[SIGGRAPH2009]Vol.05 ボランティア参加が次世代のクリエイターをも生み出す
2009-08-12 掲載
米ルイジアナ州ニューオリンズで、8月3日から7日まで5日間にわたって開催されたSIGGRAPH 2009から帰ってきた。ニューオリンズでは、1996年と2000年と過去2回、SIGGRAPHが開催されたが、筆者も訪れるのは今回で3回目だ。ニューオリンズといえば、ハリケーン・カトリーナに襲われた街としても有名であり、今回はどこまで復興しているのかも興味深い点であった。
昼と夜で異なる内容のElectronic Theater
SIGGRAPHの見所の1つにElectronic Theaterがある。今年のElectronic Theaterは、昨年のNokia Theaterで味わったような寂しさはなかった。これは、昨年とは上映方法を変更したからである。
今年のComputer Animation Festivalは、Electronic TheaterをAfternoonとEveningの大きく2つのカテゴリーに分けた。2007年以前も、昼間にマチネーをやっていたが、それとは全く異なる。マチネーは、夜に行う内容と同じ物を昼間に流すだけだったが、今回のAfternoon Theaterは、夜に行われるEvening Theaterとは全く別プログラムとなっていた。
まずはEvening Theaterを説明しておこう。Evening Theaterは、月曜日から木曜日まで4回行われたが、そのプログラム内容は同じ3部構成となっていた。第1部はインスタレーションとリアルタイムグラフィックスのショーだった。第1部の出し物には3つあり、1つ目は花咲ジイサン風インスタレーション。PS3用ソフトによって画面上の荒野に花を咲かせていく。実際に壇上にプレイヤーが登場し、PS3のPADを操作しながらインスタレーションを行っていた。
第1部2つ目の出し物は、GEMEの解説だった。カエルに似たキャラクターが山から金を掘り出して行くGAMEで、この展示は,先週報告したEmerging Technologyの隣で常設展示が行われており、ATI Technologies(AMD)のGPUを使って数十万のキャラクターをリアルタイムで計算していた。LOD(Level of Detail)によって3つのグループに分けられたそれらのキャラクターには、ディスプレースメントマッピングまで施されており、なかなか見ごたえがあった。
第1部3つ目の出し物もGEMEの解説だった。ボクシングゲームであるが、やたらフォトリアルで迫力があった。残念だったのは、マイク・タイソンと戦ったキャラクターが、日本人の我々にはなじみが薄かった事だ。多分、米国では超有名人なのだと思うが、タイソンを倒して米国人達が盛り上がっている様を見ながら、いまいち乗れなかった事が残念だった。
第2部はJuried Reelで、過去のEvening Theaterと同じ方式で選ばれた作品だ。第3部はCurated Reel。つまり他のコンテストなどで選ばれた有名所の作品を集めたものだった。Evening Theaterは、第1部から3部まで、トータルで2時間半のプログラムであった。
これに対してAfternoon Theaterは、月曜日:第1部Nominees, Visual Music 1/第2部Young at Heart, Visual Music 2、水曜日:Real Time in Real Time、木曜日:2 Cool 4 School、金曜日:第1部Digital Schoolhouse/第2部The Underneathと、毎回内容が違う出し物であった。
このElectronic Theaterが含まれているComputer Animation Festivalでは、別種類のイベントも含まれている。月曜日から金曜日に行われたProduction Session、木曜日に行われたSpecial Guest Speaker: Peter Lude、金曜日に行われたSpecial Guest Speaker: Bob Whitehill, Chris Landreth、木曜日に行われた3D Festival Track Kick-Off、木曜日に行われた3D Clip Trailer Screening、金曜日に行われたPixar's "Tokyo Mater" 3Dといった感じ。
さらに、SpaceTime Animation Screeningや3D立体系の発表などもあり、Computer Animation Festivalだけに参加したとしても、すべての作品を見る事は難しいと思えるほど、充実した内容だった。
| 3D立体系の作品を投影するために設置されていたのは、ソニー製4Kデジタルシネマプロジェクター。ステレオスコピックレンズアダプターが取り付けられ、RealD方式で上映されていた。 |
[ Category : SPECIAL ]
[ DATE : 2009-08-12 ]
[ TAG : SIGGRAPH 2009 SIGGRAPH2009レポート ]
この記事に関連する記事一覧
|
|
[SIGGRAPH2009]Vol.07 プロダクションの技術公開も含め、CG開発環境が進化SIGGRAPH 2009が閉幕して1週間余り。振り返れば、今年のSIGGRAPHは、どこを見回しても、立体視の話題には事欠かなかった。立体視映画のメイキングはもとより、ゲーム開発 .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2009]Vol.06 小粒ながらも本気度の高かったExhibitionGoogleブース。Google EarthやWeb上の三次元表示技術O3Dの展示が行われ、リクルーティングなども実施された。Pixar Animation Studioのブース、 .