CEATEC JAPAN 2009 カテゴリ別レポート

HOME  >  SPECIAL  > CEATEC JAPAN 2009 カテゴリ別レポート

Special

CEATEC JAPAN 2009 カテゴリ別レポート

2009-10-08 掲載

CEATEC JAPAN 2009 カテゴリ別レポート

転送技術

非接触で560Mbpsの転送が可能なTransferJet
ceatec2009_c01.jpg ceatec2009_c02.jpg

ソニーは、非接触で高速にデータ転送をするための近接無線転送技術「TransferJet」のデモを行った。この技術はもともとはソニーが開発したもので非接触のコネクタを実現する接続性の技術。昨年米国で開催される家電製品のトレードショー「2008 International CES」で初めて披露し、2008年夏から業界のコンソーシアムがスタート。現在約40社が参加している。

転送速度は最大で560Mbps、実効レートで375Mbpsとかなり高速なのが特徴で、この速度はUSB 2.0(最大480Mbps)や100BASEのイーサーネットよりも高速な仕様となっている。会場では、コンパクトデジタルカメラでその場で撮影した写真をフォトフレームに転送するデモが行われていた。使い勝手は非接触型ICカードとかなり似ているような印象だ。

来年の早い時期に同技術を使った製品が発売され始める見込みで、コンソーシアムにはキヤノンやニコン、オリンパスイメージングといったカメラを販売しているメーカーや、エヌ・ティ・ティ・ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルといった携帯電話会社が含まれていることから、デジタルカメラや携帯電話などに採用されることが予想される。

100MBのファイルを1秒で転送する「Giga-IR」
ceatec2009_c03.jpg

KDDIは、1Gbit/sの高速赤外線通信「Giga-IR」のデモを行った。この技術は100MBのデータを1秒で転送が可能になる技術。デモではホームサーバにかざすだけで転送がスタートし、数秒もたたないうちに1番組約50MBの2つの番組を転送した。あまりの転送の早さに転送の操作をしたことがわからなかったほどだった。現在のところ商品化は未定だという。


研究開発(情報通信研究機構)

テラヘルツ領域の電磁波に高い感度を持つテラヘルツカメラ
ceatec2009_c04.jpg

NICT(情報通信研究機構)は、電波と光の境界領域に位置する波長帯「テラヘルツ技術」に高い感度を持つカメラを紹介した。カメラはもともとサーモグラフィーのカメラのセンサーに改良を加えたもので、半導体型非冷却テラヘルツ撮影素子とテラヘルツ用カメラレンズを装備している。癌診断など医療関係や食品検査の分野での応用、煙の奥の状態を確認することができるので災害現場での活用に期待されている。


立体映像、感触、音をリアルに再現する「多感覚インタラクションシステム」
ceatec2009_c05.jpg ceatec2009_c06.jpg

同じくNICT(情報通信研究機構)では、立体視用のメガネをかけて、力覚を提示できるペンで仮想の鏡を触れることができる多感覚インタラクションシステムを実演した。ペンで触る位置、強さ、触り方に合わせて、立体映像、感覚、接触音をリアルタイムで合成するシステムで、メガネをかけてハーフミラーを覗くと、実際にはなにもないのにそこに立体のものがあるように見えたり、触れたり、音が聞こえる。

デモでは、なにもないはずの空間に高松塚古墳から出土した「海獣葡萄鏡」が現れる。デジタイザのペンでなぞると、錆び付いてざらざらした感覚までもがそのままデジタイザのペンから伝わってくる。鏡をペンで回転させると、鏡の重さまでもがデジタイザから伝わってくるのには驚く。将来の応用として、インタラクティブな体験や、トレーニングなどの活用に期待されている。

