[SIGGRAPH2011]Vol.01 CGの祭典SIGGRAPH2011開催!
2011-08-13 掲載
気鋭のCG映像が勢揃い Computer Animation Festival (SIGGRAPH2011)
夏といえば、SIGGRAPHの季節だ。SIGGRAPHはACM主催の世界最大のコンピュータグラフィックスの学会・展示会である。今年もそのSIGGRAPH 2011が、2011年8月7日から11日の5日間、カナダ、バンクーバーで始まった。展示会などは9日より開催された。SIGGRAPHは、毎年開催地を変えることで知られるが、今年はカナダのバンクーバーでの開催となった。例年米国で開催されるSIGGRAPHは、今年は初のカナダでの開催になる。公式発表はまだだが、約2万人の参加者を集め、セッション数・参加者数とも充実した内容だ。カナダはAlias MayaやSide Effects Houdiniなど主要CGソフトの発祥の地であり、政府の税制優遇策もあり、CG/VFX産業が大変盛んである。ある意味VFXの都市ともいえるカナダで開催される事が印象的だ。今年も現地からレポートをお送りする。
SIGGRAPHはコンピュータグラフィックスの学会であったが、近年では、CG(コンピュータグラフィックス)技術のみならず、CGを活用した映像作品や、インタラクティブ技術も充実している。注目されるのは、ARをはじめとするインタラクティブ技術だ。新興技術を紹介するE-Tech展示では日本勢が活躍している。アート作品、製品の展示会も充実している。映像作品はComputer Animation Festivalの枠組みで、数多くの応募作品と良質の作品が会期中に上映され、参加者を魅了する。
今年は良質の短編作品のシアター上映「Electronic Theater」、ゲームやWebグラフィックス等のリアルタイム映像デモ作品上映「Real-Time Live!」、テレビCMや映画の特殊効果を含め映像作品の上映「Festival Screenings」が行われた。また今年もProduction Sessionsと呼ばれる、映像制作プロダクションによる主に映画におけるCG/VFXメイキングの発表が行われた。今年の全体的な流行は、プロシージャル(アルゴリズムによって自動的に必要なデータを生成する)や、データドリブン(想像や理論ではなく、多くの実測データからアルゴリズムや法則を導きだす)アプローチだ。メイキングで取り上げられた主だった映像はCars2、Rio、カンフーパンダ2であった。CAF (Computer Animation Festival) の今年の受賞者作は以下のとおりだ。
BEST IN SHOW AWARD:最優秀賞
- タイトル:The Fantastic Flying Books of Mr. Morris Lessmore
- 制作:William Joyce and Brandon Oldenburg
- 元Pixarの社員William Joyceが率いるMoonbot Studiosが制作した作品。映像のみならずiPadの絵本アプリとしても展開している。
- http://morrislessmore.com/
JURY AWARD:審査員特別賞
- タイトル:Paths of Hate
- 制作:Damian Nenow
- 2人の戦闘機パイロットが死闘を繰り広げるCGアニメーション作品。ダイナミックな飛行シーンが印象的な作品。
- http://www.pathsofhate.com/
BEST STUDENT PROJECT PRIZE:学生奨励賞
- タイトル:Flamingo Pride
- 制作:Tomer Eshed
- フラミンゴが水辺に集まる事象をクラブでのDJイベントにもじった映像。今風の風刺のきいた作品。何百羽という群衆シミュレーションが圧巻である。Tomer Eshed氏は数年前に "Our wonderful nature" という作品で受賞している。
Our wonderful nature
上記3つの作品に限らず、どの映像作品も映像表現に限らず物語そのものに広がりをもち、小気味よいジョークを効かせた作品が多かった。映像機材やツールも学生や個人でもハイエンドのものが安価に使えるような環境が整い、大規模プロダクション、小規模スタジオ、個人アーティスト、学生作品といった境い目は曖昧になってきている。カテゴリこそ分かれているが、純粋に作品の質で評価されるようになってきているのが近年の傾向である。
また、毎晩数十本の短編作品を大規模シアターでスクリーニングするElectronic Theaterの最後の作品としてDisney/Pixarの新作短編、La Lunaが公開された。その柔らかで暖かみのある映像と、心優しいストーリー、最後の小気味よいオチがあいまって、拍手喝采を浴びていた。良質の小説を読んだ後のような読後感のようなものが、La Lunaを見た後に得ることができた。La Lunaは今後公開されるPixar映画の前座や、iTunes Storeでの販売が予定されている。
(公式のものではありません)
[ Category : SPECIAL ]
[ DATE : 2011-08-13 ]
[ TAG : SIGGRAPH2011 ]
この記事に関連する記事一覧
|
|
