親会社のオタリが製造したマルチトラックレコーダーのようなトランスポート系製品を中心に関連製品を扱っていたが、DAWの普及とともに扱う商品の主軸がミキサーやスピーカーなどの海外オーディオ製品が中心になっている。もちろんレコーダーもまったくなくなったわけではないのだが、InterBEEのような展示会でお目にかかることはほとんどない。オタリ製品として出展された製品は、デジタル光ファイバー伝送装置LWB(Lightwinder Broadcasting)やコメンタリーBOXなどであった。

輸入製品としては、タッチスクリーンで操作性を大幅向上したLAWO社のオーディオコンソールmc²56やJünger Audioのラウドネスコントロールプロセッサー、GENELECのDSPスピーカーシステム、Artistインターカムシステム、RIEDELデジタルマトリ クスインカムなどである。

LAWO

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タッチスクリーンにより操作性が大幅に向上したLAWOオーディオコンソールmc²56。日本国内でも多くの導入事例を持ち中継車など限られたスペースへの設置に最適。最新バージョンを国内初披露された

Jünger Audio

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Jünger Audioのラウドネスコントロールプロセッサー。日本の現場環境にあわせてカスタマイズされた2chラウドネスコントロールプロセッサーD*AP LM2-JSのほか、制作の現場に最適な4chラウドネスコントロールプロセッサーD*AP LM4など

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Jünger AudioのT*AP Television Audio Processorの操作画面。主にテレビ送出やスタジオやアーカイブ用に設計された広帯域8chプロセッサーで写真のWebベースでのコントローラーは標準装備となっている

GENELEC

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GENELECのモニタースピーカーシステム。DSPシリーズによるサラウンドデモンストレーションや部屋の音響特性を測定し、計測・分析することで、再生レベル差補正や距離遅延補正、周波数特性補正を行い自動で最善なモニタリング環境を設定できるAutoCalなどが披露された

RIEDEL

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RIEDELの Artistデジタルマトリクスインターカムや新製品のコメンタリーシステムArtist CCP-1116など。光ネットワークシステムMediorNet Compactにより映像・音声・通信データの統合・分配・信号処理に特化してシンプルな構成にすることが可能

オタリLWBシステム

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オタリLWBシステム。中継放送現場で扱われるマイク信号やMADI、インターカム信号、SDI&HD-SDI ビデオ信号、制御信号を1本の光カメラケーブルで伝送することができる。可搬型ユニットLWB-16Mと中継車用のラックマウント型LWB-64の2種類のベースユニットが用意されており、コメンタリーボックスを接続することで、デジタルコメンタリーシステムとしても使用することが可能