空中映像を操作できるフローティングタッチディスプレイ
ceatec2009_c07.jpg ceatec2009_c08.jpg

こちらもNICT(情報通信研究機構)の技術で、空中映像を操作可能なフローティングタッチディスプレイのデモだ。デモのモニタは、一見するとガラスもなにもないただの四角い枠だが、その中央にタンポポの映像が空中に投影される。SFの世界を実現したようなその状態だけでも驚きだが、指で叩いたり引きずったりすることも可能。

ピアノの鍵盤を投影したデモでは、実際に鍵盤を叩いて音を出すことができた。ディスプレイの奥にはマイクロミラーを多数並べた光学素子が組み込まれており、このミラーが空中映像を映し出すという仕組みだ。手指を汚染させてはならない手術中や、手指が汚れている料理などの作業中に利用することが期待されている。

眼で操作できるイヤホン
ceatec2009_c09.jpg

ドコモは、眼の動きでデバイスを操作する新技術を紹介した。iPodなどの音楽プレーヤーは本体のパネルで再生や早送りなどの操作を行うが、それを眼の動きで行うというものだ。外見は普通のイヤホンだが、イヤホンの周囲に電極を設置することで眼の動きを検出する。左右の両眼を右から左に動かすと再生とポーズ、両眼を右に二回動かすと曲送り、両眼を反時計回りに回転させると音量アップなどの操作が可能。この技術は瞳を閉じていても操作が可能だという。



[ Category : SPECIAL ]
[ DATE : 2009-10-08 ]
[ TAG : CEATEC JAPAN ]

この記事に関連する記事一覧

[CEATEC2010]3Dとスマートフォンの狭間でまだ知るべき商品群...

[CEATEC2010]3Dとスマートフォンの狭間でまだ知るべき商品群...

CEATEC2010は、「3D」と「スマートフォン」一色 開催日2日目の10月6日は、一般公開日の初日になる。幕張メッセのホール1から6それに加えCEATEC Suiteと銘打ち全 .... 続きを読む

[CEATEC2010]KDDI ここでも人気のスマートフォン「IS03」に注目!

[CEATEC2010]KDDI ここでも人気のスマートフォン「IS03」に注目!

KDDIブースの一番人気はCEATEC前日に発表されたスマートフォン「IS03」だ。ブースの一番手前に展示コーナーが配置されているなど、かなり力を入れてアピールが行われていた。 お .... 続きを読む

[CEATEC2010]SD Association  記録の要、10周年を迎えたSDメモリーの世界

[CEATEC2010]SD Association 記録の要、10周年を迎えたSDメモリーの世界

発足当初のSDアソシエーションは、パナソニック、サンディスク、東芝の3社だったが、デジカメやビデオカメラ、音楽プレーヤーなど様々な機器に採用されており、現在約1300社の会員企業が .... 続きを読む

[CEATEC2010]NICT 商品化前の奇想天外な研究結果がここに!

[CEATEC2010]NICT 商品化前の奇想天外な研究結果がここに!

CEATECでどこを押さえておけばいいの?という質問に鉄板の答えが、「NICTへ行け」だ。研究開発中だが、とにかく面白いものが用意されているのだ。NICT(独立行政法人情報通信研 .... 続きを読む

[CEATEC2010]SONY 巨大スクリーンを使った3D生中継のデモが印象的

[CEATEC2010]SONY 巨大スクリーンを使った3D生中継のデモが印象的

派手な新製品の展示はなかったものの、巨大スクリーンを使った3D生中継のデモや3D体験スペースで賑わっていた。昨年に比べ小ぶりになったブースではあるが3Dを中心にまとめられていたのは .... 続きを読む

[CEATEC2010] NTTDoCoMo注目度「大」のスマートフォンGALAXY S

[CEATEC2010] NTTDoCoMo注目度「大」のスマートフォンGALAXY S

ドコモブースの注目はスマートフォンのGALAXY Sだ。毎年、人気のブースで、並ばないと実機を触ることができないほどいつも人で溢れていた。 高精細&高機能のスマートフォン「GALA .... 続きを読む

