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Fusion事例:マルイのCM「マルコとマルオの7日間 2015」の場合

2016-12-06 掲載

Blackmagic Designの発表によると、福岡を拠点とする映像制作会社空気株式会社(以下:KOO-KI)が、Fusion Studioを使用して丸井のキャンペーンCMの制作をしたという。

KOO-KIは、国内外の映像(TVCM、キャンペーン、ドラマ、TVアニメ、アプリなど)の企画、演出、および制作を手がけており、最近のCG作品には、ニコンミュージアム体感型シアター「Universe of Nikon」、コナミ「実況パワフルプロ野球2016 オープニングムービー」などがある。また、日本民間放送連盟賞優秀賞を受賞した地方発ドラマ「めんたいぴりり」の企画・演出なども担当している。

同社で制作した作品のひとつである、マルイのCM「マルコとマルオの7日間 2015」は全編3DCGで制作されている。作品のコンセプトは「大人のためのファンタジー」。買い物をするときのワクワク感を映像に落とし込むように考えて制作されており、マルイのあるファンタジックな街でショッピングする住人たちの様子を描いており、すべての合成はFusion Studio で行われた。

イタリア国籍を持つビト・ラマンナ氏は、アニメーションディレクター/Fusionアーティスト。現在は日本とドイツをベースに活躍しており、KOO-KIとは数々の作品を生み出している。今回、企画の部分をディレクターの木綿達史氏と、プロデューサーの嶋村雅己氏が日本で行い、ドイツでメインの制作行程を経て、日本で最終仕上げをした。同作品の核となるクリエイティブ・ワークは全てビト氏によるもの。長年にわたるFusionユーザーであるビト氏は、Fusionのチュートリアルサイト、Con-fusionを立ち上げている。

161206_vito アニメーションディレクター/Fusionアーティスト ビト・ラマンナ氏

ビト氏:私がCGIを始めた頃は、CGIアーティストがまだ業界にそれほど多くありませんでした。だから、モデリング、アニメーション、絵コンテ、合成、アニマティックスと一人でなんでもやらないといけませんでした。今回のマルイのCMでは、合成の他にキャラクターデザインやモデリングなども私が手がけています。でも、私のパッションは合成の部分にありますね。

ビト氏は絵を描くような感覚でFusionを使用しており、その際に重要なのがマスク機能だという。

ビト氏:このプロジェクトではたくさんのマスクを使いました。それぞれのオプジェクトを独立してコントロールするために、マスクは重要です。そうすることで、シーンの中でそれぞれのオブジェクトがうまく調和するようになるんです。Volume Maskはとてもパワフルで、3Dスペースでマスクをすばやく生成できます。マスクをレンダリングし直す必要もないので、とても効率的ですね。さらにマスクをコピーして別のマスクと組み合わせて、新たなマスクを生成することだってできます!

http://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2016/12/161206_FusionMarui_screen01.jpg ※画像をクリックすると拡大します

ビト氏:今回チャレンジだったのは、フラットな見た目を、ディープでパワフルで見ていて楽しいものにすることでした。シェーディングやライティングアーティストが時間がなくて、満足できる土台ができていなくても、Fusionならそれを補うパワフルなツールがあります。

たとえば、屋外のシーンで登場するバスは、元のレンダリング素材は非常にフラットで退屈でした。そこでもっと映えるように、マスクを駆使して霧と照明効果を付け足しました。また、登場人物の髪の質感やボリュームをリッチなものにするために、Gradient maskを水平、垂直方向に適用しました。さらにカラーコレクションも行っており、作品全体に生き生きした雰囲気を出すようにしました。これらを3Dソフトウェアからレンダリングし直すのではなく、すべてFusionの合成でできてしまうんです!

161206_maruicm_still02

オブジェクトを別のオブジェクトの間に配置したい場合には、Displace 3Dの機能が非常に便利だという。

ビト氏:Displace 3DはWorld Position Passを使って、3Dソフトウェアで作ったオリジナルのシーンの奥行きや位置情報をエミュレート(模倣)します。単純なプレーン(面)を擬似的に3Dにして、3D空間で作業ができるようになるんです。女性が歩いているシーンで、オブジェクトを追加する必要があったのですが、シーン全体をレンダリングし直すのは避けたかった。そこで、この機能を使って3D空間でオブジェクトを他のオブジェクトとの奥行きの関係をきちんと保った状態で配置できたのです。

Fusionは、他のことに邪魔されずに自分をクリエイティブな状態にさせてくれます。あまり考えずに、ずっと操作し続けられる。他のソフトウェアも使ったことがありますが、テクニカルすぎたり、エラーが出たりしてそのクリエイティブ・フローが止まってしまうことがよくあります。Fusionは一番長く自分をクリエイティブ・フローに留めてくれるので、作業効率もすごくいいんです。


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[ DATE : 2016-12-06 ]
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