※写真はNAB2016の様子

JVCケンウッドは、2017年4月22日から27日(米国時間)の期間中に米国ラスベガスで開催されるNAB2017に出展する(セントラルホール/C4315)。

同社ブースでは、IPを活用したニュース中継やスタジオ制作やスポーツの分野に向けた撮影システムをはじめ、4K/60p HDR制作向けカメラ収録システムや、360°撮影カメラとVR(バーチャルリアリティ)によるライブ配信システムの参考出品など、ビジネスパートナーとのコラボレーションによる、各種映像制作ソリューションの提案を行う。詳細は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

■ライブ映像制作分野向けIPソリューション

1.ライブ中継用IPソリューション

ニュースやライブイベントなどの中継に使われる新たなIP伝送システム「ProHD Bridge」シリーズをPeplink社とのコラボレーションにより商品化しました。インターネット公衆回線を使って場所を選ばず即時にライブ映像を伝送できる中継ソリューションです。

1)「ProHD Bridge」シリーズラインアップ:

  • [新商品]設置型IP伝送中継「ProHD Wireless Bridge」
  • [新商品]ポータブル型IP伝送中継「ProHD Portable Bridge」

複数のインターネット回線を束ねて伝送するボンディング技術を使い信頼性と転送レートを高めたIP伝送中継器システムです。撮影するシーンに合わせて、車のルーフトップ等に設置する「ProHD Wireless Bridge」と、可搬性に優れたポータブル型の「ProHD Portable Bridge」の2種類をラインアップ。いずれも当社のIPストリーミング対応カメラレコーダーを複数台接続でき、ニュース取材やイベントの中継などの、ライブ映像制作の用途に提案します。

2)[参考出品]ライブ中継統合管理アプリケーション「Command Center」
現場で稼働している撮影クルーの状況やカメラの設定などが、放送局の拠点から遠隔で一元管理ができる統合管理アプリケーションです。伝送システムに接続されている全てのカメラがマップ上から視覚的に確認ができ、カメラのライブストリーミングの伝送状況や、カメラの各種設定などができるようになります。これにより、撮影クルーは撮影に専念することができ、ライブ中継の利便性が大きく向上します。

2.スタジオ制作用IPソリューション

HD PTZリモートカメラ「KY-PZ100U」およびリモートコントロールユニット「RM-LP100」(ともに2016年11月発売)を核とし、さらにビジネスコラボレーションによって、各種IPスタジオ機器との親和性を高めて、ユーザーの利便性を向上させたスタジオ制作向けソリューションを提案します。

  • [商品展示]HD PTZリモートカメラ「KY-PZ100U」
  • [商品展示]NewTek社製「TriCasterTM」を採用した無線ネットワークによるスタジオ制作システム

中小規模のスタジオ制作向けのソリューションとして、米国のスタジオ映像制作機器の専門会社であるNewTek社製のスタジオ制作用ターンキースタジオスイッチャー「TriCasterTM」シリーズを使った無線ネットワークによるライブ映像制作システムを展示します。当社のIPストリーミングカメラとNewTek社のターンキーライブスイッチャーにより、コストパフォーマンスが高く、かつ設置自由度の高いスタジオ制作システムを実現します。

■スポーツ分野向けIPソリューション

1.スポーツ制作分野向けシステム

これまで、多くの高校や大学のスポーツ競技のライブ中継で使われてきたスポーツ制作向けIPカメラレコーダーの機能強化や、PTZリモートカメラのスポーツ制作対応についての参考出品を行ないます。

  • [バージョンアップ]スポーツプロダクションカメラレコーダー「GY-HM200SP」の機能強化
    ライブ中継のストリーミング映像にゲームスコアやチームロゴを自動的にオーバーレイする機能を追加しました。ゲームやイベントの告知、宣伝を試合前やハーフタイムの時などに切り替えて表示することが出来ます。また、アメリカ4大スポーツの一つであるアイスホッケーのスコア表示も追加しました。
  • [参考出品]HD PTZリモートカメラ「KY-PZ100U」の機能強化
    リモートカメラ「KY-PZ100U」に新規オーバーレイ機能を搭載(参考出品)。マルチカメラシステムにおいて、カメラ固有の情報をオーバーレイできるようになる機能です。また、アメリカ4大スポーツの一つであるアイスホッケーのスコア表示にも対応をします。
2.スポーツコーチング分野向けシステム

