我が家でのとんだ小鳥の巣騒ぎ

5月の中旬に我が家の裏庭側にある突き出し屋根の軒下に吊り下げてある花の鉢の一つの中に鳥が巣を造って、その中に卵を3個産みつけたのを見つけました。

この鳥はコロラドでは比較的ポピュラーなロビン(Robin)と呼ばれている鳥で胸の部分が赤色をしている事から、Red Chested Robinと呼ばれていますが、ヨーロッパでは駒鳥ですが、北米に多く棲んでいるのは「アカハラこまつぐみ」と呼ばれる鳥です。

このこまつぐみはアメリカではミシガン州の鳥として登録されており良く知られていますが、コロラド州内でもかなり多く見かけます。

通常、鳥達は大きな木の高い枝や木の幹に巣を造るのですが、我が家の周辺にはリスが多く棲んでいて高い木の上などの枝から枝へと駆け上ったり活発に活動していますので、鳥達の巣としてはあまり安全と言えません。


その点この軒下に吊り下げられた花の鉢はリスの攻撃を受ける事もありませんし、雨がかかって濡れてしまうと言う事も無く、直射日光からも保護されているので非常に安全でうまい場所を巣造りに見つけたものだと感心させられます。

我が家の裏庭では我が家の2頭の犬達が日中は走り回っていますが、この花の鉢へは犬達がジャンプしても届かない高さですし、犬達が動き回っているおかげでカラスなどの他の鳥達の攻撃からも保護されている事になります。

花の鉢の中に造られた巣の様子を見てみると、実にうまく造られており、木のツルを多く使って円形の鉢の中心を空間にして鉢の中の周囲を覆っています。 そして、この花の鉢の底には花の水はけを良くする為の小さな孔が開いていますので強風時などに雨が降り込んでも排水されるので問題がありません。


花の鉢の中の巣が出来上がってから約1週間経ってからこの巣を覗いてみましたら、ロビンの卵が3個巣の中央の底に産みつけられていました。

卵は25mm ×20mm程の卵形で緑がかった青色をしており、英語で「Robin’s-egg blue」と言われている通りのそのものです。

卵が産みつけられてからは親鳥の雌ロビンがこの卵を温めるためにこの花の鉢の中央に座り込んで辛抱強くジーッとしている昼夜が続きました。 そして約3週間の日にちが経って卵の殻が破れて小さなピンク色をした3羽の雛が誕生しました。


3羽のヒナはその成長度に大きな差が有り、一番発育の良いヒナはくちばしを大きく広げて親鳥達に餌が欲しいと請求します。しかし一番成長の低いヒナは2羽のヒナの下に隠れておとなしくしています。


親鳥達のヒナ達への餌付け活動が活発になって来ました。親鳥が巣へ飛んで帰ってくるとヒナ達は一斉にくちばしを広げて餌が欲しいと大騒ぎです。

親鳥が巣から離れるとヒナ達は静かになって他の動物達に気付かれない様にしているようです。

ヒナ達の成長は驚く程の早さで、孵化してから約2週間で自ら巣の縁へと出てくる様になり、巣離れの準備を始めました。


3羽のヒナ達のうちで一番成長の良いヒナはやがて巣の縁へ出て来て飛び立とうという風情を見せましたが、私が気が付かないうちに飛び立って巣離れをしたようです。 そして、2番目のヒナはその翌日に巣から飛び立ちましたが、まだ力が足りず下の芝生の上に落ちてしまい、あわてて草むらへ逃げ込みましたが、後で調べてみましたが見当たらず無事自ら飛び立って行った様です。


3羽目の最後のヒナは成長も他の2羽に比べて遅く羽の力も無かったので、何度も巣の縁迄出て飛び立とうとしていましたが、無理の様でまた巣へと戻って親鳥達は餌を与えに頻繁に訪れていました。

そして、翌日この3羽目は巣から飛び出しましたが芝生へ落ちてしまって、私が段ボールの箱に捉えて巣へと2回戻しましたが、3回目に巣へ戻そうとした時に一人で飛び立ってかろうじて庭のフェンスを飛び越えて隣の家の方へと飛んで行きました。「達者で暮らせ!」

こうした小鳥の巣造りや産卵そしてヒナの成長、さらにはやがて自らの力で巣から飛び立って行く、という出来事は広く何処にも見られる事ですが、今回は思わぬ機会に小鳥達の生活の知恵を発揮する活動を目の前で見る事が出来て何とも落ち着かない初夏の日々を過ごしました。

WRITER PROFILE

萩原正喜

米国コロラド州から、米国のデジタル放送事情からコロラドの日常まで多岐に渡るコラムをお届けします。