[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.00 IBC2011 シフトチェンジで変革するデジタルシネマ市場

HOME  >  SPECIAL  > [Movie Maker's GIG in Europe]Vol.00 IBC2011 シフトチェンジで変革するデジタルシネマ市場

Special

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.00 IBC2011 シフトチェンジで変革するデジタルシネマ市場

2011-09-14 掲載

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.00 IBC2011 シフトチェンジで変革するデジタルシネマ市場

IBC2011とデジタルシネマ

デジタル・テクノロジーと映画、この今や切っても切り離せない両者の関係は一体いつから始まったのか?思わず回想に浸ってしまうほど、デジタルと映画の関係はすでに長く深いものになっている。そしてさらに、現在のデジタルシネマ・テクノロジーの発展は、TVや業務ビデオの世界にまで影響を及ぼし、その進化のスピードも以前にも増して凄まじいものがある。

これまで限られた世界のみで展開されていた映画技術産業の世界。しかし今や、それはすでに老舗や大手のメーカーだけでなく、サードパーティと言われていた会社や販売会社、また新興国や個人に近い小規模メーカーにいたるまで多岐にわたって幅広い市場を形成してきた。それだけ一般化し熟れて来たという見方も出来るが、高画質、高品質、高効率を追求する、飽くなきクリエイティブへの憧れに限りは無く、人々の欲望は尽きない。

IBC2011_00_03.jpg

今年もオランダ・アムステルダム/RAI国際展示場で、欧州最大の映像放送機器の展示会、IBC2011が9月9日~13日の日程で開催された。ここでも前述のような傾向は随所で見られ、4K、3Dステレオ、4:4:4、倍速といったキーワードが当たり前のように飛び交っていたが、以前のように誰しもがそれに驚く、といったような現実は、そこにはすでに窺われなくなってきた。

日々変わる状況とは?

IBC2011_00_04.jpg

しかしその中でも明らかに変ってきたことは、確かにある。カメラ市場では、全体的にスーパー35mmセンサー搭載のデジタルシネマカメラ市場が活況を帯びている。一昨年前までのDSLRムービー市場の台頭は一通りの安定期に入り、代わってソニーPMW-F3や先般のF65の詳細発表、さらにARRI ALEXAの人気沸騰、RED ONEに代わるEPICの台頭などスーパー35mmサイズを中心とした、大判センサー搭載の新たなムービーカメラ市場に向けて話題が尽きない。そしてそこには新たな変革が次々と起こっているようだ。さらに、ムービーカメラ市場の活況により、レンズの市場にも大きな影響が出て来ている。またDSLRムービーの急速な拡大により、多くの市場参入者が登場した撮影サポートツールなどの周辺機器市場では、今度は逆に老舗・大手メーカー側の大きな変革を促している現実がある。

またBlackmagic design、AJA Video Systemsなどが先導する、映像データを相互に受け渡す"コネクション系機器"の世界では、よりソフトウエア技術との親和性が向上し、それとともに製品廉価による激しい市場変動が起こっている。

様々なシフトチェンジによって、いずれにせよ活況を呈している、デジタルシネマの世界。全てのジャンルを通じて言えるのは価格の大幅な下落だが、そのバックには世界的な不況の影響もあり、またそれにより多くの市場参入者を許した現実もある。またそれにより参入者が増加したことで、より技術の切磋琢磨を生み出し、市場の競争原理が働いて、より正常進化を促しているという事実があることも確かだ。

今月の特集では、6月の『Movie Maker's GIG in Hollywood』に引き続き、最新のIBC2011レポートを中心に、デジタルシネマツールの変貌と、そこから見えて来た、新たに湧き起こって来た映像技術における次世代の新テーマなど、現場から伝わって来たその温度感をレポートしてみたい。

以下、順次掲載予定
  1. Topics From IBC2011 会場で話題AVC ULTRAの全貌が明らかに
  2. Shooting From IBC2011 大判センサーカメラの台頭と次の潮流
  3. Lens From IBC2011 プライムレンズ需要
  4. Gadgets from IBC2011 トライポッドも軽量・安価な製品が席巻
  5. Connection from IBC2011 小型・廉価化が進むコネクションツール
  6. Next Stage トランスコード&動解像度の重要性
  7. エピローグ:二極化が急進する映像制作環境


[ Category : SPECIAL ]
[ DATE : 2011-09-14 ]
[ TAG : IBC2011 Movie Maker's GIG in Europe ]

この記事に関連する記事一覧

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.07 エピローグ:二極化が急進する映像制作環境と次代のプロとは?

