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株式会社シグマは、小型・軽量のフルサイズ・ミラーレス一眼カメラ「SIGMA fp」を発表した。発売日、価格ともに未定。SIGMA fpのカメラ開発コンセプトは以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

(1)Pocketable Full-frame│ポケッタブル・フルフレーム
いつでも気兼ねなく撮れる「限りなく小さく軽いボディ」と、画質に妥協せず本格的な撮影ができる「フルフレームセンサー」搭載、高性能なレンズシステムの中核にふさわしい「高いビルドクオリティ」の達成

(2)Scalable│変幻自在の拡張性
SIGMAのレンズはもちろん、自社・他社を問わずに多様なアタッチメントを付け替えて自由に組み合わせられる「オープンでリベラルなシステム」と、どんなシーンやニーズにも対応できる「変幻自在な拡張性」の実装

(3)Seamless│本格的で自在な撮影機能
本格的なスチル撮影と映像撮影の機能を指一本で切り替えるだけで「直感的に操作できるUI」と、スタイルやジャンルに縛られない「シームレスでクリエイティブな道具」の実現

辻川幸一郎(ディレクター)×コーネリアス(音楽)による「SIGMA fp」スペシャル・コンセプト・ムービー

SIGMA fpは、裏面照射型35mmフルサイズ有効2460万画素のベイヤーセンサーを採用。コンパクトなボディには、堅牢性と熱伝導率の高さから前後カバーにアルミニウム合金を採用するとともに、本機の特徴にもなっているヒートシンク構造体、防塵防滴構造実現のための42ヶ所のシーリングを採用するなど、あらゆる環境下での長時間使用に配慮した仕様となっている。

カメラ本体とパスポートを並べると本体の小ささがよくわかる

「いつでもどこでも、撮りたい時に撮れること」というコンセプト実現のためにメカシャッターレス構造を採用したことで、優れた静粛性を実現。限りなく無音に近い撮影が可能だとしている。また、18コマ/秒での高速撮影でもシャッターショックがないため、微細なブレまで排除した撮影が行える。また、連続的な作動によって性能変化が発生してしまう機械式シャッターがないことで、カメラ自体の信頼性も向上したという。

SIGMA fpでは、画像・映像表現の演出や作りこみを楽しむための機能が取り入れられており、例えば豊富なカラーモードに加え、ハリウッド映画などで人気の高いカラーグレーディング手法に着想を得た「ティールアンドオレンジ」モードを新たに採用。それぞれのモードには効果の強調具合を調整できるスライダーも搭載。

また、SIGMA Photo Pro独自の調整機能「Fill Light」に加え、トーンカーブの調整機能をカメラ内に初搭載。さらに本体にはトーンコントロール・カラーモードのそれぞれのメニューに素早く移行できる「TONE」「COLOR」ボタンを新たに採用している。

HDR撮影では、電子シャッターの特性を活かし、静止画では3コマ、動画では2コマを異なる露出で1度に撮影・合成することで、広いダイナミックレンジを持つ静止画・動画が生成可能。Cinemagraph機能では、写真の一部が動き続ける、静止画と動画が融合した独特な表現のGIFアニメーションをカメラ内で生成することができる(動画でのHDR撮影およびCinemagraph機能は、後日ファームアップで実装予定)。

マウントはLマウントを採用。交換レンズにはシグマのレンズ製品が選択できることに加え、ライカカメラ社、パナソニック株式会社とのLマウントアライアンスにより、他社のレンズ製品も撮影システムに組み込むことができる。さらに、SIGMA MOUNT CONVERTER MC-21を使用することで、SIGMA SAマウント、SIGMA製キヤノンEFマウントのレンズも利用可能。

動画用のRAWデータでは12bit CinemaDNGでの外部収録に対応。4K UHD/24fpsでの記録も可能。ALL-I記録にも対応している。映像出力にはUSB3.1(GEN1)を採用し、外部収録装置にも送信可能。さらに、シネマカメラライクなユーザーインターフェイスにも対応しており、映像制作の現場にそのまま持ち込んで使用することができるとしている(CinemaDNG撮影データのカメラ内再生機能は、後日ファームアップで実装予定)。

また、Stillモード(静止画)とCineモード(動画)をスイッチひとつで切り替え可能。各モードには専用に設計された操作系と画面が表示されている。

fpを手にする山木社長。fpがコンパクトな筐体であることがわかるだろう