[SIGGRAPH2011]Vol.05 各種セッションとBOF、ユーザー会、Job Fairなど盛りだくさんTxt:安藤幸央 SIGGRAPHでは、数多くのセッションや展示が同時並行で開催され、例えばアート、ゲームなどと分野を絞ったとしても、なかなか一人では全ての情報を網羅することはでき .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2011]Vol.04 盛り上がるExhibition。156社の展示ブースが出展Txt:安藤幸央 Exhibition (展示会)は製品アピールと、リクルーティングの場 Pixarブースのリクルーティングコーナー。インターンを希望する学生などが押し寄せていた .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2011]Vol.03 未来を先取りする論文発表Txt:安藤幸央 映像技術進化の要。SIGGRAPH論文発表トピックス CGとインタラクティブ技術の学会/展示会であるSIGGRAPH、その本流となるのはやはり学会らしく論文発表 .... 続きを読む |
|
|
[SIGGRAPH2011]Vol.02 ハリウッド勢とCM勢が活躍。Computer Animation Festival と SIGGRAPH Dailies!Txt:安藤幸央 注目のComputer Animation Festivalから CG(コンピュータグラフィックス) とインタラクティブ技術の学会・展示会である SIGGRAPH .... 続きを読む |
USTREAM生放送番組
|
PRONEWS Lounge テーマに沿ったゲストを招き、対談・ディスカッションなどを特設会場より生放送。過去放送分も視聴できます。 |
特集記事
|
ファイルベース新時代2012 ファイルベースの普及と共に、様々なフォーマットやコーデックが登場。制作現場におけるデファクトスタンダートとは何かを考える。 |
|
|
CP+2012レポート カメラと写真映像の情報発信イベント「CP+(シーピープラス)2012」を映像業界視点でレポート。 |
|
|
CES 2012レポート 世界最大級の家電見本市CES2012の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。 |
|
|
PRONEWS AWARD 2011 2011年を振り返りつつ、2012年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。 |
|
|
Inter BEE 2011スペシャルレポート 千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2011。PRONEWSでは今年もInterBEEのオフィシャルメディアパートナーとして、様々なコンテンツをお届け! |
|
|
Inter BEE 2011の歩き方 最小限の力で最大の効果が得られるInterBEE2011のおすすめの歩き方を、目的に合わせたコースごとに紹介する。 |
|
|
CEATEC JAPAN 2011 10月4日(火)から10月8日(土)まで幕張メッセにて開催される最先端IT・エレクトロニクス総合展 "CEATEC JAPAN 2011"をプロの視点からレポートする。 |
|
|
Movie Maker's GIG in Europe オランダ・アムステルダムで開催されたIBC2011レポートを中心に、新たに湧き起こって来た映像技術における次世代の新テーマなど、現場から伝わって来たその温度感をレポートする。 |
|
|
PRONEWS課題図書 2011年の夏の終わりに、あらためて「映像」に関わるものとして「映像」について考え、新解釈を探る事にした。 |
|
|
SIGGRAPH2011 CGの祭典「SIGGRAPH」が8月7日から11日の5日間、カナダ・バンクーバーで開催された。受賞作品を映像と共に紹介する。 |
|
|
Stereoscopic 3D 第4章 1年ぶりの3D特集。この間に3Dを取り巻く状況はどのように変化しただろうか?押さえておくべき3Dの基礎を考えつつ、2011年の3Dを再考してみる。 |
|
|
Movie Maker's GIG in Hollywood セッション(GIG)感覚で映画が創れる時代の潮流をハリウッドではどう捉えているのか?CineGearExpoの情報もお伝えしつつ、次世代のプロ映像制作者像を追い求める。 |
|
|
Master Mind Camera 2011 今必要な理想のカメラを追求しつつ、カメラを使う人と機能から紐解いていく。 |
|
|
NAB2011 スペシャルレポート 4月11日から米ラスベガスにて開催された世界最大の放送機器展「2011 NAB Show(NAB2011)」。毎年恒例のレポート特集を現地よりお届け。 |
|
|
USTREAM最終案内+ 奇しくも、今回の震災でのライブメディアが活躍する事になった。3.11以後USTREAMをはじめとするライブメディア/ソーシャルメディアのあり方を今一度取り上げてみたい。 |
|
ファイルベース新時代 ファイルベースの進化は、VTRの進歩とともに現在に繋がってくる。1950年代に開発されたVTRを起点にその流れを簡単にさかのぼってみよう。 |
|
|
Into the Lens 『CP+』における取材を通じて、2011年のプロ映像界におけるレンズの世界最新事情や表現者たちの最新機材での挑戦を追う。 |
|
|
CES 2011レポート 世界最大級の家電見本市CES2011の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。 |
|
|
PRONEWS AWARD 2010 2010年を振り返りつつ、2011年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。 |
