キヤノンは、ズーム/フォーカス/アイリスの独立3本リングを搭載した同社の業務用ビデオカメラ「XF」シリーズの新製品として、業務用4Kビデオカメラ「 XF605」を2021年10月下旬に発売する。希望小売価格はオープン、同社オンラインショップでの販売価格は税込598,400円。

    
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XF605は、「L(Luxury)レンズ」、1.0型CMOSセンサー、映像処理プラットフォーム「DIGIC DV7」の搭載により、4K60P/4:2:2/10bit/HDR映像を撮影可能。フルHDでの撮影時、120P/100Pのハイフレームレート撮影に対応する。HDR方式は、「HLG(Hybrid Log-Gamma)」と「PQ(Perceptual Quantization)」の2つの方式を用途に応じて選択可能。

BT.709のバリエーション/EOS Standard/EOS Neutralを追加

レンズ部には、2枚の非球面レンズと、1枚のスーパーUDレンズを採用。4K対応の光学性能と焦点距離25.5-382.5mm(35mm判換算)の光学15倍ズームを両立。ワイドアタッチメント「WA-U58」やテレコンバーター「TL-U58」(ともに別売)と組み合わせることで、さらに広域の焦点距離をカバーする(WA-U58装着時は焦点距離0.8倍、TL-U58装着時は焦点距離1.5倍)。

「XF705」と同等の高画質を実現しながらも、質量25%以上(600g以上)の軽量化と全長・高さ10%以上の小型化を実現。

放送規格準拠のMXFを採用したキヤノン独自のビデオフォーマット「XF-AVC」と「MP4」に対応。ファイルフォーマットや解像度、フレームレートなど異なる形式の映像を、2枚のSDカードへそれぞれ同時に記録可能。バックアップや目的に合わせて使い分けることができる。

広いダイナミックレンジを持ち、階調の調整などポストプロダクション処理が容易な「Canon Log 3」を搭載。また、事前に好みの色合いや明るさを設定可能な「Custom Picture」に「EOS Standard」と「EOS Neutral」を追加している。さらに、回転式のターレット方式を採用したNDフィルターを内蔵。異なる3濃度を使い分けることで、多彩な映像表現が可能。

XFシリーズ初となる「高感度モード」を搭載。通常の感度よりも1段分明るい感度で撮影可能

スタンダードモード/ダイナミックモードと、パワードIS(ON/OFF)の4種類を組み合わせることで、シーンや被写体に応じて効果的な手ブレ補正制御を実現。

各画素が撮像と位相差AFを兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」により、画面の最大約80%(縦)×約80%(横)の範囲で高速・高精度なAFを実現。XFシリーズで初めて瞳検出と頭部検出を搭載し、従来の顔検出に加え、より高精度で安定した被写体検出・追尾を実現しているという。

XFカムコーダー初となる瞳AFと頭部検知AFに対応

タッチパネルで撮影操作が可能な「Direct Touch Control」が、メニュー操作にも対応し、直感的な操作で快適な撮影を実現。また、動画再生画面におけるタッチ操作を新たに拡充。従来の再生・停止に加え、シークバー上での自由な再生位置選択や早送り、早戻しなどを追加し、利便性が向上している。液晶モニターと電子ビューファインダー(EVF)での映像同時出力に対応。また、HDMIと12G-SDI接続での映像同時出力にも対応している。

2021年10月下旬公開予定の新たなiOS専用モバイルアプリ「Content Transfer Mobile」(有償)を使用することで、XF605と有線/無線接続したiOS端末に、撮影した動画やメタデータを取り込み、放送局などのサーバーへFTP転送することができ、放送までのワークフローを高速・効率化。IPTC(International Press Telecommunications Council:国際新聞電気通信評議会)が定めた、撮影に関するメタデータ「News ML-G2」もモバイル端末上で編集・書き込みが可能。

新アクセサリーシュー

同社が開発中のミラーレスカメラ「EOS R3」と共通の新しいマルチアクセサリーシューを採用。ティアック株式会社が開発中のXLRマイクアダプター「CA-XLR2d-C」(別売)を接続することで、XF605本体での音声入力と合わせて最大4チャンネル全てでXLR入力が可能になる。

同社独自のシリアル通信制御プロトコル「NUプロトコル」に対応し、コントローラーなどの周辺機器との接続ができ、カメラコントロールや画質調整など、リモートでの制御を実現している。

Webブラウザからリモート操作が可能な「Browser Remote」が刷新され、スマホ向けの新レイアウトや、より詳細なコントロールコマンドを表示できるなど機能を拡充し、ワンマン撮影などをサポートする。

USB通信の標準規格「UVC(USB Video Class)」と、USB接続で画像を転送する規格「PTP(Picture Transfer Protocol)」にXFシリーズで初めて対応。PCとビデオカメラ本体をUSBケーブルで接続し、WEB会議用のカメラとしても使用可能だ。