[CEATEC2010]CEATEC JAPAN 2010 フォトギャラリー

[CEATEC2010]CEATEC JAPAN 2010 フォトギャラリー

CEATEC JAPAN 2010会場で撮影した写真を一挙公開! 写真をクリックすると拡大画像を別ウインドウで開きます。 写真をクリックすると拡大画像を別ウインドウで開きます。 写 .... 続きを読む

[CEATEC2010]SHARP 魅力的なコンテンツと専用端末「GALAPAGOS」をアピール

[CEATEC2010]SHARP 魅力的なコンテンツと専用端末「GALAPAGOS」をアピール

三菱電機、パナソニックと並んでもっとも大きなブースの一つで出展しているシャープ。ブース上部には「LED AQUOS」と9月に発表したばかりの多機能携帯端末「GALAPAGOS」のロ .... 続きを読む

[CEATEC2010]CONTENTS EXPERIENCE ZONEで最先端に触れる!

[CEATEC2010]CONTENTS EXPERIENCE ZONEで最先端に触れる!

CEATECは、かつてのエレショーにデーターショーなどが合体して現在に至る大きなイベントの一つで、部品やディバイスから完成品までを網羅しており、コンシューマー製品の新製品や将来を展 .... 続きを読む

[CEATEC2010]会場を彩るイベントコンパニオン特集!

[CEATEC2010]会場を彩るイベントコンパニオン特集!

CEATEC JAPAN 2010会場で見かけた、ブースを華やかに彩るコンパニオンさんをご紹介します。皆さん快く撮影に応じていただけました。ありがとうございました! 写真をクリック .... 続きを読む

