[SIGGRAPH2009]Vol.06 小粒ながらも本気度の高かったExhibition

HOME  >  SPECIAL  > [SIGGRAPH2009]Vol.06 小粒ながらも本気度の高かったExhibition

Special

[SIGGRAPH2009]Vol.06 小粒ながらも本気度の高かったExhibition

2009-08-13 掲載

[SIGGRAPH2009]Vol.06 小粒ながらも本気度の高かったExhibition
DSC00245.JPG
Googleブース。Google EarthやWeb上の三次元表示技術O3Dの展示が行われ、リクルーティングなども実施された。
DSC01333.JPG
Pixar Animation Studioのブース、新作『Up』(邦題『カールじいさんの空飛ぶ家』)の建物を模したブース。Pixarのこういうブース演出は本当に巧いと感心する。CGレンダリングソフトウェアRenderManの紹介やリクルーティングなどを行っていた。ポスターやグッズの無料配布はSIGGRAPHならではのもので、大人気だ。

コンピュータグラフィックスの学会であるSIGGRAPHではあるが、展示会(機器展示)も重要な催しの1つだ。SIGGRAPHにおける機器展示会場Exhibitionは、各種CGソフトウェアの新製品、新バージョンのリリースの場であり、あまり知られていない小さなソフトウェアメーカーの興味深い製品を見つける場ともなっている。コンパニオンがステージに立って製品概要をざっと紹介するような日本の展示会とは異なり、ブースに製品担当者や製品開発者が常にいて説明してくれるため、細かい技術的な質問をしたり、機能に対する要望なども伝えることができる。参加者にとっては、メーカーとの距離感を縮める機会にもなり、愛着のある製品に育っていくのだ。

今年のExhibitionに名前を連ねたのは162社。昨年ロサンゼルスで開催されたSIGGRAPH 2008では250社を超えていたことを考えると、だいぶ規模は小さくなってしまった。しかし、出展内容は大変充実しており、本気度を見せる企業ばかりが出揃っていたという印象だ。三次元プリンタ製品と、リアルタイムレイトレーシング系製品に勢いが見られたことが、今年の特徴だろう。例年と同様、CG関連の書籍の出版社、専門学校や大学などのプロモーションブース、CGプロダクションの求人ブースなども多く見られた。このほか、ディズニーなど一部の企業で、Exhibition会場ではなく、コンベンションセンター内の別室に特別ブースを設けた企業もあった。

Autodeskが定番CGツールをアップデート

DSC00628.JPG
Autodeskブース

Autodeskは、2005年にAlias Systems、2008年にSoftimageを買収し、現在、もともと持っていた3ds Maxに加え、Maya、Softimageと主要な3DCGソフトウェア3本を取り扱っている。今回、MayaとSoftimageに関して新バージョン2010の発表を行った。

今回のAutodeskの発表はかなり大きなもので、(1)Maya 2010、Softimage 2010(以前のXSIという名称は消えてしまった)が登場し、3ds Maxと合わせてすべて2010バージョンになった。(2)Maya CompleteとUnlimitedというエディションの違いがなくなり、Mayaとして統一された。(3)コンポジットソフトウェアToxikの機能が、Maya CompositeとしてMayaにバンドルされる。(4)PhotoshopレイヤーをサポートしたテクスチャペイントソフトMudbox 2010 が登場。(5)ゲーム開発などで重宝される顔アニメーション制作専用のFace Robot機能をSoftimage 2010に組み込んだという内容だ。

ブースでは、単なる製品紹介だけにとどまらず、ワークフローやパイプライン構築に関する実用的な内容のセッションが充実していた。さらに、さまざまなCGプロダクションがCGメイキングの講演を実施。その様子はリアルタイムでインターネット中継されるとともに、現在は映像アーカイブ「Autodesk SIGGRAPH 中継 [ Virtual SIGGRAPH live ]」として公開されている。

SIGGRAPHでの発表を受けてオートデスクは、東京・品川のザ・グランド・ホールで9月30日に、「SIGGRAPH 2009 Replay」というイベントを開催する。

Autodesk以外の3DCGソフトウェアでは、Side Effects SoftwareのHoudini、MAXONのCinema 4D、Luxologyのmodo、PixarのRenderManなども、SIGGRAPHで存在感を示していた。


[ Category : SPECIAL ]
[ DATE : 2009-08-13 ]
[ TAG : SIGGRAPH 2009 SIGGRAPH2009レポート ]