スポーツコーチングの分野では、専用アプリケーションを使ったビデオによるコーチングが盛んです。当社もこれまで、専用アプリケーションをプロデュースする企業とのコラボレーションし、IPを活用することで映像コーチングの利便性を高めたシステムを提供してきました。今回の当社ブースでは、新たに採用した専用アプリケーションと連携したシステムを紹介します。

  • [新商品]ProHDスポーツコーチングカメラレコーダー「GY-HM660SC」(2017年5月US発売予定)
    プロスポーツや大学スポーツのビデオコーチングの分野で広く使われているXOS Digital社の専用アプリケーション「XOS Thunder HD」と連携可能なコーチングカメラの新商品ProHDスポーツコーチングカメラレコーダー「GY-HM660SC」を展示します。この連携により即座に映像によるスポーツコーチングを実現します。また、ライブストリーミング信号に自動的に時間情報が埋め込まれ、選手のバイオメトリクスデータとの同期を可能にし、ゲームの状況に応じて任意のメタデータをストリーミングに埋め込むこともできます。

■コラボレーションによる映像制作分野へのソリューション

1.[バージョンアップ]4K/60pHDR収録ソリューション(対応機種:「GY-LS300CHU」)(2017年5月末予定)

当社のグループ会社であるAltaSens社(AS)のSuper35mmイメージセンサーを搭載した、4Kメモリーカードカメラレコーダー「GY-LS300CHU」の4K/60p映像信号出力を可能にするファームウェアのバージョンアップ。さらに、ATOMOS社のモニター一体型レコーダーである、「SHOGUN INFERNO」、「NINJA INFERNO」と組み合わせることで、高精細・高画質の4K/60pの収録とカラーグレーディングの幅を広げるJVC Logを使ったHDR収録を実現します。

2.[参考出品]ライブ配信・VR映像制作分野向け360度映像ソリューション (RealtimeImmersion社協業プロトタイプシステム)

米国Realtime Immersion社(RTI)とのコラボレーションにより、AS社のSuper35mmイメージセンサーを搭載した360度撮影カメラとVRヘッドマウントディスプレイ、専用アプリケーションによるプロトタイプシステムを展示し、業務用放送・VRアプリケーション向けのライブ配信360度撮影ソリューションを提案します。カメラ系はライブ配信やライブVRスポーツ、エンターテイメント、ニュース配信などの360度撮影に最適な3Kx3K読出しに対応し、RTI社開発の独自の光学系と組み合わせ、このシステムの特長である一眼カメラデザインにより高画質でつなぎ目のないスムーズな映像をリアルタイムで送出します。複眼カメラに必要なスティッチングソフトが不要なため、映像の遅延も最小化することが可能です。携帯端末への360度のライブ映像配信アプリケーションや360度コンテンツの表示に対応したVRヘッドマウントディスプレイも同時に参考出品します。

3.[参考出品]クラウドアプリケーションとカメラの連携によるスピーチ・トゥー・テキスト

当社のIPストリーミングカメラレコーダーを映像情報の起点となるIoTとして位置づけ、日本アイ・ビー・エム株式会社のクラウドプラットフォーム 上のアプリケーションと連携することで映像を使ったクラウドソリューションを提案します。今回の参考出品では、当社のHD PTZリモートカメラ「KY-PZ100」を活用して、音声認識と自動翻訳の機能を応用しスピーチ・トゥー・テキストの技術展示を行ないます。

■業務用カメラレコーダーの機能強化の主な展示商品

1.[バージョンアップ]教会市場向けストリーミングカメラレコーダー「GY-HM200HW」の機能強化

教会でのライブイベントの制作用カメラレコーダーである「GY-HM200HW」をバージョンアップにより機能強化します。これまでの教会や司祭名、あるいは歌手名のオーバーレイに加えて、ミサの事前告知やコンサートでの歌詞表示を映像にオーバーレイできるようになり、さらに利便性がアップしました。

2.[バージョンアップ]リモートカメラコントロールユニット「RM-LP100U」の機能強化

リモートカメラコントロールユニット「RM-LP100U」の対象機種を拡大。従来の「KY-PZ100U」に加えて、新たにカメラレコーダー「GY-HM890/850U」シリーズ、「GY-HM660U」、「GY-HM200U」のにも対応します。