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2009]Vol.04 ゲームから立体視まで、実践的な制作手法の発表が相次ぐ日本のビデオゲーム業界で注目されている海外のカンファレンスには、3月に行われているGDC(Game Deveropers Conference)と8月に行われるSIGGRAPHがあ .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2009]Vol.03 立体視がクロースアップされた映像作品の数々SIGGRAPH 2009が8月3〜7日の5日間、米ニューオリンズで開催された。SIGGRAPHでは展示会も行われているが、本分はコンピュータグラフィックス(CG)の学会である。グ .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2009]Vol.02 日本から数多くの出展があるEmerging TechnologyニューオリンズでSIGGRAPHが行われるのは、1996年、2000年に引き続き今年で3回目になる。ニューオリンズ・コンベンションセンンターはミシシッピー川沿い位置しており、ウナギ .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2009]Vol.01 ゲーム開発基礎技術の発表が充実したSIGGRAPH米ルイジアナ州ニューオリンズのニューオリンズ・コンベンションセンターで、世界最大のコンピュータグラフィックスの学会・展示会であるSIGGRAPH 2009(主催:ACM)が、200 .... 続きを読む |
この記事に関連するニュース記事一覧
- オートデスク、SIGGRAPH 2009 Replayを開催 (2009-09-14)
- [SIGGRAPH2009]MarquisのMedwayシリーズ、SIGGRAPHでアイシロンサーバとソリューション展示 (2009-08-05)
- [SIGGRAPH2009]Khronos GroupがグラフィックスAPIのOpenGL 3.2を発表 (2009-08-04)
- [SIGGRAPH2009]ACM SIGGRAPH、レンダーマンのパイオニア、ロブ・クック氏に最高技術功労賞を表彰 (2009-08-04)
- [SIGGRAPH2009]オートデスクがMaya, Softimage, MotionBuilder, Mudboxをバージョンアップ (2009-08-04)
- [SIGGRAPH2009]アカデミー賞受賞のクリス・ランドレス氏、コンピュータアニメーション・フェスティバルのスペシャルゲストスピーカーに (2009-08-04)
USTREAM生放送番組
|
PRONEWS Lounge テーマに沿ったゲストを招き、対談・ディスカッションなどを特設会場より生放送。過去放送分も視聴できます。 |
特集記事
|
CES 2012レポート 世界最大級の家電見本市CES2012の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。 |
|
|
PRONEWS AWARD 2011 2011年を振り返りつつ、2012年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。 |
|
|
Inter BEE 2011スペシャルレポート 千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2011。PRONEWSでは今年もInterBEEのオフィシャルメディアパートナーとして、様々なコンテンツをお届け! |
|
|
Inter BEE 2011の歩き方 最小限の力で最大の効果が得られるInterBEE2011のおすすめの歩き方を、目的に合わせたコースごとに紹介する。 |
|
|
CEATEC JAPAN 2011 10月4日(火)から10月8日(土)まで幕張メッセにて開催される最先端IT・エレクトロニクス総合展 "CEATEC JAPAN 2011"をプロの視点からレポートする。 |
|
|
Movie Maker's GIG in Europe オランダ・アムステルダムで開催されたIBC2011レポートを中心に、新たに湧き起こって来た映像技術における次世代の新テーマなど、現場から伝わって来たその温度感をレポートする。 |
|
|
PRONEWS課題図書 2011年の夏の終わりに、あらためて「映像」に関わるものとして「映像」について考え、新解釈を探る事にした。 |
|
|
SIGGRAPH2011 CGの祭典「SIGGRAPH」が8月7日から11日の5日間、カナダ・バンクーバーで開催された。受賞作品を映像と共に紹介する。 |
|
|
Stereoscopic 3D 第4章 1年ぶりの3D特集。この間に3Dを取り巻く状況はどのように変化しただろうか?押さえておくべき3Dの基礎を考えつつ、2011年の3Dを再考してみる。 |
|
|
Movie Maker's GIG in Hollywood セッション(GIG)感覚で映画が創れる時代の潮流をハリウッドではどう捉えているのか?CineGearExpoの情報もお伝えしつつ、次世代のプロ映像制作者像を追い求める。 |
|
|
Master Mind Camera 2011 今必要な理想のカメラを追求しつつ、カメラを使う人と機能から紐解いていく。 |
|
|
NAB2011 スペシャルレポート 4月11日から米ラスベガスにて開催された世界最大の放送機器展「2011 NAB Show(NAB2011)」。毎年恒例のレポート特集を現地よりお届け。 |
|
|
USTREAM最終案内+ 奇しくも、今回の震災でのライブメディアが活躍する事になった。3.11以後USTREAMをはじめとするライブメディア/ソーシャルメディアのあり方を今一度取り上げてみたい。 |
|
|
ファイルベース新時代 ファイルベースの進化は、VTRの進歩とともに現在に繋がってくる。1950年代に開発されたVTRを起点にその流れを簡単にさかのぼってみよう。 |
|
|