この記事に関連する記事一覧

[SIGGRAPH2009]Vol.07 プロダクションの技術公開も含め、CG開発環境が進化

[SIGGRAPH2009]Vol.07 プロダクションの技術公開も含め、CG開発環境が進化

SIGGRAPH 2009が閉幕して1週間余り。振り返れば、今年のSIGGRAPHは、どこを見回しても、立体視の話題には事欠かなかった。立体視映画のメイキングはもとより、ゲーム開発 .... 続きを読む

[SIGGRAPH2009]Vol.05 ボランティア参加が次世代のクリエイターをも生み出す

[SIGGRAPH2009]Vol.05 ボランティア参加が次世代のクリエイターをも生み出す

米ルイジアナ州ニューオリンズで、8月3日から7日まで5日間にわたって開催されたSIGGRAPH 2009から帰ってきた。ニューオリンズでは、1996年と2000年と過去2回、SIG .... 続きを読む

[SIGGRAPH2009]Vol.04 ゲームから立体視まで、実践的な制作手法の発表が相次ぐ

[SIGGRAPH2009]Vol.04 ゲームから立体視まで、実践的な制作手法の発表が相次ぐ

日本のビデオゲーム業界で注目されている海外のカンファレンスには、3月に行われているGDC(Game Deveropers Conference)と8月に行われるSIGGRAPHがあ .... 続きを読む

[SIGGRAPH2009]Vol.03 立体視がクロースアップされた映像作品の数々

[SIGGRAPH2009]Vol.03 立体視がクロースアップされた映像作品の数々

SIGGRAPH 2009が8月3〜7日の5日間、米ニューオリンズで開催された。SIGGRAPHでは展示会も行われているが、本分はコンピュータグラフィックス(CG)の学会である。グ .... 続きを読む

[SIGGRAPH2009]Vol.02 日本から数多くの出展があるEmerging Technology

[SIGGRAPH2009]Vol.02 日本から数多くの出展があるEmerging Technology

ニューオリンズでSIGGRAPHが行われるのは、1996年、2000年に引き続き今年で3回目になる。ニューオリンズ・コンベンションセンンターはミシシッピー川沿い位置しており、ウナギ .... 続きを読む

[SIGGRAPH2009]Vol.01 ゲーム開発基礎技術の発表が充実したSIGGRAPH

[SIGGRAPH2009]Vol.01 ゲーム開発基礎技術の発表が充実したSIGGRAPH

米ルイジアナ州ニューオリンズのニューオリンズ・コンベンションセンターで、世界最大のコンピュータグラフィックスの学会・展示会であるSIGGRAPH 2009(主催:ACM)が、200 .... 続きを読む

