DeckLink 4K Pro

Blackmagic Designの発表によると、Slomo.tvのスポーツ審判補助システム「videoReferee」でキャプチャー・再生デバイスDeckLink Quad 2、DeckLink 4K Pro、UltraStudio 4K Extremeが使用されたという。

Slomo.tvは、マルチチャンネル・ビデオ収録製品の製造会社。同社のvideoRefereeシリーズは、スポーツイベントにおける審判を補助する専用のマルチチャンネル・システムで、イベント全体の映像ドキュメント制作としても使用されている。videoRefereeはリオ五輪や、放送局、スポーツリーグで導入されており、リオ五輪のカヌー競技では3台のDeckLink Quad 2カードで構築されたvideoReferee-IIM3を使用。またスコアボード・コントロールシステムを用いた正式なタイム、スコア、ゲーム記録にも対応している。

videoReferee-4シリーズは、16/18チャンネル対応のスポーツビデオ判定システム。videoReferee-4/4G/4Kは2枚のDeckLink Quad 2と1枚のDeckLink 4K Pro PCIeで構築され、リアルタイムのキャプチャー・再生機能を搭載しているため、コンマ何秒の単位で正確な判断が可能。オールインワン・タイプであるvideoReferee Jr.の新モデルは、8台までのカメラからの映像をリアルタイムでキャプチャーできるDeckLink Quad 2をベースに構築されている。

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UltraStudio 4K Extreme

スイスのチューリッヒで開催されたFIFAセミナーでは、Slomo.tvのvideoReferee-4Aサーバーが紹介された。同サーバーはThunderbolt/PCIe対応のUltraStudio 4K Extremeをベースとした追加HDMI/SDI出力を搭載しているため、SDIコネクターとHDMIコネクターで同時にHDビデオ出力が可能となっている。Slomo.tvのCTOであるイゴル・ヴィティオレッツ氏は以下のようにコメントしている。

ヴィティオレッツ氏:私たちはBlackmagic Designのボードを11年以上使用しています。私たちの最初の再生サーバーは、DeckLinkの初期モデルをベースに構築したものでした。それ以来、ずっとDeckLinkテクノロジーを採用しています。何年間もBlackmagic Designを使用していますが、彼らが作るボードはいつも私たちの需要に合っています。例えばDeckLink Quad 2の登場によって、新しいvideoReferee Jr.のデザインが決まりました。業界の需要を満たし続けるBlackmagicには、本当に感謝しています。

DeckLink Quad 2はDeckLinkカード8枚の性能が単一の基盤に詰め込まれており、ひとつのPCI Expressスロットで接続が可能。キャプチャー・再生用にそれぞれ独立した4系統ずつのチャンネルが搭載されているが、Slomo.tvなどのデベロッパーはチャンネルをあらゆる組み合わせで独自に構成しており、8系統のキャプチャーや8系統の再生に対応も可能。DeckLink 4K ProはPCIeベースのキャプチャー・再生カードで12G-SDIを搭載し、60fpsまでのSD、HD、Ultra HD、4K DCIをサポートしている。