|
|
Inter BEE 2010スペシャルレポート 千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2010のレポート記事や動画を掲載。 |
|
|
Inter BEE 2010の歩き方 目的に合わせたInterBEE2010の歩き方を紹介する。 |
|
|
映像品質検証 -VQC- デジタル映像全盛の今、問われる映像品質検証の現状とは? |
|
|
DSMC/DSLR 2010 #2 現場感覚におけるDSLRの現状の捉えられ方を取材してみた。 |
|
|
Stereoscopic 3D 第3章 ステレオスコピック3Dの具体的な制作方法を考えていく。 |
|
|
Ustream最終案内 Ustreamの世界の可能性を実際に現場で活躍する人々から探ってみた。 |
|
|
Digital Cinematography 2010 Cine Gear EXPOの様子などから、これからのハリウッド映像制作の方向性を紹介する。 |
|
|
Stereoscopic 3D 第2章 関心が高まっているステレオスコピック3Dコンテンツの制作について整理していく。 |
|
|
DSMC・DSLR 2010 CP+のレポートを中心に、2010年のDSMC/DSLRの動向について考察していく。 |
|
|
ファイルベース収録カメラ最新案内 ファイルベース収録カメラを選択するための基準や基礎知識等を、レビューを交えて考察する。 |
|
|
Transcode ファイルベース・ワークフローの普及と共によく目にするようになったトランスコードについて整理する。 |
|
|
映像新時代2010 2010年の映像制作の潮流を様々な方面から予想していく。 |
|
|
稲田出のトレンド100選 InterBEE2009で見た2010年注目100アイテムを紹介。 |
|
|
PRONEWS AWARD 2009 2009年を振り返りつつ、2010年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。 |
|
|
Inter BEE 2009スペシャルレポート 千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2009のレポート記事やブース動画を掲載。 |
|
|
Inter BEE 2009の歩き方 目的に合わせたInterBEE2009の歩き方を紹介する。 |
|
|
最新映像制作ワークフロー VFX 2009 最新映像制作ワークフローの中から、制作効率を改善していくヒントを探す。 |
|
|
オンボードライト特集 Light House 新時代を予感させるLEDを中心にオンボードライトを解剖する。 |
|
|
立体視映像特集 Stereoscopic 3D 再び脚光を浴び始めているステレオスコピック3D制作に焦点を当てる。 |
|
|
REDワークフロー特集 RED flow Now RED ONEの最新ワークフローを考える。 |
|
|
4Kデジタルシネマ特集 4K Ready! RED ONEの登場で一気に注目されつつある4K映像とは? | |
|
デジタルサイネージ特集デジタルサイネージ2009 急速な広がりを見せるサイネージメディアを紹介する。 |
|
|
ワークフローの鍵を握るMXF MXFファイルを活用する現場を取材し、制作ワークフロー全体に広がるMXFを紹介する。 |
|
|
フルデジタル制作移行、その課題と展望 フルデジタル制作環境に向けて乗り越えなければならない課題と、その先の可能性を紹介する。 |
|
|
2008年総括:これからの映像業界 2008年の売れ筋を見ながら、人気機材の動向を振り返ってみる。 |
|
|
次世代収録環境へのアプローチ 2008年のカメラ環境を踏まえ、次世代環境に必要なものを考える。 |
展示会レポート
- CP+2012
- CES 2012
- Inter BEE 2011
- CEATEC JAPAN 2011
- IBC2011
- SIGGRAPH2011
- デジタルサイネージジャパン2011
- IMC TOKYO 2011
- Cine Gear EXPO 2011
- NAB2011
- CES 2011
- Inter BEE 2010
- CEATEC JAPAN 2010
- IBC2010
- CEDEC2010
- SIGGRAPH2010
- ケーブルテレビショー2010
- IMC TOKYO 2010
- デジタルサイネージジャパン2010
- Cine Gear EXPO 2010
- NAB2010
- Inter BEE 2009
- CEATEC JAPAN 2009
- CEDEC2009
- SIGGRAPH2009
- ケーブルテレビショー2009
- デジタルサイネージジャパン2009
- IMC TOKYO 2009
- Cine Gear EXPO 2009
- NAB2009
- Inter BEE 2008
- CEATEC JAPAN 2008
- SIGGRAPH2008
- ケーブルテレビショー2008
- IMC TOKYO 2008
- NAB2008
- PIE2008
- Inter BEE 2007
- CEATEC JAPAN 2007
- BroadcastAsia2007
- ケーブルテレビショー2007
- NAB 2007
- Inter BEE 2006
- CEATEC JAPAN 2006
- SIGGRAPH2006
- NAB2006
