「インタラクティブセッション」で試作的な技術を体験する

CEDECには「インタラクティブセッション」と呼ばれる展示スペースを設けられて発表されるコーナーも行われている。その中でひときわ目立っていたのが、大阪電気通信大学大学院の「床大画面エクサテイメントの開発」だ。プロジェクターから床に映像を投影してゲームを楽しめるというものだ。デモではゲームセンターなどによく設置されているエアホッケーが行われていた。パドルが自分の足に割り当てられていて、ホッケーを足に当てて相手のほうに返すようになっていた。床には測域センサーが設置されていて、センサーで足の位置を特定する。その情報をコンピュータで処理してゲームのコントローラーとして使っている。床自体が白ければ何の仕掛けも必要ない。フィールドの大きさも可変で体育館の外壁一面に投影したこともあるという。低コストで大きなアクションがとれるというのが特徴とのことだ。

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床に投影されているプレイ画面

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床に向けて投影しているプロジェクター

神奈川工科大学と東京工芸大学の「3Dディスプレイと互換の多重化・隠蔽映像技術」のブースでは、裸眼で見えない映像が手持ちのレンズを通すと見えるようになるという技術が公開されていた。考えれる応用例としては、映画館で裸眼では字幕なしの状態に見えるが、めがねをかけると字幕ありにみえるといったことに使えるのではないかとのことだ。この技術の様子は神奈川工科大学 白井暁彦研究室(http://www.shirai.la/)で映像が公開されているので、そちらでも参照してほしい。

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写真中央のレンズを通してモニタを覗くと裸眼では見えないものが見えるようになる

東京工科大学大学院と東京工科大学が行っている「大気圧を考慮した濡れた布のシミュレーション」のブースでは、濡れた布を再現するデモが行われていた。濡れた布を再現する場合は単に色が変わっているだけとか、クロスシミュレーションでもひらひらしたものが貼り付くという、実現されていないことが気になって実現してみたという。現在は布は四角で床に貼り付くという限定された状態なので、今後はもうちょっといろんなところに貼り付けられるようにしたいとのことだ。

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PC上で濡れた布をシミュレーションした様子

エンターテイメント業界は常に変化している

映像業界とは関係のない話になるが、CEDECの会場に入って感じたのはグリーやディー・エヌ・エーといったソーシャルゲームを手がける会社の存在感の大きさだ。グリーは3年連続でプラチナスポンサー、ディー・エヌ・エーはゴールドスポンサーになっている。また、正確な数を把握しているわけではないがセッションの発言者の自己紹介とかを聞いていると遊技機(パチンコやパチスロなどのこと)を制作している人の参加者も増えてきているようにも感じられた。来年も映像業界に役に立ちそうなセッションがあったら紹介したいと思う。

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編集部

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