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.07 エピローグ:二極化が急進する映像制作環境と次代のプロとは?

txt:石川幸宏 構成:編集部 変わりゆく映像世界 小型化し高性能化するカメラ機材、汎用化し市場拡大する周辺機材、ガジェット、ツールなど、映像制作の多様化とその市場の広がりなど、こ .... 続きを読む

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.06 Next Stage トランスコード&動解像度の重要性

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.06 Next Stage トランスコード&動解像度の重要性

次代のテクノロジー進化の方向性 HD化が一通りの納まりを見せ、2K/4Kという高解像度化への拡大と、ステレオスコピック3Dなどの新展開もその方向性を見いだそうとしている現在、今後の .... 続きを読む

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.05 Connection from IBC2011 小型・廉価化が進むコネクションツール

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.05 Connection from IBC2011 小型・廉価化が進むコネクションツール

コンバート百花撩乱 一昔前は、信号コンバート/分岐などのコネクションツールも放送用品質を保持するためには、かなりの高額機器でないと品質保証という面では認知されなかった時代があったが .... 続きを読む

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.04 Gadgets from IBC2011 トライポッドも軽量・安価な製品が席巻

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.04 Gadgets from IBC2011 トライポッドも軽量・安価な製品が席巻

txt:石川幸宏 構成:編集部 神は細部に宿る。見逃せない周辺機器たち ここまで2年以上のDSLRムービーブームを起点に、従来からの既存メーカーから、スチル系製品メーカー/販売店も .... 続きを読む

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.03 Lens from IBC2011 プライムレンズ需要

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.03 Lens from IBC2011 プライムレンズ需要

txt:石川幸宏 構成:編集部 増大するプライムレンズ需要 スーパー35mmサイズのカメラ市場が拡大したことで、大きく需要を伸ばしたのはPLマウントに対応する高級プライムレンズを作 .... 続きを読む

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.02 Shooting from IBC2011 大判センサーカメラの台頭と次の潮流

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.02 Shooting from IBC2011 大判センサーカメラの台頭と次の潮流

txt:石川幸宏 構成:編集部 4K/2Kカメラの台頭を再確認 撮影機材に関しては、4K/2Kカメラの台頭が華々しい。また今年初頭のPMW-F3、AG-AF105などの大判センサー .... 続きを読む

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.01 Topics From IBC2011 会場で話題 AVC ULTRAの全貌が明らかに

[Movie Maker's GIG in Europe]Vol.01 Topics From IBC2011 会場で話題 AVC ULTRAの全貌が明らかに

txt:石川幸宏 構成:編集部 AVC ULTRAの全貌が明らかに 4K、ステレオ3Dといったハイエンド・テクノロジーが、一通りの方向性を見いだし、確定されてきた現状において、今後 .... 続きを読む

