場合でも、X_TSに接続されたシンク機器へ信号出力が行える。

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付属の専用キャリングケース

持ち運びに便利なキャリングケースと、ソニー社製Lシリーズ用バッテリープレート、スタンド、HDMI・同軸ケーブルが付属している。専用バッテリープレート(オプション)をX_TSの背面に装着することでバッテリー駆動も可能。また、オプションにてキヤノン社製「LP-E6」互換バッテリー専用バッテリープレート「NBP-CL」も発売する。

なお、X_TSは2016年11月16日から18日の期間中に千葉・幕張メッセで開催される国際放送機器展「Inter BEE 2016」の同社ブース(ホール8/No.8109)にて展示される。