USTREAM生放送番組

PRONEWS Lounge
テーマに沿ったゲストを招き、対談・ディスカッションなどを特設会場より生放送。過去放送分も視聴できます。

特集記事

CES 2012レポート
世界最大級の家電見本市CES2012の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。
PRONEWS AWARD 2011
2011年を振り返りつつ、2012年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2011 スペシャルレポート Inter BEE 2011スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2011。PRONEWSでは今年もInterBEEのオフィシャルメディアパートナーとして、様々なコンテンツをお届け!
Inter BEE 2011の歩き方 Inter BEE 2011の歩き方
最小限の力で最大の効果が得られるInterBEE2011のおすすめの歩き方を、目的に合わせたコースごとに紹介する。
CEATEC JAPAN 2011 CEATEC JAPAN 2011
10月4日(火)から10月8日(土)まで幕張メッセにて開催される最先端IT・エレクトロニクス総合展 "CEATEC JAPAN 2011"をプロの視点からレポートする。
Movie Maker's GIG in Europe Movie Maker's GIG in Europe
オランダ・アムステルダムで開催されたIBC2011レポートを中心に、新たに湧き起こって来た映像技術における次世代の新テーマなど、現場から伝わって来たその温度感をレポートする。
PRONEWS課題図書 PRONEWS課題図書
2011年の夏の終わりに、あらためて「映像」に関わるものとして「映像」について考え、新解釈を探る事にした。
SIGGRAPH2011 SIGGRAPH2011
CGの祭典「SIGGRAPH」が8月7日から11日の5日間、カナダ・バンクーバーで開催された。受賞作品を映像と共に紹介する。
Stereoscopic 3D 第4章 Stereoscopic 3D 第4章
1年ぶりの3D特集。この間に3Dを取り巻く状況はどのように変化しただろうか?押さえておくべき3Dの基礎を考えつつ、2011年の3Dを再考してみる。
Movie Maker's GIG in Hollywood Movie Maker's GIG in Hollywood
セッション(GIG)感覚で映画が創れる時代の潮流をハリウッドではどう捉えているのか?CineGearExpoの情報もお伝えしつつ、次世代のプロ映像制作者像を追い求める。
Master Mind Camera 2011 Master Mind Camera 2011
今必要な理想のカメラを追求しつつ、カメラを使う人と機能から紐解いていく。
NAB2011 NAB2011 スペシャルレポート
4月11日から米ラスベガスにて開催された世界最大の放送機器展「2011 NAB Show(NAB2011)」。毎年恒例のレポート特集を現地よりお届け。
USTREAM最終案内+ USTREAM最終案内+
奇しくも、今回の震災でのライブメディアが活躍する事になった。3.11以後USTREAMをはじめとするライブメディア/ソーシャルメディアのあり方を今一度取り上げてみたい。
ファイルベース新時代 ファイルベース新時代
ファイルベースの進化は、VTRの進歩とともに現在に繋がってくる。1950年代に開発されたVTRを起点にその流れを簡単にさかのぼってみよう。
Into the Lens
『CP+』における取材を通じて、2011年のプロ映像界におけるレンズの世界最新事情や表現者たちの最新機材での挑戦を追う。
CES 2011レポート
世界最大級の家電見本市CES2011の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。
PRONEWS AWARD 2010
2010年を振り返りつつ、2011年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2010スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2010のレポート記事や動画を掲載。
Inter BEE 2010の歩き方
目的に合わせたInterBEE2010の歩き方を紹介する。
映像品質検証 -VQC-
デジタル映像全盛の今、問われる映像品質検証の現状とは?
DSMC/DSLR 2010 #2
現場感覚におけるDSLRの現状の捉えられ方を取材してみた。
Stereoscopic 3D 第3章
ステレオスコピック3Dの具体的な制作方法を考えていく。
Ustream最終案内
Ustreamの世界の可能性を実際に現場で活躍する人々から探ってみた。
Digital Cinematography 2010
Cine Gear EXPOの様子などから、これからのハリウッド映像制作の方向性を紹介する。
Stereoscopic 3D 第2章
関心が高まっているステレオスコピック3Dコンテンツの制作について整理していく。
DSMC・DSLR 2010
CP+のレポートを中心に、2010年のDSMC/DSLRの動向について考察していく。
ファイルベース収録カメラ最新案内
ファイルベース収録カメラを選択するための基準や基礎知識等を、レビューを交えて考察する。
Transcode
ファイルベース・ワークフローの普及と共によく目にするようになったトランスコードについて整理する。
映像新時代2010
2010年の映像制作の潮流を様々な方面から予想していく。
稲田出のトレンド100選
InterBEE2009で見た2010年注目100アイテムを紹介。
PRONEWS AWARD 2009
2009年を振り返りつつ、2010年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2009スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2009のレポート記事やブース動画を掲載。
Inter BEE 2009の歩き方
目的に合わせたInterBEE2009の歩き方を紹介する。
最新映像制作ワークフロー VFX 2009
最新映像制作ワークフローの中から、制作効率を改善していくヒントを探す。
オンボードライト特集 Light House
新時代を予感させるLEDを中心にオンボードライトを解剖する。
立体視映像特集 Stereoscopic 3D
再び脚光を浴び始めているステレオスコピック3D制作に焦点を当てる。
REDワークフロー特集 RED flow Now
RED ONEの最新ワークフローを考える。
4Kデジタルシネマ特集 4K Ready!
RED ONEの登場で一気に注目されつつある4K映像とは?
デジタルサイネージ特集デジタルサイネージ2009
急速な広がりを見せるサイネージメディアを紹介する。
ワークフローの鍵を握るMXF
MXFファイルを活用する現場を取材し、制作ワークフロー全体に広がるMXFを紹介する。
フルデジタル制作移行、その課題と展望
フルデジタル制作環境に向けて乗り越えなければならない課題と、その先の可能性を紹介する。
2008年総括:これからの映像業界
2008年の売れ筋を見ながら、人気機材の動向を振り返ってみる。
次世代収録環境へのアプローチ
2008年のカメラ環境を踏まえ、次世代環境に必要なものを考える。

HOME  >  SPECIAL  >  CEATEC JAPAN 2009 カテゴリ別レポート