Into the Lens 『CP+』における取材を通じて、2011年のプロ映像界におけるレンズの世界最新事情や表現者たちの最新機材での挑戦を追う。 |
|
|
CES 2011レポート 世界最大級の家電見本市CES2011の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。 |
|
PRONEWS AWARD 2010 2010年を振り返りつつ、2011年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。 |
|
|
Inter BEE 2010スペシャルレポート 千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2010のレポート記事や動画を掲載。 |
|
|
Inter BEE 2010の歩き方 目的に合わせたInterBEE2010の歩き方を紹介する。 |
|
|
映像品質検証 -VQC- デジタル映像全盛の今、問われる映像品質検証の現状とは? |
|
|
DSMC/DSLR 2010 #2 現場感覚におけるDSLRの現状の捉えられ方を取材してみた。 |
|
|
Stereoscopic 3D 第3章 ステレオスコピック3Dの具体的な制作方法を考えていく。 |
|
|
Ustream最終案内 Ustreamの世界の可能性を実際に現場で活躍する人々から探ってみた。 |
|
|
Digital Cinematography 2010 Cine Gear EXPOの様子などから、これからのハリウッド映像制作の方向性を紹介する。 |
|
|
Stereoscopic 3D 第2章 関心が高まっているステレオスコピック3Dコンテンツの制作について整理していく。 |
|
|
DSMC・DSLR 2010 CP+のレポートを中心に、2010年のDSMC/DSLRの動向について考察していく。 |
|
|
ファイルベース収録カメラ最新案内 ファイルベース収録カメラを選択するための基準や基礎知識等を、レビューを交えて考察する。 |
|
|
Transcode ファイルベース・ワークフローの普及と共によく目にするようになったトランスコードについて整理する。 |
|
|
映像新時代2010 2010年の映像制作の潮流を様々な方面から予想していく。 |
|
|
稲田出のトレンド100選 InterBEE2009で見た2010年注目100アイテムを紹介。 |
|
|
PRONEWS AWARD 2009 2009年を振り返りつつ、2010年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。 |
|
|
Inter BEE 2009スペシャルレポート 千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2009のレポート記事やブース動画を掲載。 |
|
|
Inter BEE 2009の歩き方 目的に合わせたInterBEE2009の歩き方を紹介する。 |
|
|
最新映像制作ワークフロー VFX 2009 最新映像制作ワークフローの中から、制作効率を改善していくヒントを探す。 |
|
|
オンボードライト特集 Light House 新時代を予感させるLEDを中心にオンボードライトを解剖する。 |
|
|
立体視映像特集 Stereoscopic 3D 再び脚光を浴び始めているステレオスコピック3D制作に焦点を当てる。 |
|
|
REDワークフロー特集 RED flow Now RED ONEの最新ワークフローを考える。 |
|
|
4Kデジタルシネマ特集 4K Ready! RED ONEの登場で一気に注目されつつある4K映像とは? | |
|
デジタルサイネージ特集デジタルサイネージ2009 急速な広がりを見せるサイネージメディアを紹介する。 |
|
|
ワークフローの鍵を握るMXF MXFファイルを活用する現場を取材し、制作ワークフロー全体に広がるMXFを紹介する。 |
|
|
フルデジタル制作移行、その課題と展望 フルデジタル制作環境に向けて乗り越えなければならない課題と、その先の可能性を紹介する。 |
|
|
2008年総括:これからの映像業界 2008年の売れ筋を見ながら、人気機材の動向を振り返ってみる。 |
|
|
次世代収録環境へのアプローチ 2008年のカメラ環境を踏まえ、次世代環境に必要なものを考える。 |
展示会レポート
- CES 2012
- Inter BEE 2011
- CEATEC JAPAN 2011
- IBC2011
- SIGGRAPH2011
- デジタルサイネージジャパン2011
- IMC TOKYO 2011
- Cine Gear EXPO 2011
- NAB2011
- CES 2011
- Inter BEE 2010
- CEATEC JAPAN 2010
- IBC2010
- CEDEC2010
- SIGGRAPH2010
- ケーブルテレビショー2010
- IMC TOKYO 2010
- デジタルサイネージジャパン2010
- Cine Gear EXPO 2010
- NAB2010
- Inter BEE 2009
- CEATEC JAPAN 2009
- CEDEC2009
- SIGGRAPH2009
- ケーブルテレビショー2009
- デジタルサイネージジャパン2009
- IMC TOKYO 2009
- Cine Gear EXPO 2009
- NAB2009
- Inter BEE 2008
- CEATEC JAPAN 2008
- SIGGRAPH2008
- ケーブルテレビショー2008
- IMC TOKYO 2008
- NAB2008
- PIE2008
- Inter BEE 2007
- CEATEC JAPAN 2007
- BroadcastAsia2007
- ケーブルテレビショー2007
- NAB 2007
- Inter BEE 2006
- CEATEC JAPAN 2006
- SIGGRAPH2006
- NAB2006
