Blackmagic Designの発表によると、韓国のインディペンデント・レコードレーベルAreia Creationsが、同社のミュージックビデオの撮影にURSA Mini ProおよびURSA Mini 4.6K PLなどのBlackmagic Designカメラを使用し、カラーグレーディングにDavinci Resolveを使用しているという。

様々な文化的背景を持つ新人タレントを発掘することで、世界的にK-POPを広げることを目的としているAreia Creationsは、キャッチーなミュージックビデオを多数制作。鮮明な色を使ったこれらのミュージックビデオでは、アーティストたちの才能や、B.O.S.S、FMT、Roh Siena、Liah、AMAXなどのアーティスト/バンドを紹介し、アーティスト最優先をモットーとしている。ミュージックビデオ監督のゲオルギオス・ジュン・”アレイア”・トライフォナス氏は次のようにコメントしている。

トライフォナス氏:契約アーティストだけなく、様々な予算で地元のインディーズアーティストとも仕事します。彼らはどこにでもいるようなインディーズアーティストではありません。美意識が高く、非常にハイレベルなグループなんです。人気のあるK-POPのルックを摸した振り付きの歌を歌い、ビジュアル的に印象に残るミュージックビデオを作成しようと模索しています。私たちにとっての挑戦は、予算に関係なく彼らにこのような映像を提供することです。

フィリピン出身の汎アジア・ガールズグループ「B.O.S.S」は、K-POPにフィリピンからのインスピレーションを加えることで、同ジャンルにより強力なカリスマ性を演出。韓国におけるマネージメントでは、シングルナンバーの「Fly High」がAreia CreationsによりBlackmagic URSA Mini 4.6K PLを使って撮影され、カラーコレクションにはDaVinci Resolveが使用された。撮影に要した時間は2日間。

トライフォナス氏:Areia Creationsによるプロジェクトの多くは2つの言語で撮影しています。振り付けからソロのパフォーマンスまで、すべてのショットが2つあるんです。RAW 4:1のオプションはミュージックビデオの撮影にはもってこいです。RAWの柔軟性がありながらストレージのスペースをあまり取らないので、フッテージをアンロードする必要がありません。

野外での撮影を行った初日が一番苦労しましたね。撮影日は1日だけだったんですが、当日の天気は不安定でした。しかしなんとか肌トーンや風景、空の優れたディテールを得られました。これは、URSA Mini 4.6Kの驚異的なダイナミックレンジと12×12インチの反射板のおかげです。そしてもちろん、ポスプロではDaVinci Resolveが活躍しました。

Roh Sienaは、作曲、編曲、制作、さらには彫刻やファッションデザインの分野でも才能を発揮しているレコーディング・アーティスト。韓国で活躍中のこの女性歌手の才能を紹介するためには、シングル「Stay」の様々な映像でハイダイナミックレンジと優れたキャプチャー品質が不可欠であったという。

トライフォナス氏:「Stay」は私がワンマンで撮影した最初のプロジェクトの1つです。プランニングから照明、撮影、カラーグレーディングまで1人でこなしました。アーティストと車で現場へ出向き、すべてのディテールに関して一緒に取り組みました。数年前であれば、高度な圧縮と低ダイナミックレンジのため、こういった努力は無駄になっていたでしょう。しかしBlackmagic Designのカメラはクリアなフッテージを撮影でき、期待していた以上の映像が得られたんです。

Liahは韓国のインティーズR&Bアーティストです。曲作り、レコーディングから、ミュージックビデオのデザインと撮影に至るまで、私たちはすべて一緒に作業しました。撮影現場では、セットに入れる人数が厳しく規制されていたので、アシスタントは1人だけでした。人数が少なく、2つのセットのうち1つしか適切な照明の準備ができなかったので、2つ目の部屋では普通の実用的な照明を使いました。同時に、私たちが求めるフィールを実現するため、シャッターアングル90で60f/sのスローモーションのショットを撮る必要がありました。このような設定で、プロ仕様の撮影用照明がなくても、クリーンで鮮やかなフッテージを得られました。DaVinci Resolveでライティングを注意深く調整することで、これらのショットはミュージックビデオの他の部分とも完璧にマッチしました。