今年の3月はとうとうデンバー地区では降雨、降雪が見られず記録的にも異常な暖かい気候の日が継続しました。そして、4月に入っても1日だけ気温が急激に下がり、一面が真っ白になるほどの降雪を見ましたが、翌日には回復して好天となり再びもとの温暖な天候に戻っています。そして、いよいよ時は5月に突入しています。

デンバー地区の街路樹に使われる事が増えてきた桜
これは私の家から直ぐ近くのPeoria StreetとExposition Avenueの交差点の4月初旬の光景です。右に花を付けているのは桜の若木で植えられてから3年になります。突然桜が1本だけ満開になって道ばたに立っているのは少々場違いの感じもしますが、近年デンバー地区ではこの様に街路樹として道ばたに桜を植えられるケースが増えてきました。

こうした異常な暖かさが長く続いた事から、毎年春の到来を告げるデンバー地区の町中の木々は通常よりはるかに早いタイミングで新芽(Bud)を付けましたが、開花して良いのかどうか迷っているといった風情でした。

そんな中、ここ数年前からデンバー地区での街路樹として多く植えられる様になった、日本ではこの3月から4月の時期に主役となる「桜」の木はそれぞれ突如単独に一斉開花して他の木々は芽を吹き始めたばかりなのに桜の若木のみが大変目立つという例年とは大変変わった状況でした。

一方、アメリカの首府のワシントンDCでは、今年は全米の人達によく知られているポトマック河畔に植えられた桜並木が1912年に当時の東京市長だった尾崎行雄氏が桜の苗木3,000本を日米友好を祈念して贈った事が始まりで、その時のアメリカ大統領タフト氏の夫人がその年の3月27日にその届けられた桜の苗木をポトマック河畔に植樹しています。


この時より今年でちょうど100周年にあたりますので、この日の為に日米の間で「Nationwide Cherry-blossom Tree-planting Initiative」と言う組織が結成されて、ワシントンDCではその口火を切るオバマ大統領夫人のミッシェル・オバマさんによる日本政府が用意した桜の苗木の記念植樹が行なわれました。

今回は「ワシントンからホノルルまで」という呼称で、ワシントンDCを始めとしてアメリカの主要都市そしてハワイのホノルルなどでも同様の記念植樹が実施されています。

コロラド州のデンバーもその各都市の一つに選ばれて、日本政府から寄贈された桜の苗木50本をデンバー市のDenver Parks Plannning Officeの選択によりデンバーの町の西のWheat Ridge地区でWadsworth Blvd.沿いにあるTown Center Parkに植樹する事が決められて、デンバーにある日本総領事館の人々や日米友好協会、日系人会の人達の代表者により先ず7本の苗木が植えられて、その後に待ち受ける200名の人々によって残りの苗木が植樹されました。

デンバー市の公園リクリエーション課では、今後もこのTown Center Parkには継続的に桜の植樹を行なっていく事にしている、と言っていますので、将来桜の名所となるかもしれません。

一方、デンバーから約65マイル(105km)南に位置するColorado Springs市は日本の山梨県富士吉田市と姉妹都市となっていますが、その富士吉田市から今回の100周年記念として同市の姉妹都市委員会の役員の人が使者となって桜の苗木が寄贈されて来て、4月18日にはColorado SpringsのAcasia Parkで同市のSteve Bach市長、デンバーの日本総領事館からは大野郁彦総領事が出席してそれぞれ挨拶をされた後に参加者約50名により記念植樹が行なわれています。

WRITER PROFILE

萩原正喜

米国コロラド州から、米国のデジタル放送事情からコロラドの日常まで多岐に渡るコラムをお届けします。