2010年はロサンゼルス、2011年はバンクーバーで開催

MorningLine.jpg SIGGRAPH2009 アートギャラリー Generative Fablication部門の展示
Morning Line』(Matthew Ritchie and Daniel Bosia)

来年のSIGGRAPH 2010は,再び映画の街ロサンゼルスでの開催となる。ロサンゼルスで開催される年は、周辺地域にハリウッドなどの映画産業が発達していることもあって、多くの参加者を迎える。その一方、今年開催のニューオリンズは米国南部という場所が災いして、参加者も展示社数も昨年のロサンゼルス開催より減ってしまってはいた。ただ、日本人の参加者数でみれば、今年は減りそうだとの事前予想もあったが、フタを開けてみれば昨年並みの様相であったように思う。数年前のハリケーンによる大洪水被害から復興した街の観光収入に貢献できたと考えればそれも良いのかもしれない。

さらに、再来年のSIGGRAPH 2011は、カナダ、バンクーバーでの開催が予定されている。なぜにカナダ?と思われる人もいるかもしれないが、カナダは国の援助もあって、実はCG産業が大きく発展している国なのだ。現在ハリウッド映画の制作には欠かせない主要な3DCGソフトウェアであるMaya、Softimage、Houdiniなどの発祥の地でもある。SIGGRAPH開催によって、カナダのCG事情を知るとともに、多くの交流が得られることが期待されている。

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アジア版SIGGRAPHとして昨年から12月に開催されているのはSIGGRAPH ASIAだ。2回目の今年は、初の日本開催となる。SIGGRAPH ASIA 2009は規模こそ、北米で開催されるSIGGRAPHよりも小さいものの、イベント構成やクオリティは遜色なく、充実した内容となるようだ。

基調講演は「エンハンスドリアリティー」というタイトルで、ユーザーインターフェース、AR(Augmented Reality:拡張現実)の分野の第一人者である暦本純一氏(東京大学大学院情報学環 教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所 インタラクションラボラトリー室長)が担当。コースプログラムとして、ピクサーの『カールじいさんの空飛ぶ家』(原題『Up』)のメイキングや、セガAM2研の平山尚氏によるゲームメイキングに関するコース、Teddyなどのスケッチインタフェースで知られる五十嵐健夫氏のコースなどが予定されている。

パシフィコ横浜で開催されるSIGGRAPH ASIA 2009は、日本ならではのロボット・ロボティックスなどの話題も含め、大いに盛り上がりそう。日本のコンピュータグラフィックスの将来像や、世界の第一線で活躍するCGアーティストや技術者達の声を聞くことが今から楽しみだ。

(安藤幸央)

WRITER PROFILE

安藤幸央

無類のデジタルガジェット好きである筆者が、SIGGRAPHをはじめ、 国内外の映像系イベントを独自の視点で紹介します。