USTREAM生放送番組

PRONEWS Lounge
テーマに沿ったゲストを招き、対談・ディスカッションなどを特設会場より生放送。過去放送分も視聴できます。

特集記事

CES 2012レポート
世界最大級の家電見本市CES2012の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。
PRONEWS AWARD 2011
2011年を振り返りつつ、2012年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2011 スペシャルレポート Inter BEE 2011スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2011。PRONEWSでは今年もInterBEEのオフィシャルメディアパートナーとして、様々なコンテンツをお届け!
Inter BEE 2011の歩き方 Inter BEE 2011の歩き方
最小限の力で最大の効果が得られるInterBEE2011のおすすめの歩き方を、目的に合わせたコースごとに紹介する。
CEATEC JAPAN 2011 CEATEC JAPAN 2011
10月4日(火)から10月8日(土)まで幕張メッセにて開催される最先端IT・エレクトロニクス総合展 "CEATEC JAPAN 2011"をプロの視点からレポートする。
Movie Maker's GIG in Europe Movie Maker's GIG in Europe
オランダ・アムステルダムで開催されたIBC2011レポートを中心に、新たに湧き起こって来た映像技術における次世代の新テーマなど、現場から伝わって来たその温度感をレポートする。
PRONEWS課題図書 PRONEWS課題図書
2011年の夏の終わりに、あらためて「映像」に関わるものとして「映像」について考え、新解釈を探る事にした。
SIGGRAPH2011 SIGGRAPH2011
CGの祭典「SIGGRAPH」が8月7日から11日の5日間、カナダ・バンクーバーで開催された。受賞作品を映像と共に紹介する。
Stereoscopic 3D 第4章 Stereoscopic 3D 第4章
1年ぶりの3D特集。この間に3Dを取り巻く状況はどのように変化しただろうか?押さえておくべき3Dの基礎を考えつつ、2011年の3Dを再考してみる。
Movie Maker's GIG in Hollywood Movie Maker's GIG in Hollywood
セッション(GIG)感覚で映画が創れる時代の潮流をハリウッドではどう捉えているのか?CineGearExpoの情報もお伝えしつつ、次世代のプロ映像制作者像を追い求める。
Master Mind Camera 2011 Master Mind Camera 2011
今必要な理想のカメラを追求しつつ、カメラを使う人と機能から紐解いていく。
NAB2011 NAB2011 スペシャルレポート
4月11日から米ラスベガスにて開催された世界最大の放送機器展「2011 NAB Show(NAB2011)」。毎年恒例のレポート特集を現地よりお届け。
USTREAM最終案内+ USTREAM最終案内+
奇しくも、今回の震災でのライブメディアが活躍する事になった。3.11以後USTREAMをはじめとするライブメディア/ソーシャルメディアのあり方を今一度取り上げてみたい。
ファイルベース新時代 ファイルベース新時代
ファイルベースの進化は、VTRの進歩とともに現在に繋がってくる。1950年代に開発されたVTRを起点にその流れを簡単にさかのぼってみよう。
Into the Lens
『CP+』における取材を通じて、2011年のプロ映像界におけるレンズの世界最新事情や表現者たちの最新機材での挑戦を追う。
CES 2011レポート
世界最大級の家電見本市CES2011の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。
PRONEWS AWARD 2010
2010年を振り返りつつ、2011年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2010スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2010のレポート記事や動画を掲載。
Inter BEE 2010の歩き方
目的に合わせたInterBEE2010の歩き方を紹介する。
映像品質検証 -VQC-
デジタル映像全盛の今、問われる映像品質検証の現状とは?
DSMC/DSLR 2010 #2
現場感覚におけるDSLRの現状の捉えられ方を取材してみた。
Stereoscopic 3D 第3章
ステレオスコピック3Dの具体的な制作方法を考えていく。
Ustream最終案内
Ustreamの世界の可能性を実際に現場で活躍する人々から探ってみた。
Digital Cinematography 2010
Cine Gear EXPOの様子などから、これからのハリウッド映像制作の方向性を紹介する。
Stereoscopic 3D 第2章
関心が高まっているステレオスコピック3Dコンテンツの制作について整理していく。
DSMC・DSLR 2010
CP+のレポートを中心に、2010年のDSMC/DSLRの動向について考察していく。
ファイルベース収録カメラ最新案内
ファイルベース収録カメラを選択するための基準や基礎知識等を、レビューを交えて考察する。
Transcode
ファイルベース・ワークフローの普及と共によく目にするようになったトランスコードについて整理する。
映像新時代2010
2010年の映像制作の潮流を様々な方面から予想していく。
稲田出のトレンド100選
InterBEE2009で見た2010年注目100アイテムを紹介。
PRONEWS AWARD 2009
2009年を振り返りつつ、2010年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2009スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2009のレポート記事やブース動画を掲載。
Inter BEE 2009の歩き方
目的に合わせたInterBEE2009の歩き方を紹介する。
最新映像制作ワークフロー VFX 2009
最新映像制作ワークフローの中から、制作効率を改善していくヒントを探す。
オンボードライト特集 Light House
新時代を予感させるLEDを中心にオンボードライトを解剖する。
立体視映像特集 Stereoscopic 3D
再び脚光を浴び始めているステレオスコピック3D制作に焦点を当てる。
REDワークフロー特集 RED flow Now
RED ONEの最新ワークフローを考える。
4Kデジタルシネマ特集 4K Ready!
RED ONEの登場で一気に注目されつつある4K映像とは?
デジタルサイネージ特集デジタルサイネージ2009
急速な広がりを見せるサイネージメディアを紹介する。
ワークフローの鍵を握るMXF
MXFファイルを活用する現場を取材し、制作ワークフロー全体に広がるMXFを紹介する。
フルデジタル制作移行、その課題と展望
フルデジタル制作環境に向けて乗り越えなければならない課題と、その先の可能性を紹介する。
2008年総括:これからの映像業界
2008年の売れ筋を見ながら、人気機材の動向を振り返ってみる。
次世代収録環境へのアプローチ
2008年のカメラ環境を踏まえ、次世代環境に必要なものを考える。

HOME  >  SPECIAL  >  [SIGGRAPH2009]Vol.06 小粒ながらも本気度の高かったExhibition