USTREAM生放送番組

PRONEWS Lounge
テーマに沿ったゲストを招き、対談・ディスカッションなどを特設会場より生放送。過去放送分も視聴できます。

特集記事

ファイルベース新時代2012
ファイルベースの普及と共に、様々なフォーマットやコーデックが登場。制作現場におけるデファクトスタンダートとは何かを考える。
CP+2012レポート
カメラと写真映像の情報発信イベント「CP+(シーピープラス)2012」を映像業界視点でレポート。
CES 2012レポート
世界最大級の家電見本市CES2012の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。
PRONEWS AWARD 2011
2011年を振り返りつつ、2012年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2011 スペシャルレポート Inter BEE 2011スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2011。PRONEWSでは今年もInterBEEのオフィシャルメディアパートナーとして、様々なコンテンツをお届け!
Inter BEE 2011の歩き方 Inter BEE 2011の歩き方
最小限の力で最大の効果が得られるInterBEE2011のおすすめの歩き方を、目的に合わせたコースごとに紹介する。
CEATEC JAPAN 2011 CEATEC JAPAN 2011
10月4日(火)から10月8日(土)まで幕張メッセにて開催される最先端IT・エレクトロニクス総合展 "CEATEC JAPAN 2011"をプロの視点からレポートする。
Movie Maker's GIG in Europe Movie Maker's GIG in Europe
オランダ・アムステルダムで開催されたIBC2011レポートを中心に、新たに湧き起こって来た映像技術における次世代の新テーマなど、現場から伝わって来たその温度感をレポートする。
PRONEWS課題図書 PRONEWS課題図書
2011年の夏の終わりに、あらためて「映像」に関わるものとして「映像」について考え、新解釈を探る事にした。
SIGGRAPH2011 SIGGRAPH2011
CGの祭典「SIGGRAPH」が8月7日から11日の5日間、カナダ・バンクーバーで開催された。受賞作品を映像と共に紹介する。
Stereoscopic 3D 第4章 Stereoscopic 3D 第4章
1年ぶりの3D特集。この間に3Dを取り巻く状況はどのように変化しただろうか?押さえておくべき3Dの基礎を考えつつ、2011年の3Dを再考してみる。
Movie Maker's GIG in Hollywood Movie Maker's GIG in Hollywood
セッション(GIG)感覚で映画が創れる時代の潮流をハリウッドではどう捉えているのか?CineGearExpoの情報もお伝えしつつ、次世代のプロ映像制作者像を追い求める。
Master Mind Camera 2011 Master Mind Camera 2011
今必要な理想のカメラを追求しつつ、カメラを使う人と機能から紐解いていく。
NAB2011 NAB2011 スペシャルレポート
4月11日から米ラスベガスにて開催された世界最大の放送機器展「2011 NAB Show(NAB2011)」。毎年恒例のレポート特集を現地よりお届け。
USTREAM最終案内+ USTREAM最終案内+
奇しくも、今回の震災でのライブメディアが活躍する事になった。3.11以後USTREAMをはじめとするライブメディア/ソーシャルメディアのあり方を今一度取り上げてみたい。
ファイルベース新時代 ファイルベース新時代
ファイルベースの進化は、VTRの進歩とともに現在に繋がってくる。1950年代に開発されたVTRを起点にその流れを簡単にさかのぼってみよう。
Into the Lens
『CP+』における取材を通じて、2011年のプロ映像界におけるレンズの世界最新事情や表現者たちの最新機材での挑戦を追う。
CES 2011レポート
世界最大級の家電見本市CES2011の現場から、PRONEWSならではの切り口でレポートをお届け。
PRONEWS AWARD 2010
2010年を振り返りつつ、2011年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2010スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2010のレポート記事や動画を掲載。
Inter BEE 2010の歩き方
目的に合わせたInterBEE2010の歩き方を紹介する。
映像品質検証 -VQC-
デジタル映像全盛の今、問われる映像品質検証の現状とは?
DSMC/DSLR 2010 #2
現場感覚におけるDSLRの現状の捉えられ方を取材してみた。
Stereoscopic 3D 第3章
ステレオスコピック3Dの具体的な制作方法を考えていく。
Ustream最終案内
Ustreamの世界の可能性を実際に現場で活躍する人々から探ってみた。
Digital Cinematography 2010
Cine Gear EXPOの様子などから、これからのハリウッド映像制作の方向性を紹介する。
Stereoscopic 3D 第2章
関心が高まっているステレオスコピック3Dコンテンツの制作について整理していく。
DSMC・DSLR 2010
CP+のレポートを中心に、2010年のDSMC/DSLRの動向について考察していく。
ファイルベース収録カメラ最新案内
ファイルベース収録カメラを選択するための基準や基礎知識等を、レビューを交えて考察する。
Transcode
ファイルベース・ワークフローの普及と共によく目にするようになったトランスコードについて整理する。
映像新時代2010
2010年の映像制作の潮流を様々な方面から予想していく。
稲田出のトレンド100選
InterBEE2009で見た2010年注目100アイテムを紹介。
PRONEWS AWARD 2009
2009年を振り返りつつ、2010年へ向けて各分野の商品・サービスを絞り込み総括する。
Inter BEE 2009スペシャルレポート
千葉幕張メッセにて開催されたInterBEE2009のレポート記事やブース動画を掲載。
Inter BEE 2009の歩き方
目的に合わせたInterBEE2009の歩き方を紹介する。
最新映像制作ワークフロー VFX 2009
最新映像制作ワークフローの中から、制作効率を改善していくヒントを探す。
オンボードライト特集 Light House
新時代を予感させるLEDを中心にオンボードライトを解剖する。
立体視映像特集 Stereoscopic 3D
再び脚光を浴び始めているステレオスコピック3D制作に焦点を当てる。
REDワークフロー特集 RED flow Now
RED ONEの最新ワークフローを考える。
4Kデジタルシネマ特集 4K Ready!
RED ONEの登場で一気に注目されつつある4K映像とは?
デジタルサイネージ特集デジタルサイネージ2009
急速な広がりを見せるサイネージメディアを紹介する。
ワークフローの鍵を握るMXF
MXFファイルを活用する現場を取材し、制作ワークフロー全体に広がるMXFを紹介する。
フルデジタル制作移行、その課題と展望
フルデジタル制作環境に向けて乗り越えなければならない課題と、その先の可能性を紹介する。
2008年総括:これからの映像業界
2008年の売れ筋を見ながら、人気機材の動向を振り返ってみる。
次世代収録環境へのアプローチ
2008年のカメラ環境を踏まえ、次世代環境に必要なものを考える。

HOME  >  SPECIAL  >  [Movie Maker's GIG in Europe]Vol.00 IBC2011 シフトチェンジで変革するデジタルシネマ市場