同社は、早い時期から4K関連の製品を開発しており、すでに対応したLCDモニターやレコーダー、カメラ、各種測定機器などのラインナップが豊富に揃っている。今回の展示会ではそうしたラインナップの他に8kのスーパーハイビジョンのシステムの出展があり、ブース正面には大きく8k Super Hi-Visionの文字が踊っていた。また、SDIにエンベデッドされた音声信号をLCDモニターに表示する技術の延長として10月から施行されたラウドネスモニター関連の機器の出展もあり、これもブース正面の目立つ位置に展示されていた。

レコーダーは同社が4K関連機器としていち早く開発していたこともあり、現在では単に収録するだけでなく、RAW対応の機種もラインナップに加わっている。RAWは各社とも規格が異なるが、現状ではキヤノンRAWとARRI RAW対応のレコーダーがある。また、フルHD解像度のビューファインダーも今年のNABのタイミングで発売され、レコーダーから始まった同社の4K製品もかなり幅が広がったといえよう。

今話題のラウドネスモニターのラインナップ

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ブース正面に並べられたラウドネスモニターのラインナップ。画面に表示させるタイプの物から数値表示のもの、モニタースピーカー内蔵型、アナライザー機能を持つものなどラインナップも豊富だ。対話型カウンターとなっており、製品の説明を含めた相談カウンターとなっている。

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7型液晶搭載タイプのラウドネスモニターAM-3807。画面にはLKFSラウドネス数値やdB表示のほか、最大値や最小値、グラフ表示されるようになっており、ひと目で時間経過によるレベル変化やレベル数値が確認できるようになっている。

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スピーカー内蔵タイプのラウドネスモニターAM-3803。液晶表示部分は映像と共に1-8chレベルバー、5.1chラウドネスメーター表示、モーメント/ショートタームラウドネスVU表示に切り替えることができるほか、ラウドネスデーターのログ保存、PCとLANケーブルで接続することで、Webブラウザ上でラウドネスの測定や各種メーターの表示、設定値のロギングなどが行える。

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ラウドネスモニターAM-3803からPCへ出力された情報表示画面。本体の表示LCDは2.4インチサイズなので、一度に表示できる情報量に限りがあるが、PCを利用することで、同時に複数の情報表示を行うことが可能。

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ラウドネスレベルコントローラーAC-3804。SDIまたはAESで入力された信号のラウドネス値を測定し、再入力時に音声レベルをターゲットレベルに合わせてコントロールすることができる。素材全体の音量レベルを一律に変更、既存の素材のラウドネス値の再調整を簡単に行うことができる。

4Kに対応した様々な製品群

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4K対応の9.6インチ液晶モニターDM-3409。収録現場での4K映像確認ができる小型液晶モニターで、3G-SDI×4入力に対応しており、3840×2160ドットで4K映像を表示できる。発売は来年1月予定となっている。

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スーパーハイビジョン用カラーグレーディング装置VP-8407のコントロールパネルVP-8407。カラーグレーディングの機能の他に輪郭補正やイメージセンサーの傷補正、幾何学歪み補正、色収差補正などをリアルタイムで行うことが可能。また、8Kから4Kへの切り出しや4KおよびHDダウンコンバーション出力、波形モニター出力が装備されている。

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スーパーハイビジョンSSDレコーダーSR-8422。6GB/秒の転送レートを有しており、スーパーハイビジョンの記録再生を非圧縮で行うことができる。録画しながらの編集や任意速度のスロー再生が可能。写真右はスロー再生用コントローラー。

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フルHDビューファインダーDF-3511。表示デバイスにフルHD解像度のLCOSディスプレイを採用した電子ビューファインダーで、カメラ出力に応じて、HDアナログ入力モデルとHD-SDI入力モデルの2タイプが用意されている。

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4K非圧縮SSDレコーダーHR-7510。CINEMA EOS C500に対応した4K非圧縮レコーダーで、CINEMA EOS C500のRAW出力を非圧縮で収録することができる。C500からのREC/STOPとの連動や撮影中の映像をリアルタイムRAW現像でモニタリングすることが可能。さらに、オーバークランクやアンダークランク撮影にも対応している。

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参考出品されたエンベデッドされたタイムコードの表示管理を行うことが可能なHT-7046。番組名や現在時間、残時間、経過時間など写真右のディスプレー表示の設定を行うことができる。

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4K非圧縮SSDレコーダーHR-7512-A。16TBのメモリー搭載時に最大400分の4K(4:2:2/30p)収録が可能なほか、8K100分の非圧縮収録にも対応している。入出力インタフェースはHD-SDIかDVIの選択が可能で、HDダウンコバート出力やeSATAポート経由でPCからの読み出しおよび書き込みも可能。再生は、ループ再生、逆転再生ができる。