[DSMC/DSLR 2010 #2]Vol.03 プロはもう言い訳できない時代が来た
2010-08-29 掲載
これまでファッション誌や広告、写真集など第一線で活躍されているフォトグラファーの石田晃久氏。彼もまたDSLRムービーの魅力に捕われたアーティストの一人だ。すでに多くの雑誌やイベントなどでもEOS 5D markⅡを使ったムービー撮影を紹介しているが、ここでは彼の映像に対するフォトグラファーとしての現状の考えなどを率直に聞いてみた。
フォトグラファーから見たEOS 5D markⅡの魅力
そもそも5Dという機種はキヤノンのサイトを見れば判る通り、EOS デジタルの製品ラインナップとしてはハイアマチュアモデルに位置する。プロフェッショナルモデルではない5D markⅡがムービー機能の付加によって、特に映像分野でこれだけのステイタスを築いていることをプロのフォトグラファーはどう見ているのだろうか?
■横浜国際映像祭用作品もともと僕はデジタルカメラではプロフェッショナル仕様のEOS-1Ds markⅢで仕事をしているので、5Dという言わばアマチュア向けのカメラに興味はなかったし、購入しようとも思わなかったんです。そんな感覚で5D markⅡで映像を撮るということで、テスト撮影のためにカメラが届いて、まずは自宅で飼っているウサギを被写体に撮影してみて、誰もがやるようにテレビにそのままHDMI端子でつないで見てみました。そのとき丁度テレビでやっていた番組に出ていたタレントの顔よりも、ウチのウサギの方が断然きれいに撮れるんですよ。
そこでまず最初にやる気が出ましたね。このDSLRムービーの魅力は、やはり圧倒的に美しいものが、こんなに小さくて安い機材で撮れるんだということ。あと重量が軽いということも非常に大きいですね。あの大きな肩乗せ式のビデオカメラで僕らのようなスチルカメラマンが、じゃあ動画撮ろうかという感覚にはやはりなれないんです。もうひとつはレンズがすべて揃っていて、ボディだけ買えばあとは全て揃っているということ。これも入りやすかったという意味では大きかったですね。
ファッションディレクター:沖山純久 スタイリスト:大場ゆかり
ヘアメイク:浦林克生 2ndフォトグラファー:北岡稔章 佐藤雄剛
衣装協力:宮崎正弘デザインワークス
協力:ライトアップ キヤノンマーケティングジャパン(株) スタジオフォリオ
フルサイズセンサーとAPS-Cセンサーのルックの違いについては...
多くのビデオ制作関係者が7Dの方が画質も良いというようなことも聞きますが、僕は最初から5D markⅡを先に廻していたせいか、5D markⅡの方が断然画質は良いと思いますね。おそらく撮像素子が大きいことが理由だとは思いますがハッキリとはわかりません。我々プロのフォトグラファーはずっと35mmで撮ってきましたし、フルサイズの画角に慣れているというのもあります。またレンズをAPS-Cのサイズに換算するのも面倒ですね。ビデオの方は今まで見慣れている画角が小さいサイズなので7Dの方が良いという方もいるのかもしれません。
カメラは身体の一部で持つ喜びがあることが重要
石田氏はフォトグラファーにとって、カメラの筐体デザインはもとより、カメラを手に持った時のフィット感、とりわけ重量の問題は大きいという。そこにはスチルカメラマンならでは視点がある。
■Profoto D1, Jazz versionフルサイズセンサーを搭載して色々と機能が付くであろうことを考えると、次のEOS-1Ds markⅣに期待しています(笑)が、もしほとんど同じ機能で機材の重さがかなり増えるようであれば、映像撮影の時はいまの5D markⅡを選ぶかもしれません。カメラの重さの問題は重要だと考えています。カメラが小型で軽いという条件は、我々フォトグラファーにとっては特に重要な条件だと言えます。写真は感性で撮るものですから、肉体になるべく負担をかけないようにすることが重要で、肉体疲労が精神疲労にもつながることから、カメラは軽い方がベストなのです。
自分が肉体的にも精神的にも良い状態でないと、現場で周りの人のテンションまで下がってしまう。被写体となるモデルやタレントもそうですが、彼らも最初から最後までベストな状態でないので、撮影の中で最初は動きの少ないカットから撮り始めて、次第にメイクも雰囲気も乗ってきたピークのところで一番重要なカットを撮るわけです。もちろんスタッフも同じです。だから僕もテンションを上げて現場に望み、1日のスケジュールの中でそういうテンションのコントロールができないと、僕らの撮影スタイルでは現場がいい雰囲気を作り出せないんですね。そういう精神的コントロールをするためには、やはり長時間重いカメラを持つのは肉体的にも疲労しますからカメラは軽い方が良いのです
ヘアメイク:永野さちこ モデル:Karolina(FOLIO) 衣装協力:オルガンザ
協力:キヤノンマーケティングジャパン(株) ライトアップ スタジオフォリオ
[ Category : SPECIAL ]
[ DATE : 2010-08-29 ]
[ TAG : DSLR DSMC/DSLR 2010 #2 ]
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