交換レンズ専業メーカーとして各社のカメラに対応したレンズを発売している同社だが、CP+開催直前の2月22日にSP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USDと、SP 85mm F/1.8 Di VC USを発表したほか、昨年の9月にはSP35mm F1.8およびSP45mm F1.8を発表している。

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SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USDは、35mm判フルサイズ対応のデジタル一眼レフカメラ用90mmマクロレンズのリニューアルモデルで、高い描写力と美しいボケ味を兼ね備え、新しく追加されたシフトブレ補正機能により、無限遠からマクロ域まで手ブレ補正性能が更に向上したほか、AFの合焦速度・精度の向上を達成している

今までズームが多かった同社だがここへ来て単焦点レンズを続けて発表している。新たに発表されたこれら4本の単焦点レンズはいずれも新SPシリーズとして設計されており、優れた描写性能や円形絞りの採用、手ブレ補正機構の搭載などがあるが、この4本すべての焦点距離をカバーするズームレンズがある中であえて単焦点レンズを選択するユーザーの要求に答えた仕様になっている。背景にはカメラの解像度の向上やダイナミックレンジ、色域の拡大などが進化する中で、レンズの性能や描写に関する意識の変化が出てきたのだろう。オートフォーカスや手ブレ補正といった最新の技術を投入しながらもフィルム時代のようなボケや描写を実現しなおかつレンズのラインナップを通して一貫した設計思想が求められる時代になってきたということだろうか。

以前であれば、カメラメーカーが用意している純正品のレンズがそうした方向にあったが、最近は必ずしもそうした方向ではなくなってきたことから、新SPシリーズの今後のラインナップにも期待したいところだ。

22日の発表ではSP90mmとSP85mmレンズの他に対応する同社のレンズのファームウェアアップデートやカスタマイズを行えるアクセサリーとして、TAMRON TAP-in Consoleも発表されている。これは、パソコンを使って対応したレンズのピント調整やフォーカスリミット、フルタイムマニュアルのカスタマイズのほか、VC(手ぶれ補正機能)の調整などが行えるというもので、カスタマイズ情報のファイル保存も可能となっている。なお、対応レンズはSP35mm/SP45mm/SP85mm/SP90mmの4本で新SPシリーズからということのようだ。

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SP 85mm F/1.8 Di VC USは、35mm判フルサイズデジタル一眼レフカメラ対応のF1.8大口径中望遠レンズで、優れた解像力と自然なボケ味を実現。設計段階でボケ味のシミュレーションを繰り返し行いピント面からアウトフォーカス部に至るなだらかなボケ味を徹底追及している。これにより、被写体の細部まで精細に描き分ける高い解像力と柔らかなボケ味をあわせ持ち、立体感のある美しい描写が楽しめるポートレート撮影に最適なレンズとなっている。

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35mmフルサイズ対応の広角ズームSP 15-30mm F/2.8 Di USD。F2.8の大口径ズームレンズ。大口径の両面非球面レンズや異常低分散レンズを採用することで、広角域で目立ちやすいディストーションや倍率色収差などの収差発生を 効果的に抑制し広角ズームレンズとしては最高クラスの光学性能を達成した。ソニー用(Model A012)を新製品として出展した。

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SP 45mm F/1.8 Di VC USDは、35mmフルサイズおよびAPS-Cに対応したF1.8の大口径単焦点レンズで、新たに設計された新SPシリーズとなっている。フルサイズで標準に近い焦点距離だが最短撮影距離29cmを実現。

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SP 35mm F/1.8 Di VC USDは開放F1.8から高い描写性能を保ちつつ、0.2mという最短撮影距離を達成。フルサイズでは広角となる画角だが手ぶれ補正機能を搭載している。SP45mm同様新SPシリーズのレンズ

タムロンブース 360°全天球動画

RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google ChromeブラウザおよびiOS/Android版YouTubeアプリが必要です。(アプリ起動はこちら)